市中金利
市中金利とは、市場で形成される金利のことです。
中央銀行以外の金融機関同士が資金を貸し借りする際の実勢金利で、預金金利・貸出金利・国債利回り・銀行間コールレートなどが該当します。
市中金利は資金の需要と供給のバランス、銀行など金融機関の貸出・預金動向、銀行間の資金移動によって決まります。
市中金利が上昇すると銀行の貸出金利も上がり、企業・家計の資金調達コストが増大し、投資・消費が抑制されることがあります。
逆に、市中金利が下落すると貸出が活発になり、余剰資金が金融資産・債券・株式などに流れやすくなる場合があります。
市中金利は中央銀行による金融政策の意図や、資金市場の動向を把握する手がかりとなる指標です。
ただし信用リスクや流動性といった要因により、短期的な急変が起こる点には注意が必要です。
関連用語には、中央銀行が設定・誘導する「政策金利 」、市中金利の長期版と位置付けられる「長期金利」などがあります。