用語解説

もみ合いとは|意味・パターン・判断方法やよくある質問を解説(もみあい)


もみ合い(揉み合い)は、FXや株式投資などで使用される用語です。相場に方向感がなく、横ばいの値動きをしている状態を意味します。

買い手と売り手の勢力が拮抗しているときに形成される相場状態で、値動きの方向性が定まっていないことから、もみ合いと表現されます。

本記事では、もみ合いの意味や発生しやすい場面、判断方法などを解説していきます。

もみ合いとは

もみ合い(揉み合い)とは、FXや株式投資などで使用される言葉で、相場に方向感がなく、横ばいの値動きになっている状態を指します。

買い方と売り方の圧力が同程度のときに、もみ合いが形成されます。

FXでの意味

FX取引でのもみ合いとは、トレンドが形成されず、狭いレンジ内で価格が上下する状態を指します。

買い手と売り手の勢力が拮抗して、値動きの方向が明確に決まらないため、もみ合いと表現されます。

もみ合いの後に相場が大きく動くことがあるため、相場変動に注意が必要です。

なお、もみ合いはレンジ相場と表現される場合もある一方、もみ合いとレンジ相場は常に同じ意味だとは限りません。

もみ合いは狭い範囲で上下動するのに対し、レンジ相場は大きな値動きで上下動する場合も含まれます。

もみ合い・解説

もみ合いが出やすい場面

もみ合いが出やすい場面には、ある程度の傾向があり、代表的な例は以下の通りです。

もみ合いが出やすいとされる場面
  • ・日本時間の早朝
  • ・材料が乏しいとき
  • ・買いと売りの材料が同程度に強いとき

日本時間の早朝

日本時間の早朝は市場参加者が少なく、もみ合いが出現しやすいといわれます。

ただし、取引が薄い中で大口注文が発注されたり、重要な要人発言が伝えられたりすると、価格が大きく動く可能性があります。

ニュージーランドの経済指標は朝の時間帯に発表されることがあるので、特に注意が必要です。

材料が乏しいとき

相場を動かす材料が乏しいと、市場参加者は取引の手掛かりを得られず、もみ合いになることがあります。

材料とは各国の経済指標や要人発言などを指し、これらは為替レートの変動要因です。

買いと売りの材料が同程度に強いとき

相場を動かす材料がある場合でも、上方向の材料と下方向の材料が同程度に強いと、もみ合いになる場合があります。

揉み合い1

出典:MT4

上の4時間足チャートは、2024年4月の米ドル/円です。

日米金利差を背景とした買い圧力が強い一方、政府・日銀による市場介入への警戒感も同様に強く、もみ合いが形成されました。

もみ合いの判断に使用できるテクニカル指標

もみ合いは、レンジの上限と下限に水平線を引いて判断できる一方、テクニカル指標を併用しての判断も可能です。

テクニカル指標を併用することで、もみ合いをより正確に判断しやすくなります。

以下の3つのテクニカル指標を利用して、もみ合いを判断する方法を解説します。

  • ・移動平均線
  • ・ボリンジャーバンド
  • ・RSI

移動平均線

移動平均線は、相場のトレンドを把握するためのテクニカル指標です。

複数の移動平均線が以下のパターンになっている場合、もみ合いの可能性があります。

  • ・複数の移動平均線が絡み合う
  • ・複数の移動平均線が水平に近い動きを示す

揉み合い2

出典:MT4

上チャートでは、21期間移動平均線と9期間移動平均線が絡み合い、水平に近い角度で推移していることから、もみ合いと判断できます。

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドは標準偏差を応用したインジケーターで、以下のパターンの場合にもみ合いになっている可能性があります。

  • ・ボリンジャーバンドの幅が狭い
  • ・ボリンジャーバンドが横ばいで推移

ボリンジャーバンドは、値動きが大きくなれば幅が拡大し、値動きが小さくなれば縮小します。

揉み合い3

出典:MT4

上チャートでは、ボリンジャーバンドが狭く、水平に近い形で推移している様子から、もみ合いであると判断できます。

RSI

RSI(Relative Strength Index)は、相対的な相場の強さを表すテクニカル指標で、相場の買われすぎや売られすぎを示します。

一般的に、30以下で売られすぎ、70以上で買われすぎと判断され、以下の場合はもみ合いの可能性があります。

  • ・おおむね40から60の範囲で推移
  • ・横ばいで推移

揉み合い4

出典:MT4

上チャートを見ると、RSIは横ばいで推移し、おおむね50付近を中心に推移していることから、もみ合いであると判断できます。

もみ合いに関するQ&A

もみ合いに関して、よくある疑問点は以下の通りです。

  • ・もみ合いと小動きの違いは?
  • ・FXにおけるもみ合いとはどんなときですか?

もみ合いと小動きの違いは?

もみ合いも小動きも、為替レートの変動幅が小さい様子を示します。

トレンドが形成されず、上下動が小さいという意味で、両者に大きな差はありません。

FXにおけるもみ合いとはどんな時ですか?

FXにおけるもみ合いとは、為替レートの変動が乏しく、横ばいで推移している状態を指します。

高値圏でもみ合いが発生した場合は高値もみ合い、安値圏の場合は安値もみ合いと表現することもあります。

【まとめ】もみ合いとは|意味・パターン・判断方法やよくある質問を解説

もみ合いとは、相場に方向感がなく、横ばいの値動きの状態を指します。

上限と下限のラインを引いて判断するのが一般的で、テクニカル指標を併用しての判断も可能です。

もみ合いの後は、大きな値動きが生じる場合があります。

もみ合い相場の際は、上限と下限に注意するだけでなく、両者のブレイク後の値動きにも注意が必要です。


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