原油
原油とは、地中の岩石層に蓄積された石油を採採した未精製の資源で、世界のエネルギー供給の中心となる存在です。
金融の文脈においては、投資対象として取引される商品(コモディティ)の意味を持ちます。
原油価格の変動が貿易収支やインフレ率を通じて、その他の金融市場に作用する場合があります。
原油高は輸入国ではコスト増となり通貨安要因、輸出国では収入増で通貨高要因となるとされています。
原油は軽質・重質や硫黄分で分類され、WTI(West Texas Intermediate)とブレント(Brent)、ドバイ原油が代表的な指標原油として使われます。
地政学リスクが増大した場合、供給不安によって原油価格が上昇し、輸出国通貨を押し上げる可能性があります。
逆に、世界景気減速懸念が出れば需要が低下し原油価格が下落した結果、輸入国通貨が相対的に強くなるケースもあります。
こうした価格変動はリスク回避姿勢を強め、市場の資金フローにも影響を与えます。