ホーム » 用語解説登録 » 実質金利

実質金利

実質金利とは、名目金利(表示上の金利)から物価上昇率(インフレ率)を差し引いた値で、購買力を測る概念です。

経済学者アーヴィング・フィッシャーが提唱した理論で、名目金利と物価変動の関係を説明した「フィッシャー方程式」が基礎となっています。

実質金利が高い場合、借入のコストが実質的に高くなるため、設備投資・消費が抑制される傾向があります。

一方、実質金利が低い場合、銀行預金の実質的な利回りが低下し、資産価格の上昇・リスクテイクの増加をもたらします。

実質金利は、政策金利やインフレ予想、債務構造などと複雑に関わっており、マクロ経済・金融市場双方で注目される指標です。

ただし、信用リスク・流動性リスクなど他の要因の影響を排除できないため、参考指標の1つとして捉えることが重要です。

関連用語に、インフレを考慮していない金利である「名目金利」、物価水準の変化率で、実質金利の算出上重要な要素である「インフレ率」などがあります。


この記事をシェアする