資源国通貨とは｜意味や特徴・よくある質問を解説
資源国通貨とは、輸出額に占める資源の割合が高い国の通貨を指します。
輸出品価格の影響を受けることがあり、資源価格の変動を基に相場の値動きを予想できる場合があります。
本記事では、資源国通貨の意味や特徴、変動要因などについて解説します。
資源国通貨とは
資源国通貨の意味について解説します。
- ・意味
- ・代表的な資源国通貨
意味
食料、鉱物、エネルギーなど資源を主な輸出品としている国の通貨を資源国通貨といいます。
小麦やトウモロコシは食料資源、鉄鉱石や金は鉱物資源、原油や天然ガスはエネルギー資源です。
投資の世界では、これらの資源をコモディティと呼び、資源国通貨はコモディティ通貨とも呼ばれています。
なお、米国のように豊富な資源を保有していても、輸出金額に占める資源の割合が小さい国の通貨は資源国通貨とはいいません。
代表的な資源国通貨
以下が、代表的な資源国と、主な輸出品目です。
| 資源国 | 輸出品目 |
|---|---|
| 豪州 | 鉄鉱石、石炭、天然ガス、金、ウラン |
| ニュージーランド | 農産物、畜産物 |
| カナダ | 石油、天然ガス、石炭、金、農作物 |
| 南アフリカ | 金、鉄鉱石 |
豪ドル、NZドル、カナダドルなどが資源国通貨にあたります。
豪州は鉄鉱石や石炭などの鉱物資源に恵まれており、ニュージーランドは酪農業が盛んです。
また、カナダは石油や天然ガスなどの輸出が盛んです。
南アフリカは、金や鉄鉱石などを輸出する国として知られています。
資源国通貨と資源価格の相関性
資源国通貨は、資源の価格変動の影響を受ける場合があります。
ここでは以下の資源国通貨と、輸出資源の相関性について解説します。
- ・豪ドルと石炭
- ・カナダドルと原油
- ・NZドルと乳製品
豪ドルと石炭
豪州の主な輸出資源は鉄鉱石・石炭・天然ガスであり、豪ドルはこれら資源の価格変動の影響を受けることがあります。
例えば、石炭価格が上昇すると豪ドルも上昇し、石炭価格が下落すると豪ドルも下落するという傾向です。
なお、資源価格はそれぞれ独自の価格形成をしているため、豪ドルとの相関性も資源の種類や時期によって異なります。
カナダドルと原油
カナダは原油が豊富であり、カナダドルは原油価格との相関関係が指摘されています。
つまり、原油価格が上がればカナダドルの価格も上がり、逆に下がればカナダドルの価格も下がるという関係です。
ただし、カナダドルは米ドルの影響も受けると考えられるので、米ドルの動向にも注意を払う必要があります。
NZドルと乳製品
ニュージーランドは酪農が盛んで、乳製品や肉類を主な輸出資源としています。
そのため、NZドルは乳製品や肉類の価格の影響を受けると考えられます。
NZドルは、豪ドルと似た値動きをするので、豪ドルの変動にも注視すると良いでしょう。
資源国通貨に関するQ&A
資源国通貨について、以下の質問を解説します。
- ・FX市場での資源国通貨とは何ですか？
- ・資源国通貨の変動要因は何ですか？
FX市場での資源国通貨とは何ですか？
FX市場での資源国通貨とは、輸出額に占める資源の割合が高い国の通貨を指します。
豪ドルやNZドルが代表的な資源国通貨です。
資源国通貨の変動要因は何ですか？
資源国通貨は、自国から輸出する資源価格の影響を受けやすいと考えられます。
輸出資源の価格が上がれば通貨も値上がりし、逆に下がると値下がりするという関係です。
ただし、豪州のGDPに占める鉱業の割合は10％に過ぎず、第三次産業が70％以上を占めます。
資源価格は数ある価格変動要因の1つに過ぎず、景気動向や金利情勢なども資源国通貨の変動要因として考えられます。
【まとめ】資源国通貨とは｜意味や特徴・よくある質問を解説
資源国通貨とは、輸出額に占める資源の割合が高い国の通貨です。
代表的な資源国通貨は、豪ドルやNZドルであり、資源には石油・石炭・農産物などが挙げられます。
資源価格の変動が、資源国通貨の価格にも影響を与える場合があるので、資源国通貨の取引の際には資源価格動向を確認すると良いでしょう。
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