実需筋
実需筋とは、輸出入企業や多国籍企業、機関投資家、保険会社など、実際の経済活動に伴って為替取引を行う市場参加者を指します。
為替変動で差益を得ることを主目的とせず、あくまで実際の資金需要に基づいて取引を行う点が特徴です。
為替市場では、実需筋の取引は経済活動の裏付けを持っており、市場全体の需給の基盤とされます。
一方で、為替市場では短期売買やレバレッジ取引、投機的売買の割合が大きく、実需筋の動きが価格変動の中心になることは限定的です。
実需筋の取引は大口かつ計画的であり、市場の中長期的なトレンドに影響を与えます。
ただし、短期的な相場変動は多くの場合、投機筋の動きが主因となることが多いため、実需筋の動きだけでは市場全体の値動きを捉えきれない局面もあります。
関連用語に、為替変動で利益を得ようとする売買主体で、実需筋と対比される「投機筋」、実需筋が為替変動リスクを抑えるために用いる手法「為替予約」「ヘッジ取引」などがあります。