市場見通し
◆中東情勢に振り回される展開続く
◆ポンド、翌週のBOE理事会を前にインフレや雇用指標に注目
◆加ドル、BOC会合を前にCPIを確認
予想レンジ
ポンド円 213.50-218.00円
加ドル円 115.00-118.50円
4月20日週の展望
8日に米・イランが2週間の停戦に合意して以降、市場では戦闘状態の終結期待から、有事のドル買いが巻き戻され、一時116ドル台を見たWTI原油先物価格は15日に87ドル割れまで下押しした。ただ、16日に開催予定だった米・イランの第2回和平協議は延期となり、執筆時点では次回開催も未定となっている。トランプ米大統領は、依然としてアラビア海に軍隊を留まらせており、政治・軍事の両面でイランに圧力をかけている。今後、協議の行方が不透明化して両国間で再び緊張が走るようならば、有事のドル買いと共に原油価格の上昇もあり得る。来週のポンドや加ドルは経済指標もさることながら、かかる関係者の発言などに神経質となる展開が続きそうだ。停戦期限である22日が近づくにつれ、思惑が交錯して不安定な展開となる可能性が高い。
英国では、30日のイングランド銀行(英中銀、BOE)の金融政策発表を前に、22日に3月消費者物価指数(CPI)が発表予定。原油価格の上昇によりインフレが懸念される中、前月より伸びが加速するようならば、通常であれば利上げ期待が高まりそうなところではある。ただ、14日にグリーン英中銀金融政策委員会(MPC)委員が、「エネルギー価格の高騰による英国経済への長期的なダメージを見極めるには数カ月かかる可能性がある」と発言したほか、16日にはベイリーBOE総裁が利上げについて「性急な判断はしない」としており、足元では早期利上げ期待は後退している。そのため、今回は予想を上回る伸びとなったとしても、早期利上げ期待を高めるまでには至らないかもしれない。前日の21日には3月雇用統計が発表される。グリーン委員が「労働市場は余剰があり、需要ははるかに弱い」と発言しているように、雇用状況の悪化が鮮明になるようならばポンド相場の重しとなることが予想される。その場合、BOEはインフレと景気減速が同時に進行する中で難しいかじ取りを迫られ、ポンドは不安定な展開となるかもしれない。
また、カナダでは20日に3月CPIが発表予定。こちらも30日にカナダ中銀(BOC)の金融政策発表を前に注目が集まりそうだ。先月18日にマックレムBOC総裁は、「エネルギー価格の高騰が持続的なインフレにつながるのを防ぐため、利上げを行う用意がある」と発言した。CPIの市場予想は前年比2.4%と前回の1.8%を上回る見通し。予想を上回る伸びとなれば、早期利上げが意識されるかもしれない。ただ、総裁は「短期的な経済成長は、1月予測時よりも弱くなる可能性が高い」ともしており、BOCもBOE同様に高インフレと景気減速に挟まれて難しい選択を迫られることも想定される。
4月13日週の回顧
週末の米・イラン協議不調を嫌気して小安く始まるも、その後は停戦期待を背景にリスク回避ムードが和らぎ、有事のドル買いを巻き戻す動きが優勢となった。ポンドドルは1.35ドル台後半まで上昇、ドル/加ドルは1.36加ドル台後半までドル売りが進んだ。
対円はドル円が底堅く推移したことも追い風となり、ポンド円は一時2008年1月以来となる215円台後半まで上昇したほか、加ドル円は116円台前半まで上値を伸ばしている。(了)
(執筆:4月17日、9:00)
(越後)
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◆ポンド、翌週のBOE理事会を前にインフレや雇用指標に注目
◆加ドル、BOC会合を前にCPIを確認
予想レンジ
ポンド円 213.50-218.00円
加ドル円 115.00-118.50円
4月20日週の展望
8日に米・イランが2週間の停戦に合意して以降、市場では戦闘状態の終結期待から、有事のドル買いが巻き戻され、一時116ドル台を見たWTI原油先物価格は15日に87ドル割れまで下押しした。ただ、16日に開催予定だった米・イランの第2回和平協議は延期となり、執筆時点では次回開催も未定となっている。トランプ米大統領は、依然としてアラビア海に軍隊を留まらせており、政治・軍事の両面でイランに圧力をかけている。今後、協議の行方が不透明化して両国間で再び緊張が走るようならば、有事のドル買いと共に原油価格の上昇もあり得る。来週のポンドや加ドルは経済指標もさることながら、かかる関係者の発言などに神経質となる展開が続きそうだ。停戦期限である22日が近づくにつれ、思惑が交錯して不安定な展開となる可能性が高い。
英国では、30日のイングランド銀行(英中銀、BOE)の金融政策発表を前に、22日に3月消費者物価指数(CPI)が発表予定。原油価格の上昇によりインフレが懸念される中、前月より伸びが加速するようならば、通常であれば利上げ期待が高まりそうなところではある。ただ、14日にグリーン英中銀金融政策委員会(MPC)委員が、「エネルギー価格の高騰による英国経済への長期的なダメージを見極めるには数カ月かかる可能性がある」と発言したほか、16日にはベイリーBOE総裁が利上げについて「性急な判断はしない」としており、足元では早期利上げ期待は後退している。そのため、今回は予想を上回る伸びとなったとしても、早期利上げ期待を高めるまでには至らないかもしれない。前日の21日には3月雇用統計が発表される。グリーン委員が「労働市場は余剰があり、需要ははるかに弱い」と発言しているように、雇用状況の悪化が鮮明になるようならばポンド相場の重しとなることが予想される。その場合、BOEはインフレと景気減速が同時に進行する中で難しいかじ取りを迫られ、ポンドは不安定な展開となるかもしれない。
また、カナダでは20日に3月CPIが発表予定。こちらも30日にカナダ中銀(BOC)の金融政策発表を前に注目が集まりそうだ。先月18日にマックレムBOC総裁は、「エネルギー価格の高騰が持続的なインフレにつながるのを防ぐため、利上げを行う用意がある」と発言した。CPIの市場予想は前年比2.4%と前回の1.8%を上回る見通し。予想を上回る伸びとなれば、早期利上げが意識されるかもしれない。ただ、総裁は「短期的な経済成長は、1月予測時よりも弱くなる可能性が高い」ともしており、BOCもBOE同様に高インフレと景気減速に挟まれて難しい選択を迫られることも想定される。
4月13日週の回顧
週末の米・イラン協議不調を嫌気して小安く始まるも、その後は停戦期待を背景にリスク回避ムードが和らぎ、有事のドル買いを巻き戻す動きが優勢となった。ポンドドルは1.35ドル台後半まで上昇、ドル/加ドルは1.36加ドル台後半までドル売りが進んだ。
対円はドル円が底堅く推移したことも追い風となり、ポンド円は一時2008年1月以来となる215円台後半まで上昇したほか、加ドル円は116円台前半まで上値を伸ばしている。(了)
(執筆:4月17日、9:00)
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