買い残
買い残とは、株式市場の信用取引において、信用買いされた株式のうち未決済で残っている建玉(たてぎょく)のことを指します。
「信用買い残高」の通称で、株価上昇を見込んで建てられた買いポジションが多く残っている状態を表します。
買い残は株式市場における信用取引制度に基づく残高データとして計測・公開され、投資家の強気姿勢や市場の過熱感を示す需給指標の1つとして用いられてきました。
相場が上昇基調のときに増加しやすく、反落時には買い方の損切りや信用取引の期日到来による売却が重なり、急落を呼ぶ要因になることもあります。
買い残は、信用取引口座で証券会社から資金を借りて株式を購入後、まだ売却されていない建玉残高で構成されます。
売り残と同様に、日本取引所グループが週次で発表しており、銘柄ごとの信用残高が確認可能です。
買い残が多い銘柄は需給逼迫や過熱感が警戒される一方で、将来の売却圧力が控えているとも解釈されます。
買い残の水準だけでなく、株価の動きや出来高、ニュース、企業業績といった複合的な観点からの分析が求められます。