米国事業、一向に見通せず

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 トランプ米大統領が日本からの輸入品に25%の関税をかけると表明したことで、対米輸出を手がける国内企業や農林水産業者は、一向に見通せない米国での事業に気をもんでいる。追加関税の行方に振り回される状況が長期化しており、経営戦略が定まらないからだ。

 「実際に発動されれば、米国の需要が少なからず冷え込むのは避けられない」。鹿児島県のブリ養殖企業の関係者は8日、米政権の一方的な通告に危機感を隠さなかった。

 ブリは刺し身やすしのネタとして米国で人気が高い。関税分は輸入する現地子会社などで負担するか、値上げするかの選択を迫られることになる。

 有機茶の輸出に取り組む宮崎市の小浦武士さん(47)も「米国の消費者が価格転嫁について来られるのか」と疑問視した。緑茶は国内消費が低迷する一方、輸出は日本食ブームに乗って右肩上がり。米国は最大のお得意さまだ。「生産者を守ることが一番の輸出対策」と政府に支援を求めた。

 シチズン時計は、米国が4月に発動した一律10%の相互関税を受け、6月に米国で腕時計の値上げに踏み切った。


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