為替操作国
為替操作国とは、主に米国において、他国が自国通貨を輸出に有利な水準に誘導するなど為替相場を不当に操作していると認定した国を指します。
米国財務省が定期的に議会に提出する為替政策報告書を通じて認定されます。
認定後は、米国との二国間協議や通貨是正要求、国際通貨基金(IMF)への通報などが行われることがあります。
評価基準は、米国との貿易黒字が一定額以上であること、経常収支黒字がGDPの一定割合を超えていること、通貨当局が一方向的な為替介入(通貨安誘導)を継続して行っていることの3項目です。
為替操作国と認定されると当該国の通貨が投資家から警戒され、為替市場でその国の通貨の上昇や下落が抑えられる傾向が見られます。
また、認定や監視入りが通商関係の緊張を高め、貿易・投資の流れに影響を与える可能性があります。
関連用語に、為替操作国には至らないが、基準を一部満たす「監視対象国」があります。