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本日の東京為替見通し(為替/FXニュース):1月米NFPに対するアジア勢の反応を見極め、FRB議長の発言も注目(2024年2月5日)

マーケットレポート

February 5, 2024

【前日の為替概況】ドル円、148.58円まで上昇 米1月非農業部門雇用者数が+35.3万人

2日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに大幅反発。
終値は148.38円と前営業日NY終値(146.43円)と比べて1円95銭程度のドル高水準だった。
米労働省が発表した1月米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比35.3万人増と予想の18.0万人増を上回り、失業率が3.7%と予想の3.8%より強い内容だったことが分かると、米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが先行。
平均時給が前月比0.6%上昇/前年比4.5%上昇と予想の前月比0.3%上昇/前年比4.1%上昇を上回ったことも相場の支援材料となり、一時148.58円まで大きく値を上げた。
米長期金利の指標となる米10年債利回りは3.86%台から4.05%台まで急騰した。

ただ、買い一巡後は148円台前半で値動きが鈍った。
週末を控えてポジション調整目的の売買に終始したほか、「市場の関心はすでにパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が4日(日本時間5日9時)に出演する米CBSニュースの番組『60ミニッツ』に移っている」との指摘があった。
なお、パウエル氏は当番組でインフレリスクや利下げを巡る見通し、銀行システムなどについて話すようだ。

ユーロドルは反落。
終値は1.0788ドルと前営業日NY終値(1.0872ドル)と比べて0.0084ドル程度のユーロ安水準となった。
米雇用統計の上振れをきっかけに米早期利下げ観測が後退するとドル全面高の展開となった。
3時30分前に一時1.0780ドルまで値を下げ、前日に付けた昨年12月13日以来の安値に面合わせした。
市場では「米雇用者数が1年ぶりの大幅増となり、賃金も伸びが加速。
米労働市場が再び勢いを増していることが示唆され、利下げ先送りの可能性が高まった」との声が聞かれた。

ユーロ円は続伸。
終値は160.07円と前営業日NY終値(159.21円)と比べて86銭程度のユーロ高水準。
ユーロドルの下落につれた売りが出た半面、ドル円の上昇につれた買いが入った。
米早期利下げ観測が後退したにもかかわらず、米株式市場で主要3株価指数がそろって上昇したことも円売り・ユーロ買いを誘った。
2時30分前には一時160.26円と日通し高値を更新した。

【本日の東京為替見通し】1月米NFPに対するアジア勢の反応を見極め、FRB議長の発言も注目

本日の東京外国為替市場のドル円は、先週末の米1月非農業部門就労者数(NFP)が市場予想を大幅に上回る前月比+35.3万人だったことに対するアジア市場の反応を見極める展開か。
また、木曜日に録画されたものではあるが、パウエル米連邦準備理事会(FRB)のインタビュー内容も注目される。

米CBSニュースは米国東部時間4日(日本時間5日9時)、パウエルFRB議長にインタビューした番組『60ミニッツ』を放送する。
その中で同議長は、インフレリスクや利下げを巡る見通し、銀行システムなどについて話すことが見込まれている。
なお、先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見でFRB議長は、力強い雇用の伸びを望んでいる、と述べていた。

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」は、3月のFOMCでの0.25%の利下げ確率が38%程度まで低下し、据え置き確率は62%程度まで上昇した。
そして、5月FOMCでの利下げ開始確率は60%程度でほぼ変わらずだが、年内6回の利下げ予想が5回に減っている。

2日のドル円は、米1月の非農業部門雇用者数が予想のほぼ2倍だったことで148.58円まで上昇したものの、1月19日の高値148.80円には届かなかった。
米10年債利回りも4.05%まで上昇したものの、1月19日の4.196%には届いていない。
おそらく、5月のFOMCでの利下げ開始観測が払拭されていないことが背景にあると思われる。
米1月雇用統計のポジティブ面とネガティブ面を整理しておきたい。

ポジティブ面は以下の通り。

・非農業部門就労者数(1月は前月比+35.3万人、過去2カ月分が+12.6万人の上方修正)
・失業率は3カ月連続で3.7%の低水準を維持
・平均時給の上昇(前月比+0.6%、前年同月比+4.5%)
 ネガティブ面は以下の通り。
・労働参加率が62.5%の低水準を維持
・週当たり労働時間が2020年3月以来の低水準となり平均時給を押し上げた
・不完全雇用率が7.2%へ上昇し、2022年2月以来の高水準に並ぶ
・家計調査の就業者数が2カ月連続で減少し、賃金総額の伸び率鈍化

