世界で最もキャッシュレス化が進んだ国の一つとされるスウェーデンで7月、食料品店と薬局に、現金による支払いを原則受け入れるよう義務付ける法律が施行された。ウクライナ侵攻を続けるロシアの脅威が深刻化し、サイバー攻撃などで電力供給やインターネット接続が途絶える有事に備えた。現金を危機管理のインフラと位置付け、社会のレジリエンス(強靱性)向上を目指している。
「この5年間、現金を使っていないし見てもいない」。首都ストックホルムでタクシー運転手の男性(34)が話す。スウェーデンではクレジットカードや、スマートフォンで個人間送金もできる決済アプリ「スウィッシュ」が普及している。
中央銀行に当たるリクス銀行によると、25年の調査で、直近の店頭での買い物に現金を使った人は5%だった。
こうしたキャッシュレス大国で現金の重要性が再認識されるようになったのは、22年に始まったウクライナ侵攻だ。
現金を全く使わないという会社員セバスティアンさん(25)も「ロシアの脅威を考えれば法律に賛成だ」と話す。
(ストックホルム共同)
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