市場見通し
昨日の海外市場でドル円は138.81円まで反落した。前週分の米新規失業保険申請件数が弱く、米長期金利が低下した影響を受けた。全般ドル売りが優勢となるなか、ユーロドルは1.0787ドルまでユーロ高ドル安が進行した。ユーロ円はドル円につれ安となり149円後半で伸び悩んだ
本日の東京為替市場では、まずは反発が見込まれる日経平均の動向を確認し、時間外の米債利回りを気にしながら、東京仲値にかけた動きを注視することになる。その後は中国のインフレ指標の結果を受けた相場の反応を見極め。また、昨日強さが目立ったスイスフランにも目を向けておきたい。
日経平均先物は反発して戻ってきており、現物も再び3万2000円台を巡る攻防となるか。昨日は一部通信社が、中国の投資家が日本株に資金を向けていることを報じた。本邦証券会社の分析では、中国で取引される複数の日経平均連動ETFが先月に資産額が倍増したということだ。低調な自国株に失望し、日本株が魅力的に映っているもよう。
昨日発表された本邦1-3月期実質GDP改定値は前期+0.7%、前期比年率が+2.7%と速報値からの改善予想をさらに上回った。2四半期連続のマイナス成長となったユーロ圏とは対照的だ。一部仏銀が先日、(中銀のバランスシート縮小による)世界の流動性減少による今秋の株式相場下落を先日予想していたが、日本経済の着実な成長が相場の支えとなるかもしれない。ただその場合に為替がどうなるかは、難しいところだろう。
昨日のドル下落の一因とされた米金利低下に関しては、来週前半から半ばにかけて米国でビッグイベントを控えているだけに、右往左往しながらも一定のレンジで推移するのではないか。つまり為替も対ドルでは同様の動きとなってもおかしくはない。13日に5月米消費者物価指数(CPI)、14日に同月卸売物価指数(PPI)、その日の米東部時間午後には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例記者会見が予定されている。
本日10時30分発表の5月中国CPIは小幅な上昇が見込まれるが、同月PPIは低下幅の拡大が予想されている。デフレ懸念が高まるようであれば、同国で金融緩和策が強化される可能性が高まる。対ドルで軟調なオフショア人民元(CNH)や、中国と経済的に結びつきが強い豪ドルの反応に注視したい。
昨日はスイス中銀(SNB)総裁による追加利上げ示唆を受けてスイスフランが堅調だった。伸び悩むクロス円が多いなか、フラン円は154円半ばと終値としては5月29日以来の高値圏で引けた。次のSNB会合は22日とまだ先であり、それまでスイス金利見通しで上下しそうだ。5月下旬に頭を抑えられた155円半ばをこなせるかがポイントとなる。
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本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。
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本日の東京為替市場では、まずは反発が見込まれる日経平均の動向を確認し、時間外の米債利回りを気にしながら、東京仲値にかけた動きを注視することになる。その後は中国のインフレ指標の結果を受けた相場の反応を見極め。また、昨日強さが目立ったスイスフランにも目を向けておきたい。
日経平均先物は反発して戻ってきており、現物も再び3万2000円台を巡る攻防となるか。昨日は一部通信社が、中国の投資家が日本株に資金を向けていることを報じた。本邦証券会社の分析では、中国で取引される複数の日経平均連動ETFが先月に資産額が倍増したということだ。低調な自国株に失望し、日本株が魅力的に映っているもよう。
昨日発表された本邦1-3月期実質GDP改定値は前期+0.7%、前期比年率が+2.7%と速報値からの改善予想をさらに上回った。2四半期連続のマイナス成長となったユーロ圏とは対照的だ。一部仏銀が先日、(中銀のバランスシート縮小による)世界の流動性減少による今秋の株式相場下落を先日予想していたが、日本経済の着実な成長が相場の支えとなるかもしれない。ただその場合に為替がどうなるかは、難しいところだろう。
昨日のドル下落の一因とされた米金利低下に関しては、来週前半から半ばにかけて米国でビッグイベントを控えているだけに、右往左往しながらも一定のレンジで推移するのではないか。つまり為替も対ドルでは同様の動きとなってもおかしくはない。13日に5月米消費者物価指数(CPI)、14日に同月卸売物価指数(PPI)、その日の米東部時間午後には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例記者会見が予定されている。
本日10時30分発表の5月中国CPIは小幅な上昇が見込まれるが、同月PPIは低下幅の拡大が予想されている。デフレ懸念が高まるようであれば、同国で金融緩和策が強化される可能性が高まる。対ドルで軟調なオフショア人民元(CNH)や、中国と経済的に結びつきが強い豪ドルの反応に注視したい。
昨日はスイス中銀(SNB)総裁による追加利上げ示唆を受けてスイスフランが堅調だった。伸び悩むクロス円が多いなか、フラン円は154円半ばと終値としては5月29日以来の高値圏で引けた。次のSNB会合は22日とまだ先であり、それまでスイス金利見通しで上下しそうだ。5月下旬に頭を抑えられた155円半ばをこなせるかがポイントとなる。
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DZH Finacial Research
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