東京外国為替市場概況・17時 ドル円 一段高

市場概況
 28日午後の東京外国為替市場でドル円は一段高。17時時点では135.71円と15時時点(134.97円)と比べて74銭程度のドル高水準だった。植田日銀総裁の会見を受けて円売りが加速し、ドル円は135.86円まで強含んだ。
 植田日銀総裁は、政策の引き締めが遅れて2%を超えるインフレ率が持続するリスクより、拙速な引き締めで2%の物価安定目標を実現できなくなるリスクの方が大きいと指摘し、粘り強く金融緩和を継続していく考えを示した。また、声明で「1年から1年半程度の時間をかけて、多角的にレビューを行う」との文言を追加したことについて、「政策レビューの間に金融緩和の正常化を始める可能性もゼロではない」とした一方で、正常化プロセスが後ろずれしていく可能性も指摘した。金融政策結果公表後の円安の動きについては「一時的な為替の変動にはコメント控えたい」と述べた。

 ユーロ円は堅調。17時時点では149.29円と15時時点(148.54円)と比べて75銭程度のユーロ高水準だった。日銀の金融政策イベントを背景とした円全面安の流れを受けて、149.51円まで上値を伸ばした。また、ポンド円は169.43円、豪ドル円は89.66円、NZドル円は83.35円まで一段高。

 ユーロドルはじり安。17時時点では1.1007ドルと15時時点(1.1011ドル)と比べて0.0004ドル程度のユーロ安水準だった。欧州勢参入後も円相場主導の動きが継続し、値動きは限られるも、ドル円のドル高が重しとなった。また、17時に発表されたドイツの1-3月期GDPが予想を下回る結果となったことを受けてユーロ売りで反応し、1.0983ドルまで下押した。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:133.38円 - 135.86円
ユーロドル:1.0983ドル - 1.1039ドル
ユーロ円:146.92円 - 149.51円
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