NY為替見通し=ドル円 円買い介入に警戒しつつ、NY株・債券市場の動向を見極める展開か

市場見通し
 本日のNY為替市場のドル円は、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入への可能性に警戒しながら、NY株式・債券市場の動向に沿った展開が予想される。本日は主要な経済指標や要人発言は予定されていない。

 ドル円は、151.95円から127.23円までの下げ幅の61.8%戻しの142.51円を上抜けて、143円台後半まで上昇。先週の142円台に乗せた局面では、鈴木財務相、西村経産相、松野官房長官による円安牽制発言が聞かれた。本日の143円台では、神田財務官が「足元の為替の動きは急であり、適切に対応したい」と述べており、為替介入への要警戒が高まりつつある。昨年10月21日のニューヨーク市場でも、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入が断行されていた。

 ドル円のテクニカル分析による上値目処は以下の通りとなっている。
・146.12円:151.95円から127.23円までの下げ幅の76.4%戻し
・146.18円:137.91円から129.64円までの下げ幅の上方倍返し

 前回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で明らかになったドット・プロット(金利予測分布図)では、年内2回の利上げが示唆されていた。しかしながら、米金利の上昇力はそれほど強まらず、フェドウオッチの利上げ1回の見立てだ。金融当局の見通しと米金利市場の乖離は、今週末に発表される米5月PCE総合価格指数まで続くのかもしれない。

 なおポルトガルのシントラでは、本日から欧州版ジャクソンホールと言われる会合が開催される。そこから伝わるであろうECB高官の発言には注視する必要がありそうだ。

 また、24日には民間軍事会社ワグネルとロシアの正規軍との対立が表面化したものの、すぐに反乱が終結した。ワグネル党首プリゴジン氏がベラルーシへ出発したと報じられており、依然として関連ヘッドラインには警戒しておきたい。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、ピポット・レジスタンス2の144.58円。
 ユーロドルは、6月23日の高値の1.0959ドル。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、6月23日の安値の142.72円。
 ユーロドルは、6月23日の安値の1.0845ドル。

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