◆ポンド、独自材料が乏しく米・英金利動向などに注目
◆加ドル、4-6月期GDPを見極め
◆加ドル、米政権との通商合意の進展を好感
予想レンジ
ポンド円 214.50-218.50円
加ドル円 114.00-116.50円
8月24日週の展望
英国では来週に主要な経済指標の発表が予定されておらず、ポンドは今週に発表された4-6月雇用データや7月消費者物価指数(CPI)を消化する展開となりそうだ。4-6月の民間セクターの賃金伸び率(ボーナスを除く)は前年同期比2.8%と2020年8-10月以来の低い伸びとなり、求人件数も約5年ぶりの低水準と、英国の労働市場がさらに冷え込んだことが示された。
また、7月CPIは前年比2.9%と6月の2.6%より上昇した一方、コアCPIは2.6%で横ばい、サービス価格の伸びも3.4%へ低下した。エネルギー価格上昇による押し上げの側面が大きく、インフレ再加速が直ちに基調的な物価圧力の強まりを意味するわけではない。イングランド銀行(英中銀、BOE)は中東リスクによるエネルギー価格の上昇が長期的なインフレ圧力に転化しつつあるかを注視している。市場では年末までBOEが金利の据え置きを支持するとの見方と、0.25%の利上げを1回実施するとの見方で分かれている。来週は材料難からポンドが積極的に一方向へ動くより、英金利と米金利、株式・原油など外部環境に左右されながら、今週までの上昇基調を維持できるかを試す週となりそうだ。
加ドルは4-6月期GDPが注目される。カナダ経済は5月の実質GDPが前月比0.3%となり、4月も0.6%へ上方修正された。カナダ中銀(BOC)の7月時点の想定を大きく上回る可能性があり、実際に強い数字が確認されれば、米国との通商摩擦を抱えながらも国内経済が想定以上に持ち直しているとの評価につながり、加ドルを支える材料となろう。
もっとも、GDPの強さだけでBOCの利上げ観測が急速に高まるとは限らない。7月CPIは前年比3.0%へ上昇したものの、エネルギー価格の影響が大きく、通商政策を巡る不透明感も残る。強いGDPとインフレ上昇が同時に確認されれば加ドル買いが強まりやすい一方、GDPの内訳で内需や企業活動の弱さが示されれば、表面上の成長率ほど金融政策への影響は大きくならない可能性がある。
今週、トランプ米大統領はカナダへの50%追加関税の発動を3日間延期するとし、関税の引き下げ案が報じられるなど、通商合意に進展が見られたのは加ドルにとって良い材料ではあるが、最終的な合意内容は固まっておらず、交渉関連の報道で値動きが振れやすい。また、中東情勢を背景に原油価格が高水準で推移しており、資源国通貨である加ドルには一定の支援材料となるが、エネルギー価格上昇が国内インフレを押し上げればBOCの金融政策判断を複雑化させそうだ。
8月17日週の回顧
今週はドルが重い動きとなった。米財務省の長期債買い入れオペ拡大を受けて米長期金利の低下に伴い全般ドル売りが優勢となり、ポンドドルは5月中旬以来の1.36ドル台復帰を果たした。トランプ米政権がカナダ製品に対する50%の関税発動を3日間延期したことも加ドルの支えとなり、ドル/加ドルは1.37加ドル半ばまでドル安・加ドル高に振れた。対円ではドル円の伸び悩みが重しとなるも、ポンド円は217円台、加ドル円は115円半ばで切り返した。(了)
(執筆:8月21日、9:00)
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◆加ドル、4-6月期GDPを見極め
◆加ドル、米政権との通商合意の進展を好感
予想レンジ
ポンド円 214.50-218.50円
加ドル円 114.00-116.50円
8月24日週の展望
英国では来週に主要な経済指標の発表が予定されておらず、ポンドは今週に発表された4-6月雇用データや7月消費者物価指数(CPI)を消化する展開となりそうだ。4-6月の民間セクターの賃金伸び率(ボーナスを除く)は前年同期比2.8%と2020年8-10月以来の低い伸びとなり、求人件数も約5年ぶりの低水準と、英国の労働市場がさらに冷え込んだことが示された。
また、7月CPIは前年比2.9%と6月の2.6%より上昇した一方、コアCPIは2.6%で横ばい、サービス価格の伸びも3.4%へ低下した。エネルギー価格上昇による押し上げの側面が大きく、インフレ再加速が直ちに基調的な物価圧力の強まりを意味するわけではない。イングランド銀行(英中銀、BOE)は中東リスクによるエネルギー価格の上昇が長期的なインフレ圧力に転化しつつあるかを注視している。市場では年末までBOEが金利の据え置きを支持するとの見方と、0.25%の利上げを1回実施するとの見方で分かれている。来週は材料難からポンドが積極的に一方向へ動くより、英金利と米金利、株式・原油など外部環境に左右されながら、今週までの上昇基調を維持できるかを試す週となりそうだ。
加ドルは4-6月期GDPが注目される。カナダ経済は5月の実質GDPが前月比0.3%となり、4月も0.6%へ上方修正された。カナダ中銀(BOC)の7月時点の想定を大きく上回る可能性があり、実際に強い数字が確認されれば、米国との通商摩擦を抱えながらも国内経済が想定以上に持ち直しているとの評価につながり、加ドルを支える材料となろう。
もっとも、GDPの強さだけでBOCの利上げ観測が急速に高まるとは限らない。7月CPIは前年比3.0%へ上昇したものの、エネルギー価格の影響が大きく、通商政策を巡る不透明感も残る。強いGDPとインフレ上昇が同時に確認されれば加ドル買いが強まりやすい一方、GDPの内訳で内需や企業活動の弱さが示されれば、表面上の成長率ほど金融政策への影響は大きくならない可能性がある。
今週、トランプ米大統領はカナダへの50%追加関税の発動を3日間延期するとし、関税の引き下げ案が報じられるなど、通商合意に進展が見られたのは加ドルにとって良い材料ではあるが、最終的な合意内容は固まっておらず、交渉関連の報道で値動きが振れやすい。また、中東情勢を背景に原油価格が高水準で推移しており、資源国通貨である加ドルには一定の支援材料となるが、エネルギー価格上昇が国内インフレを押し上げればBOCの金融政策判断を複雑化させそうだ。
8月17日週の回顧
今週はドルが重い動きとなった。米財務省の長期債買い入れオペ拡大を受けて米長期金利の低下に伴い全般ドル売りが優勢となり、ポンドドルは5月中旬以来の1.36ドル台復帰を果たした。トランプ米政権がカナダ製品に対する50%の関税発動を3日間延期したことも加ドルの支えとなり、ドル/加ドルは1.37加ドル半ばまでドル安・加ドル高に振れた。対円ではドル円の伸び悩みが重しとなるも、ポンド円は217円台、加ドル円は115円半ばで切り返した。(了)
(執筆:8月21日、9:00)
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DZH Finacial Research
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