毎月勤労統計調査とは|見方・注目ポイントなどをわかりやすく解説
毎月勤労統計調査とは、賃金、労働時間、雇用者数の実態を把握するための調査で、厚生労働省が実施・結果を公表しています。
景気の先行きを判断するうえで、雇用や賃金の動向は重要な指標となるため、金融市場でも注目されています。
本記事では、毎月勤労統計調査の見方や注目ポイントなどをわかりやすく解説します。
目次
- 1.毎月勤労統計調査とは
- 2.毎月勤労統計調査の主な調査内容
- 3.毎月勤労統計調査の見方と注目ポイント
- 4.毎月勤労統計調査に関するQ&A
- 5.【まとめ】毎月勤労統計調査とは|見方・注目ポイントなどをわかりやすく解説
毎月勤労統計調査とは
まずは、毎月勤労統計調査がどのような調査なのかを解説します。
- ・毎月勤労統計調査の意味・目的
- ・毎月勤労統計調査の対象範囲
毎月勤労統計調査の意味・目的
毎月勤労統計調査は日本の厚生労働省が調査・公表する、賃金・労働時間・雇用者数の動向を示す統計データです。
日本における労働条件の実態を調査し、全国または都道府県ごとの変化を明らかにすることを目的としています。
この調査には全国調査と地方調査があります。
また、毎月勤労統計調査には速報と確報があります。
全国調査は例年、原則として速報は毎月上旬、確報は毎月下旬、いずれも8時30分に公開されます。
地方調査は各都道府県の統計主管部署がまとめる形で公表されるため、地域ごとに公表時期や形式が異なる場合があります。
雇用や賃金の動向は景気を測る目安になり、日銀の金融政策や政府の経済政策の判断材料とされます。
なお、毎月勤労統計調査には特別調査もあります。
特別調査は、常用労働者1人以上4人以下の事業所を対象に、原則として年に1回実施され、雇用や賃金、労働時間の実態を補足的に把握するものです。
毎月勤労統計調査の対象範囲
毎月勤労統計調査の調査対象は、農林業や漁業を除いた日本標準産業分類に基づく16大産業に属し、常用労働者を5人以上雇用している事業所です。
全国全ての事業所ではなく、無作為に抽出された事業所を対象にしています。
地方調査は各都道府県が集計・公表しています。
毎月勤労統計調査の主な調査内容
毎月勤労統計調査では、全国の事業所を対象に「賃金」「労働時間」「雇用者数」の3分野の実態を調査しています。
賃金については、基本給や時間外手当、ボーナスなどの増減を把握します。
労働時間については、実際の労働時間や出勤日数の変化を調査します。
雇用者数では、正社員やパートタイマーといった雇用者数の増減を調査します。
毎月勤労統計調査の見方と注目ポイント
毎月勤労統計調査を見る際に注目すべきポイントを解説します。
- ・賃金動向
- ・労働時間
- ・常用労働者数
賃金動向
賃金水準が増加していれば、企業業績が堅調である可能性が高いと考えられます。
毎月勤労統計調査における賃金の定義は以下の通りです。
| 項目 | 定義 |
| 現金給与総額 | 基本給、残業代、手当、賞与などを含めた全ての給与 |
| きまって支給する給与 | 基本給や家族手当など、雇用契約によってあらかじめ定められている給与 |
| 所定内給与 | きまって支給する給与のうち、所定外給与を除いた給与 |
| 所定外給与 | 時間外手当や休日出勤手当など、所定の労働時間を超えた労働に対する給与 |
| 特別に支払われた給与 | 賞与など、定期的でない一時金として支払われた給与 |
労働時間
毎月勤労統計調査における労働時間の定義は以下の通りです。
| 項目 | 定義 |
| 総実労働時間 | 所定内労働時間と所定外労働時間の合計 |
| 所定内労働時間 | 労働協約、就業規則等で定められた所定の実労働時間 |
| 所定外労働時間 | 早出や残業、休日出勤などの実労働時間 |
| 出勤日数 | 実際に出勤した日数 |
一般的に、仕事量が増えると労働時間も長くなる傾向があるため、労働時間が伸びている業種は景気回復や企業業績改善の兆しがあると見られます。
常用労働者数
常用労働者とは①期間を定めずに雇われている者、②1か月以上の期間を定めて雇われている者のどちらかに該当する労働者を指します。
条件を満たせば、パートタイマーや契約社員といった非正規雇用者も含まれます。
毎月勤労統計調査における労働者の定義は以下の通りです。
| 項目 | 定義 |
| 常用労働者 | ①期間を定めずに雇われている、②1か月以上の期間を定めて雇われているのどちらかに該当する労働者 |
| 一般労働者 | パートタイム労働者以外の労働者 |
| パートタイム労働者 | 常用労働者のうち、①1日の所定労働時間が一般の労働者よりも短い、②1日の所定労働時間が一般の労働者と同じで1週の所定労働日数が一般の労働者よりも少ないのどちらかに該当する労働者 |
労働者数が増加していれば雇用が改善していることを示し、景気が拡大している兆しと考えられます。
毎月勤労統計調査に関するQ&A
毎月勤労統計調査に関するよくある質問は、主に以下の通りです。
- ・毎月勤労統計調査はどこで確認できますか?
- ・毎月勤労統計調査はいつ発表されますか?
- ・毎月勤労統計と労働力調査の違いは何ですか?
毎月勤労統計調査はどこで確認できますか?
毎月勤労統計調査は、厚生労働省の公式サイトで公表されています。
また、政府統計のポータルサイトである「e-Stat(イースタット)」でも確認可能です。
毎月勤労統計調査はいつ発表されますか?
全国調査は基本的に速報は毎月上旬、確報は毎月下旬に発表される予定です。
発表時間は両方とも原則として8時30分です。
毎月勤労統計と労働力調査の違いは何ですか?
労働力調査は世帯を対象に、就業者や不就業者がどのくらいかを調査したデータです。
毎月勤労統計調査は事業所を対象に、給与や労働時間、雇用者数などを調査します。
労働力調査は総務省が調査・公表し、毎月勤労統計調査は厚生労働省が調査・公表します。
どちらも雇用に関する統計ですが、調査対象や内容、担当省庁が異なります。
【まとめ】毎月勤労統計調査とは|見方・注目ポイントなどをわかりやすく解説
毎月勤労統計調査は、日本における賃金、労働時間、雇用者数の実態を調査し、全国または都道府県ごとの増減を明らかにすることを目的とした統計データです。
調査には全国調査と地方調査があり、全国調査は厚生労働省、地方調査は都道府県が集計・公表しています。
実質賃金や労働者数の増減は景気動向を測るバロメーターとして、経済政策や金融政策を読み解く材料になることから、市場で重要視されています。
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