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カバー取引

カバー取引とは、FX会社などの金融商品取引業者が、顧客から受けた注文により生じる自社の価格変動リスクを軽減するため、同内容の注文を別の金融機関などに発注する取引のことです。

店頭取引が中心のFXやデリバティブ市場で、顧客取引に伴って業者が負う市場リスクをヘッジするために発展した方法です。

顧客の注文が一方向に偏ると業者のポジションが偏りリスクが高まるため、外部のカバー先(銀行や流動性プロバイダーなど)に発注しリスクを相殺します。

この仕組みでは、顧客の注文を業者が受け付けた後、カバー先に発注し自社の為替変動リスクを中和します。

一方で、カバー率(顧客注文のうち外部にカバーする割合)が低い場合、業者の自己資本が毀損し破綻リスクが高まるため、結果として顧客に影響する可能性があります。


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