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
特になし

<海外>
○09:00~ ☆ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、米CBSニュースの番組「60ミニッツ」に出演
○09:30 ◇ 12月豪貿易収支(予想:105.00億豪ドルの黒字)
○10:45 ◎ 1月Caixin中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI、予想:53.0)
○16:00 ◇ 12月独貿易収支(予想:187億ユーロの黒字)
○16:00 ◎ 1月トルコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比6.50%/前年比64.56%)
○17:50 ◎ 1月仏サービス部門PMI改定値(予想:45.0)
○17:55 ◎ 1月独サービス部門PMI改定値(予想:47.6)
○18:00 ◎ 1月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:48.4)
○18:30 ◎ 1月英サービス部門PMI改定値(予想:53.8)
○19:00 ◎ 12月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比▲0.8%/前年比▲10.5%)
○23:45 ◎ 1月米サービス部門PMI改定値(予想:52.9)
○23:45 ◎ 1月米総合PMI改定値(予想:52.3)
○24:00 ☆ 1月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数(予想:52.0)
○6日02:30 ◎ ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミスト、講演
○6日04:00 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、あいさつ
○メキシコ(憲法記念日)、休場

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

>本日発表予定のその他の経済指標についてはこちら

【前日までの要人発言】

2日22:00 ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミスト
「英国のGDP見通しは来年少し改善」
「英国のインフレ低下は経済にとって朗報」
「一時的なCPIの2%への低下を見通す必要」
「制限的な政策が必要だからといって、金利がいつまでも現在の水準にとどまる必要はない」
「利下げが可能になる時期は、インフレ率の低下を確実にするためには、まだ先のこと」

2日23:22 ナーゲル独連銀総裁
「現時点で金利引き下げを検討するのは時期尚早」
「ユーロ圏経済はソフトランディングが可能な状況」

3日 07:02 ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事
「まだ利下げが適切な段階には達していない」

※時間は日本時間

>本日の要人発言をリアルタイムで確認するならこちら

〔日足一目均衡表分析〕

<ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス>

ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス

パラメータ

大陽線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。
2手連続陰線でも雲が支持帯となって下げ止まり、抱き線で反発して転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。

本日は転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 149.75(2023/11/22高値)
レジスタンス1 148.80(1/19高値)
前日終値 148.38
サポート1 147.24(日足一目均衡表・転換線)
サポート2 146.08(日足一目均衡表・雲の上限)

>ドル円のリアルタイムチャートはこちら

<ユーロドル=三役逆転、転換線を抵抗に戻り売りスタンス>

ユーロドル=三役逆転、転換線を抵抗に戻り売りスタンス

パラメータ

陰線引け。
転換線は基準線を下回り、遅行スパンは実線を下回り、雲の下で引けたことで、三役逆転の強い売りシグナルが点灯した。
抱き線で反落して転換線を下回って引けており、続落の可能性が示唆されている。

本日は転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.0856(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.0788
サポート1 1.0724(2023/12/8安値)

>ユーロドルのリアルタイムチャートはこちら

<ユーロ円=2/2安値を支持に押し目買いスタンス>

ユーロ円=2/2安値を支持に押し目買いスタンス

パラメータ

陽線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で推移していることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。
2手連続陽線で転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。

本日は転換線159.58円を念頭に置き、2日安値を支持に押し目買いスタンスで臨み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 161.08(1/24高値)
前日終値 160.07
サポート1 159.05(2/2安値)

>ユーロ円のリアルタイムチャートはこちら

<豪ドル円=雲の下限を支持に押し目買いスタンス>

豪ドル円=雲の下限を支持に押し目買いスタンス

パラメータ

陽線引け。
転換線は基準線を下回っているものの、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、買いシグナルが優勢な展開となっている。
抱き線で反発して転換線を上回って推移しており、続伸の可能性が示唆されている。

本日は転換線96.60円を念頭に置き、雲の下限を支持に押し目買いスタンスで臨み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 97.89(1/22高値)
前日終値 96.62
サポート1 96.17(日足一目均衡表・雲の下限)

>豪ドル円のリアルタイムチャートはこちら

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