サンクコスト
サンクコストとは、既に支払われ今後回収できないコスト(費用・時間・労力など)を指し、日本語では「埋没費用」とも呼ばれます。
沈没(sunk)した船のように取り戻せないことが名前の由来です。
サンクコストに縛られると撤退判断が妨げられ、さらに損失を拡大する可能性があります。
本来、既に支払われ取り戻せない過去の費用は、未来の収益見通しや費用予測とは切り離すべきとされます。
しかし実際には、多くの投資家が過去の投資実績を理由に合理的な判断が妨げられ、回収見込みが薄い状態でも追加投資を続けたり、損失が出ている資産を売却できずに持ち続けたりする場合があります。
経済学においても、サンクコストではなく将来的な費用と便益との比較に基づいて判断することが一般的とされます。
関連用語に、サンクコストの概念を象徴する具体例が元になっている「コンコルド効果」や、サンクコストに執着することで見落とされがちな「機会費用」などがあります。