コール市場とは|仕組み・インターバンク市場との違いなどをわかりやすく解説
コール市場とは、インターバンク市場の一種で、金融機関同士が資金の貸し借りをする市場です。
英語の「money at call(呼べばすぐに戻ってくる資金)」に由来して、コール市場と呼ばれています。
本記事では、コール市場の仕組みやインターバンク市場との違いなどをわかりやすく解説します。
コール市場とは
まずは、コール市場の意味やインターバンク市場との違いについて解説します。
- ・コール市場の意味・参加者
- ・コール市場とインターバンク市場の違い
コール市場の意味・参加者
コール市場とは、金融機関同士が資金の貸し借りをする市場です。
短期的な資金の取引をすることから、英語の「money at call(呼べばすぐに戻ってくる資金)」に由来してコール市場と呼ばれています。
金融機関は企業や個人への融資や証券の売買をしていますが、その中で資金が足りなくなる場合や余ってしまうことがあります。
ある金融機関の資金が足りなくなった場合に、資金が余っている別の金融機関からお金を融通してもらう場がコール市場です。
参加者は普通銀行や信託銀行、信用金庫、証券会社、保険会社、短資会社などの金融機関のみで、個人投資家は参加できません。
また、あくまでも資金の貸し借りをする場であり、証券や債券など金融商品の取引はしていません。
コール市場とインターバンク市場の違い
インターバンク市場
は銀行間取引市場とも呼ばれ、金融機関同士で資金を調達しあう市場です。コール市場はインターバンク市場の一種で、金融機関同士が短期の資金を貸し借りしています。
コール市場以外のインターバンク市場には、手形市場や銀行間預金市場、外国為替市場などがあります。
なお、市場といっても特定の場所や建物で取引しているわけではなく、一般の投資家は参加できません。
コール市場の仕組み
続いて、コール市場の仕組みについて解説します。
- ・コール市場の取引形態
- ・コール市場の取引期間
- ・コール市場の受渡日
コール市場の取引形態
コール市場の取引形態には、以下があります。
無担保コール・有担保コール
コール市場の代表的な取引には、無担保コールと有担保コールがあります。
主な違いは以下の通りです。
| 無担保コール | 担保は必要なく、信用に基づいて行う取引 |
| 有担保コール | 国債や国庫短期証券などの担保が必要な取引 |
両者の大きな違いは担保の必要有無です。
現在は、無担保コール翌日物が日本銀行の政策金利の指標として注目されています。
ダイレクトディール(DD)
コール市場の取引は、ダイレクトディール(DD)とブローカー経由取引があります。
ダイレクトディール(DD)とは、ブローカー(仲介業者)を経由せずに金融機関同士が直接取引を行う取引形態です。
ブローカーを経由すると手数料が発生しますが、ダイレクトディール(DD)では手数料が発生しないので低コストという利点があります。
コール市場の取引期間
コール市場には、主に以下の2種類の取引期間があります。
翌日物(オーバーナイト物)
翌日物(オーバーナイト物)は、資金を借りた翌営業日に返済する取引です。
コール市場では、無担保かつ翌日物の「無担保コール翌日物」の取引量が非常に多い傾向があります。
無担保コール翌日物の金利水準は、日本銀行の誘導目標として位置づけられています。
期日物(ターム物)
翌日物(オーバーナイト物)に対し、期日物(ターム物)もあります。
期日物(ターム物)とは、返済期間が2営業日以上1年以下の取引を指します。
返済期間が長い分、翌日物(オーバーナイト物)よりもリスクが高く、金利もやや高めに設定される傾向があります。
コール市場の受渡日
コール市場は受渡日が当日である当日物(即日スタート)と、受け渡しや返済を将来に設定できる先日付物があります。
当日物(即日スタート)
当日物(即日スタート)は、取引が成立した日に資金の貸し借りがスタートする取引です。
取引が迅速に行われるため、突発的な資金繰り対応や、短時間の資金運用に利用されることが多い傾向があります。
先日付物
先日付物は当日物(即日スタート)とは反対に、資金の受け渡しや返済が将来に設定されている取引です。
例えば、ある取引が当日に成立したものの、実際のお金の貸し出しはその3日後で、返済期限は貸し出し日の翌営業日というようなスケジュールです。
コール市場と金利の関係
コール市場と金利の関係性について解説します。
- ・コールレートとは
- ・政策金利との関係
- ・短期金利の代表的な指標としての役割
コールレートとは
コールレートとは、コール市場における金利です。
金融機関同士による資金の貸し借りにも金利が設定されており、借りる側は貸した側に利息も上乗せして返済する必要があります。
コールレートの中でも、無担保コールレート(オーバーナイト物)は日本銀行から重要視されています。
政策金利との関係
無担保コールレート(オーバーナイト物)は、日本銀行が政策金利(=誘導目標)として設定している水準に近づくように調整されます。
政策金利を下げたい場合は、無担保コールレートを低下させます。
これにより、金融機関が資金調達をしやすくなるため、企業や個人への融資が活発化し、経済活動が刺激されます。
逆に、政策金利を上げたい場合は、無担保コールレートを上昇させ、過度な経済の過熱を抑制します。
つまり、無担保コールレート(オーバーナイト物)と政策金利は密接に関わっています。
短期金利の代表的な指標としての役割
コールレートは短期金利の代表的な指標の1つとして注目されています。
短期金利とは、1年未満の資金の貸し借りに適用される金利です。
短期金利は企業の資金調達やローンなどの金利に関わり、株価や債券価格にも影響を与えることから、マーケットは動向に注目しています。
コール市場に関するQ&A
コール市場に関するよくある質問は、主に以下の通りです。
- ・コール市場には一般投資家も参加できますか?
- ・コールレートはどこで確認できますか?
- ・コール市場と手形市場の違いは何ですか?
コール市場には一般投資家も参加できますか?
基本的に金融機関同士の取引であり、一般投資家は参加できません。
コールレートはどこで確認できますか?
コールレートは日本銀行が毎営業日ごとにホームページで公開しています。
または、短資会社や証券会社、投資メディアでも確認できる場合があります。
コール市場と手形市場の違いは何ですか?
コール市場は銀行や信用金庫などの金融機関が資金の貸し借りを行っています。
一方の手形市場では、金融機関が保有する手形を取引して資金を調達しています。
両方とも金融機関の資金調達という点では同じですが、仕組みや取引形態などが異なります。
【まとめ】コール市場とは|仕組み・インターバンク市場との違いなどをわかりやすく解説
コール市場とは、インターバンク市場の一種で、金融機関同士が資金の貸し借りをする市場です。
証券や債券など金融商品の取引はしておらず、あくまでも資金の貸し借りをする場です。
コール市場は金利と密接に関わっており、特に無担保コールレート(オーバーナイト物)は、日本銀行が金融政策の一環として一定の水準に誘導しています。
そのことから、マーケットでもコールレートの動向は注目されています。
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