米国の主要株価指数見通し(米国株式市場ニュース):雇用統計結果もチャート形状も下落圧力を感じさせる(2023年7月10日)

マーケットレポート

先週金曜日(2023年7月7日)の米国主要3指数振り返り

  • 終値:
    US30(米国ウォールストリート株価指数30):33752.5(-135.3)<-0.40%>
    US100(米国100株価指数): 15059.4(-14.6)<-0.10%>
    US500(米国500株価指数):4405.6(-3.2)<-0.07%>

※OANDAが提供するダウ工業株30種平均指数を参照にしたCFD「US30」の終値
※OANDA証券が提供するS&P500を参照にしたCFD「US500」の終値
※OANDAが提供するNASDAQ100指数を参照にしたCFD「US100」の終値
※終値はNY時間17時時点のMidです。

7月7日に発表された6月の米国雇用統計で、非農業部門雇用者数は20万9000人増となり、2年半ぶりのわずかな増加に止まり、また市場予想を下回りました。
ただし賃金は堅実な伸びを見せ、労働市場の強さが示されたことから、今月のFOMCでFRBが利上げする可能性が高いと見られます。
また、シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は、年内2~3回の利上げに反対しないと述べました。
このように利上げが長期化する懸念から売りが入り、7日の米国株は下落となりました。

こういった流れを受けて、S&P500の主要11セクターのうち、ディフェンシブ銘柄の下落が目立ち、主要消費財は1.3%の下落となりました。
反対に、エネルギーは2.1%の上昇、原材料は0.9%の上昇となりました。
また、景気に敏感な小型株で構成されるラッセル2000は、1.2%の上昇となりました。

【US30(米国ウォールストリート株価指数30)】本日(2023年7月10日)のチャートテクニカル分析

【US30(米国ウォールストリート株価指数30)】本日(2023年7月10日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年7月10日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

日足チャートのローソク足は、4日連続陰線となり、ダブルトップと思しき形状で下落を始めています。
このままネックラインにあたる水準を割り込めば、もう一段階の下落につながる可能性があります。
また、平均足も陰転しており、この点からも下降トレンドへの移行を示唆しています。

<1時間足チャート分析>

1時間足の平均足は陰線がしばらく連続してきましたが、ここ最近は頻繁に平均足とローソク足がクロスし、時折平均足が陽線転換するような展開となっています。
とはいえ、最終的にローソク足は平均足を下に抜け、中期のサポートライン付近で一時的に停滞しています。
この水準の下抜けをトライしていけるかがポイントになりそうです。

US30(米国ウォールストリート株価指数30)のリアルタイムレートはこちら

【US100(米国100株価指数)】本日(2023年7月10日)のチャートテクニカル分析

【US100(米国100株価指数)】本日(2023年7月10日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年7月10日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

平均足は実体部がかなり短くなり、ヒゲが上下に長く伸びているため、トレンドの勢いは弱まってきていますが、今の時点ではまだ陽線をキープしています。
とはいえ、ローソク足は平均足とほとんど同じ水準にあり、相場に迷いが生じていることを示しているといえます。

<1時間足チャート分析>

直近では上下に神経質に暴れるような展開であり、平均足の上をローソク足が何回も通過しています。
安定したトレンドが出ているとは言いづらく、平均足の色も何度かの変化を見せています。
ここから下降していく場合、すぐ下の中期サポートライン、さらにその下にある長期サポートラインでの攻防が鍵になりそうです。

US100(米国100株価指数)のリアルタイムレートはこちら

【US500(米国500株価指数)】本日(2023年7月10日)のチャートテクニカル分析

【US500(米国500株価指数)】本日(2023年7月10日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年7月10日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

前営業日は、長く上ヒゲを伸ばして引けました。
ローソク足の並びとしてはダブルトップのような形で下落を始めており、3日連続陰線となっています。
平均足は長い間陽線が続いていますが、実体部が短くなってきており、なおかつヒゲが上にも下にも伸び始めています。
大局は上昇トレンドながら、下へ押す力も強くなっていると判断できます。

<1時間足チャート分析>

平均足の色は何度か入れ替わりましたが、目先は陽線となっています。
ただし、それを何度も大きく横切るようにローソク足が乱高下しており、安定したトレンド相場とはいえないようです。
現在、ローソク足は平均足の下にあり、この位置関係が続くなら下降トレンドへの転換も視野に入ります。

US500(米国500株価指数)のリアルタイムレートはこちら

テクニカル分析チャートで使っているオリジナルインジケーター
OANDA_Heikinashi_Smoothedはこちら
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世界の株価指数騰落率ランキング(週間)

世界の株価指数騰落率ランキング(週間)
(画像は2023年7月10日7時45分のもの)

世界の株価指数の週間騰落率ランキングです。
前週比では全銘柄がマイナスで推移していますが、米国株で見るとUS100が2位で、値幅が-112、騰落率が-0.74%でした。
それに続いて、US500が3位、US2000が4位、US30が6位にランクインしています。

FX・CFDの騰落率ランキングはこちら

CFTC投機筋の株価指数・商品・債券ポジション推移チャート

CFTC投機筋の株価指数・商品・債券ポジション推移チャート
(画像は2023年7月10日7時55分のもの)

S&P500(E-mini)/S&P500の直近1年間のポジション推移です。
買い(Long)、売り(Short)ともにほとんど変化がなく、Netの売り越しはほぼ横ばいとなりました。
また、未決済建玉(Open Interest)にも大きな変化はありませんでした。

CFTC投機筋の株価指数・商品・債券ポジション推移チャートはこちら

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