◆ポンド、バーナム新政権の財務相や財政方針を見定め
◆ポンド、6月インフレ指標に注目
◆加ドル、6月CPIが焦点、BOCはインフレ見通し引き上げ
予想レンジ
ポンド円 217.00-222.00円
加ドル円 114.00-117.00円
7月20日週の展望
来週のポンドはまず、新政権の財務相人事や財政方針を見定めながらの値動きとなりそうだ。労働党の下院議員から圧倒的な支持を受けたバーナム氏は、本日17日に党首に選出される見通しで、20日には正式に首相へ就任する。英FT紙は15日、財政規律を重視するとされるマフムード現内相の起用観測を報じ、「左派色の強い財政拡張政権」への当初の警戒が後退し、今週のポンド高につながった。バーナム氏自身も財政を慎重に見極める考えを示し、「必要なら増税も排除しない」と発言しており、無秩序な支出拡大には向かいにくいとの受け止めが広がっている。
来週21日の6月英雇用統計では前回改善された失業率(ILO方式)に加え、平均賃金の伸び率にも注目が集まる。英中銀(BOE)が重視する賃金インフレの鈍化ペースを、水準と方向性の両面から確認する材料となる。22日の6月消費者物価指数(CPI)も重要度が高い。前回5月分は予想を下回り、前年比2.8%と13カ月ぶりの低水準となった4月から横ばいだった。サービス価格の上昇率は3%台で加速した一方、コアインフレは2.5%から2.6%の小幅上昇にとどまり、年内の利上げ観測はわずかに後退。6月CPIでこの傾向が続くか試される。なお、ベイリーBOE総裁は14日の議会証言で中東情勢について「世界は再び不安定になった」との認識を示しつつ、英インフレへの影響は現時点で限定的とし、利上げ・利下げいずれにも傾かない姿勢を維持していた。
加ドルは、週初20日発表の6月CPIにまず反応しやすいだろう。5月は前年比3.2%と、中東紛争によるガソリン高を主因に加速していた。ガソリンを除くと2.2%、コア指数も2%近辺にとどまり、エネルギー高の他分野への広がりはまだ限定的だ。ただし、原油高が長引けば二次波及のリスクが高まるだけに、6月分でこの構図に変化が出るかが焦点となる。
15日のカナダ中銀(BOC)会合は政策金利2.25%の据え置きを6会合連続で決定したが、声明・会見のトーンは6月から変化した。前会合は「経済活動は弱い」との表現が中心だったのに対し、今回は「カナダ経済は再び成長している」との認識に転じ、4-6月期GDP成長率を年率2.5%程度と見込んだ。一方で、インフレ見通しは2.3%から2.5%へ引き上げられ、マックレムBOC総裁は「インフレの上振れが持続的であれば政策対応が必要になり得る」と発言。景気認識の上方修正とインフレ警戒の強まりが同時に進んだことが明らかとなった。
また、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に関しては、来週は米国・メキシコ間の二国間協議が予定されており、その内容が今後のカナダとの交渉の方向性を占う材料となりそうだ。
7月13日週の回顧
ポンドは週半ばに大きく上昇し、対円では2008年9月以来の高値圏となる219.60円台、対ドルでも約2カ月ぶりに1.3550ドル台をつけた。バーナム新政権が財政規律を守るとの見方が広がり、安心感からポンド買いが強まった。
加ドルは、対円で115円後半、対ドルで1.40加ドル前半まで加ドル高が進んだ。BOCが景気見通しとインフレ予測を引き上げたことに反応した。(了)
(執筆:7月17日、9:00)
(小針)
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◆ポンド、6月インフレ指標に注目
◆加ドル、6月CPIが焦点、BOCはインフレ見通し引き上げ
予想レンジ
ポンド円 217.00-222.00円
加ドル円 114.00-117.00円
7月20日週の展望
来週のポンドはまず、新政権の財務相人事や財政方針を見定めながらの値動きとなりそうだ。労働党の下院議員から圧倒的な支持を受けたバーナム氏は、本日17日に党首に選出される見通しで、20日には正式に首相へ就任する。英FT紙は15日、財政規律を重視するとされるマフムード現内相の起用観測を報じ、「左派色の強い財政拡張政権」への当初の警戒が後退し、今週のポンド高につながった。バーナム氏自身も財政を慎重に見極める考えを示し、「必要なら増税も排除しない」と発言しており、無秩序な支出拡大には向かいにくいとの受け止めが広がっている。
来週21日の6月英雇用統計では前回改善された失業率(ILO方式)に加え、平均賃金の伸び率にも注目が集まる。英中銀(BOE)が重視する賃金インフレの鈍化ペースを、水準と方向性の両面から確認する材料となる。22日の6月消費者物価指数(CPI)も重要度が高い。前回5月分は予想を下回り、前年比2.8%と13カ月ぶりの低水準となった4月から横ばいだった。サービス価格の上昇率は3%台で加速した一方、コアインフレは2.5%から2.6%の小幅上昇にとどまり、年内の利上げ観測はわずかに後退。6月CPIでこの傾向が続くか試される。なお、ベイリーBOE総裁は14日の議会証言で中東情勢について「世界は再び不安定になった」との認識を示しつつ、英インフレへの影響は現時点で限定的とし、利上げ・利下げいずれにも傾かない姿勢を維持していた。
加ドルは、週初20日発表の6月CPIにまず反応しやすいだろう。5月は前年比3.2%と、中東紛争によるガソリン高を主因に加速していた。ガソリンを除くと2.2%、コア指数も2%近辺にとどまり、エネルギー高の他分野への広がりはまだ限定的だ。ただし、原油高が長引けば二次波及のリスクが高まるだけに、6月分でこの構図に変化が出るかが焦点となる。
15日のカナダ中銀(BOC)会合は政策金利2.25%の据え置きを6会合連続で決定したが、声明・会見のトーンは6月から変化した。前会合は「経済活動は弱い」との表現が中心だったのに対し、今回は「カナダ経済は再び成長している」との認識に転じ、4-6月期GDP成長率を年率2.5%程度と見込んだ。一方で、インフレ見通しは2.3%から2.5%へ引き上げられ、マックレムBOC総裁は「インフレの上振れが持続的であれば政策対応が必要になり得る」と発言。景気認識の上方修正とインフレ警戒の強まりが同時に進んだことが明らかとなった。
また、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に関しては、来週は米国・メキシコ間の二国間協議が予定されており、その内容が今後のカナダとの交渉の方向性を占う材料となりそうだ。
7月13日週の回顧
ポンドは週半ばに大きく上昇し、対円では2008年9月以来の高値圏となる219.60円台、対ドルでも約2カ月ぶりに1.3550ドル台をつけた。バーナム新政権が財政規律を守るとの見方が広がり、安心感からポンド買いが強まった。
加ドルは、対円で115円後半、対ドルで1.40加ドル前半まで加ドル高が進んだ。BOCが景気見通しとインフレ予測を引き上げたことに反応した。(了)
(執筆:7月17日、9:00)
(小針)
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DZH Finacial Research
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