株式明日の戦略-大幅安スタートから大幅高、買い意欲の強さを改めて確認

市場見通し
 6日の日経平均は大幅に4日続伸。終値は289円高の32506円。米国株安を受けて、寄り付きは200円を超える下落となった。しかし、32000円を割り込んだことで押し目買いが活発となり、開始早々に下げ止まる展開。10時台にはプラス圏に浮上すると、前場のうちに上げ幅を3桁に広げた。売りづらさが強く印象づけられたことで、後場は買いが買いを呼ぶ流れとなった。値下がりから値上がりに転じる銘柄も増加する中、指数は終盤にかけて強含み、高いところでは上げ幅を300円超に拡大。終値で32500円を上回った。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆4500億円。業種別では卸売、鉱業、鉄鋼などが上昇しており、銀行、海運、精密機器などが下落している。3Q累計で通期の利益計画を超過したファーマフーズが急騰。半面、5月度の月次が前年割れとなったデコルテ・ホールディングスが急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり933/値下がり829。商社株の動きが良く、三井物産、三菱商事、伊藤忠などが大幅上昇。重工系銘柄の三菱重工、川崎重工、IHIが買いを集めた。1:4の株式分割を発表したロームが3.8%高。上方修正を発表した内田洋行が年初来高値を更新し、自己株取得を発表した立花エレテックやチエルが急騰した。中小型ではAI関連の物色が賑わっており、シルバーエッグやJNSHDがストップ高となった。

 半面、アドバンテストが大幅安。米国で銀行株が弱かったことから、三菱UFJや三井住友が売りに押された。楽天Gが3%を超える下落。景気敏感株には強く買われるものも多かったが、日本郵船など海運各社は全般軟調となった。

 日経平均は大幅安スタートからから切り返して大幅高。米株動向からはクールダウンの1日になるかと思われたが、押し目買い意欲が強いことから、下に値幅が出てもすぐに下げ止まる。そして、下げ止まれば動きが良くなり、動きが良くなればそのことが追随買いを呼び込む。その結果、高値引けした5日に続いて、きょうも高値圏で終了した。

 今週はSQ週で、短期の視点では週後半にかけて値動きが荒くなる展開も想定される。きょうは冷静に考えればここまで強く買われる理由がなく、反動は出てくるかもしれない。ただ、下に振れたとしても売りは恐る恐るとなるだろう。一方、荒さは下ではなく上に出てくる可能性もある。米国株は、ナスダックとS&P500は6月に入って今年の高値を更新しており、ダウ平均も2日の701ドル高は先高期待を高める上昇であった。日経平均はきのう32000円を上回り、きょうは32500円を上回った。米国株の後押しがあれば、次の節目の33000円を難なく超えてきても不思議はない。

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