NY株(米国主要株式市場)見通しとニュース :長期金利上昇とインフレ警戒感から主要3指数が急落(2024年5月30日)

マーケットレポート

昨日(2024年5月29日)の米国主要3指数振り返り

  • 終値:
    US30(米国ウォールストリート株価指数30):38167.0(-650.5)<-1.68%>
    US100(米国100株価指数):18695.3(-202.1)<-1.07%>
    US500(米国500株価指数):5257.4(-52.8)<-0.99%>

※OANDAが提供するダウ工業株30種平均指数を参照にしたCFD「US30」の終値
※OANDA証券が提供するS&P500を参照にしたCFD「US500」の終値
※OANDAが提供するNASDAQ100指数を参照にしたCFD「US100」の終値
※終値はNY時間17時時点のMidです。

5月29日の米国株主要3指数は、全てが大きく下落しました。
特にUS30は1.7%近い下落率となっています。

その背景には長期金利上昇がありました。
この日、10年債利回りが4.60%台に上昇しています。
また、FRB関係者があらためてインフレへの警戒感を示したことも株売りの要因となりました。

US500の参照先であるS&P500の主要な11セクターは全て下落しました。
特に金利に敏感な公益事業が大きく下げています。

個別で見ていくと、取引終了後に決算発表を控えたセールスフォース / Salesforce, Inc.は0.7%上昇。
アップル / Apple Inc.は0.2%上昇しています。
エヌビディア / NVIDIA Corporationは0.8%の上昇でした。

マラソン・オイル / Marathon Oil Corporationは、コノコフィリップス / ConocoPhillipsに株式交換で買収されることを発表し、8.4%上昇しました。
コノコフィリップス / ConocoPhillipsは、3.1%下落しています。

アメリカン航空グループ / American Airlines Group Inc.は、四半期利益見通しが引き下げられることで、13.5%の大幅安となりました。
他の航空株も売りが先行しています。

アバクロンビー&フィッチ / Abercrombie & Fitch Co.は、年間の売上高の伸び率予想が引き上げられ、24.3%の急上昇となりました。

【US30(米国ウォールストリート株価指数30)】本日(2024年5月30日)のチャートテクニカル分析

【US30(米国ウォールストリート株価指数30)】本日(2024年5月30日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2024年5月30日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」「単純移動平均線(期間200)」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

前日の日足はヒゲがほぼない大陰線で引けました。
この下落に伴って平均足も陰転しており、ローソク足がすでに平均足を割り込んでいることから、下降トレンドの初動である可能性も考えられます。
また日足ではダブルトップが形成されつつあり、ネックラインを抜けることで下落が加速する展開も想定されます。

<1時間足チャート分析>

中期のサポートライン、レジスタンスラインに挟まれたレンジ相場が下方向にブレイクして、下降トレンドが再開しました。
陰連中の平均足に頭を押さえられながら下落し、新たに形成された中期サポートラインを割り込んでいます。
さらに下落の勢いは止まらず、取引時間最終盤に大きく下げて引けています。

US30(米国ウォールストリート株価指数30)のリアルタイムレートはこちら

【US100(米国100株価指数)】本日(2024年5月30日)のチャートテクニカル分析

【US100(米国100株価指数)】本日(2024年5月30日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2024年5月30日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」「単純移動平均線(期間200)」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

前日の日足は大きく下落する大陰線となり、ローソク足の終値は平均足の上ヒゲと接触しています。
平均足は陽連中で、実体が長く、下ヒゲがつかない上昇の勢いが強い形状であることから、大局は上昇トレンドと考えられます。
平均足にサポートされての反発があるかに注目です。

<1時間足チャート分析>

ローソク足と平均足や各種サポートライン、レジスタンスラインが複雑に絡み合うもみ合いの展開から、下降トレンドにシフトしました。
陰連する平均足をレジスタンスとする下落が続き、中期サポートラインを割り込みました。
ローソク足は何度か平均足まで戻っていますが、上に抜けることはできませんでした。

US100(米国100株価指数)のリアルタイムレートはこちら

【US500(米国500株価指数)】本日(2024年5月30日)のチャートテクニカル分析

【US500(米国500株価指数)】本日(2024年5月30日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2024年5月30日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」「単純移動平均線(期間200)」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

前日の日足はほぼ下がりきって終わる大陰線となり、ローソク足の終値は陽線が続いている平均足を完全に下に抜けました。
これに伴って平均足の実体が短くなり、下ヒゲが伸び始めています。
200日移動平均線は右肩上がりでローソク足より下にあるものの、一時的に押し目をつけるケースも想定されます。

<1時間足チャート分析>

長期のレジスタンスラインを天井にした下落が始まり、ローソク足が平均足を追い抜くことで、平均足は陰転しています。
平均足が抵抗になりながら下落が続き、長期サポートラインを下抜けしました。
取引時間終盤の強い下げで、過去の安値と同水準まで下落して引けています。

US500(米国500株価指数)のリアルタイムレートはこちら

テクニカル分析チャートで使っているオリジナルインジケーター
OANDA_Heikinashi_Smoothedはこちら
OANDA_Support_Resistanceはこちら
OANDA_Auto_fibonacciはこちら
その他オリジナルインジケーターライブラリはこちら

本日(2024年5月30日)の主な米国経済指標

30日(木)21:30(米国)1-3月期四半期コアPCE・改定値(前期比年率)
30日(木)21:30(米国)1-3月期四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(前期比年率)
30日(木)21:30(米国)1-3月期四半期GDP個人消費・改定値(前期比年率)
30日(木)21:30(米国)前週分失業保険継続受給者数
30日(木)21:30(米国)前週分新規失業保険申請件数
30日(木)23:00(米国)4月住宅販売保留指数(前年同月比)
30日(木)23:00(米国)4月住宅販売保留指数(前月比)

本日発表予定の経済指標はこちら

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OANDA Lab編集部

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