NY為替見通し=NYに続きフィリー製造業景気指数が改善を示すか

市場見通し
 NYタイムは、注目度の高い米労働関連指数の1つ新規失業保険の数字とともに、フィラデルフィア(フィリー)連銀製造業景気指数の7月分が発表となる。週初17日発表の7月米ニューヨーク連銀製造業景気指数は+1.1と、-3.4程度への減速を見込んでいた市場予想に反してプラスを維持。6月の+6.6よりは弱まったものの持ち直しの期待をつなぐ材料ともいえる。

 NY連銀の指数はフィリーの先行指数との位置づけもあり、景気全体のリード役である製造部門の改善や悪化がNY→フィリーと続き、全米へ広がるとの絵が描かれやすい。その意味で前回や予想との比較での強弱が注視される。市場は今回7月分のフィリーの指数について6月の-13.7から-10.0へのマイナス幅縮小を予想している。

 もっともNY連銀の指数が改善した局面でも内訳の仕入れ価格と販売価格の指数がともに2020年半ば以来の水準に鈍化したことが次第に意識され、上昇が先行した米金利やドル相場が押し戻された。指標内容の市場への影響は判断が難しい部分もある。

 今夜の数字の強弱や内容は来週7月25-26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で確実視されている0.25%利上げの見込みに影響しないとみるが、FOMCメンバーによる予想平均値が示す9月あるいは11月の追加利上げの見込みを左右するだろう。

 市場がまだ織り込んでいない9月か11月の追加利上げを織り込み始めるような強い結果となるか、市場の様子見継続を促す弱い内容になるか見定めることになる。ヘッドラインの強弱だけでなく、価格指数など内訳の内容が米金利・為替市場ほか株式市場の上下を通じて金融市場全般へどのように作用してくるか見極めたい。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、6月30日-7月14日の下落幅に対する38.2%戻し140.24円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、日足一目均衡表・雲の上限138.88円。

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