安全通貨 - FX初心者向け用語解説(あんぜんつうか)
安全通貨とは?
FX市場における安全通貨とは、市場リスクが高まった際に買われやすい通貨をいいます。
安全通貨として買われやすい通貨は金融システムが安定しており、物価上昇率が低く、経常収支がプラスの国が選好される傾向があります。
FXで扱われる通貨でこれに該当するのが円やスイスフランです。
また、上記条件には該当しないものの、米ドルも、基軸通貨としての流動性の高さ、通貨の信用力の強さから円やスイスフランに次いで買われる傾向があります。
このため、ドル円では円が買われ、ポンドドルや豪ドル米ドルなどでは米ドルが買われるため、ポンド円や豪ドル円が市場リスクが高まる際には大きく下落する傾向があります。
【市場リスクが高まった際の円、米ドル、豪ドルの動き】
安全通貨は市場リスクが高まった際に買われる傾向がありますが、逆に市場のリスク許容度が拡大していくような局面では円やスイスフランは売られ、比較的金利の高い国の通貨が買われるキャリートレードが活発化する傾向があります。
よって、市場リスクが高まると、これらのキャリートレードが解消されることで安全通貨が強くなるということもできます。
ただし、市場のリスクの原因がこれら安全通貨の国に起因するような場合はこの限りではありません。このため、FX市場のみならず、他市場の動向も確認しながら、探っていく必要があります。
次の図に安全資産とリスク資産の典型例をまとめましたのでご確認ください。