先行指標
先行指標とは、将来の経済状況や景気の転換を先取りする性格を持つ経済指標のことです。
経済や産業構造の高度化、金融市場の発展により、景気変動を早期に探る指標の重要性が高まっています。
日本では新規求人件数、マネーストック、TOPIX、新設住宅着工床面積、消費者態度指数などが、米国では新規失業保険申請件数、ISM製造業指数の新規受注、耐久財の新規受注、建設許可件数などが、代表的な参考指標として挙げられます。
先行指標が上昇傾向を示せば、数か月後に景気回復が期待され、FX市場では通貨の買い材料として意識されます。
反対に低下すれば、景気後退懸念から通貨売り要因となる場合もあります。
ただし、先行指標は必ずしも将来の景気転換を正確に予測するわけではなく、地政学リスクなどの外部ショックにより予測が外れる可能性もあります。
関連用語に、景気とほぼ同時に動く「一致指標」、景気の変化が明らかになった後に反応する「遅行指標」などがあります。