◆豪ドル、弱い雇用指標もRBAの主眼はインフレ
◆豪ドル、7月CPIに注目
◆ZAR、引き続き堅調なコモディティが支えに
予想レンジ
豪ドル円 112.00-114.50円
南ア・ランド円 9.70-10.00円
8月24日週の展望
豪ドルは、豪準備銀行(RBA)による利上げ一時停止の姿勢が維持されるなか、足元の経済指標の強弱と中銀要人の発言を通じて今後の政策軌道を探る展開となりそうだ。20日に発表された7月の雇用統計では、雇用者数が予想外の減少に転じ失業率も悪化するなど、これまで堅調さを維持してきた労働市場の減速感が表面化する結果となった。市場では過度な金融引き締めへの警戒感が意識されつつあるものの、RBAは根強く残るサービスインフレの抑制を最優先課題として掲げており、慎重な姿勢を崩していない。25日に公表される8月理事会の議事録では、据え置きに至った具体的な議論のプロセスや、今後の追加利上げの余地についてどのような見解が交わされたかが改めて精査されることになるだろう。また、同日にはジェイコブスRBA国内市場局長による講演も予定されており、金融市場の流動性や足元の金利推移に対する発言が出されれば、豪ドルの下値を支える材料として意識される可能性がある。
さらに26日には7月の消費者物価指数(CPI)の公表が控える。RBAは政策判断の中核として四半期CPIを重視する姿勢を一貫してとっているものの、月次CPIもインフレの基調的な趨勢や次回会合に向けた方向性を探るうえで、念のため確認しておきたい。雇用指標の鈍化傾向が見られた後だけに、仮に月次CPIが上振れる結果となれば、RBAによる引き締め維持や追加利上げへの思惑が再び浮上して豪ドル買いを強く後押しする可能性がある。なお、国外の材料として、米国の財政不安やFOMCに対する信頼性の揺らぎに伴うドル安地合いも、対ドルでの豪ドル高を支援する要因として作用しそうだ。
隣国のニュージーランド(NZ)では24日に4-6月期小売売上高の発表が予定されているが、来月初旬にRBNZ決定会合を控えるなかで影響は一時的にとどまると見込まれる。
南アフリカ・ランド(ZAR)は、今週発表の7月CPIが大幅低下したが、これは一時的なエネルギー価格下落の影響が大きく、8月以降は再びエネルギー高に伴うインフレ再燃懸念がくすぶる。27日発表の7月卸売物価指数(PPI)で伸び鈍化が示されたとしても、南アフリカ準備銀行(SARB)が掲げる目標水準からの乖離は依然として大きく、早期利下げに動く可能性は極めて低い。高金利の据え置きが下支えとなるほか、国外的要素として、ドルの信頼性欠如に伴うコモディティ価格の上昇も資源国通貨としてのランドにプラスに働き、底堅い推移をたどる公算が大きい。
8月17日週の回顧
豪ドルは対円では横ばい、対ドルでは堅調な動きになった。米財務省が長期的な流動性支援を目的に、米国債の買い入れ規模を増額すると発表したことで、米長期金利の低下がドル売り・豪ドル買いを誘発した。一時6月上旬以来となる0.71ドル前半まで強含んだ。ZARは対円では9.8円を挟んでもみ合い。対ドルでは堅調な動きとなった。プラチナ価格などコモディティが堅調な動きとなったことが支えになった。(了)
(執筆:8月21日、9:00)
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◆豪ドル、7月CPIに注目
◆ZAR、引き続き堅調なコモディティが支えに
予想レンジ
豪ドル円 112.00-114.50円
南ア・ランド円 9.70-10.00円
8月24日週の展望
豪ドルは、豪準備銀行(RBA)による利上げ一時停止の姿勢が維持されるなか、足元の経済指標の強弱と中銀要人の発言を通じて今後の政策軌道を探る展開となりそうだ。20日に発表された7月の雇用統計では、雇用者数が予想外の減少に転じ失業率も悪化するなど、これまで堅調さを維持してきた労働市場の減速感が表面化する結果となった。市場では過度な金融引き締めへの警戒感が意識されつつあるものの、RBAは根強く残るサービスインフレの抑制を最優先課題として掲げており、慎重な姿勢を崩していない。25日に公表される8月理事会の議事録では、据え置きに至った具体的な議論のプロセスや、今後の追加利上げの余地についてどのような見解が交わされたかが改めて精査されることになるだろう。また、同日にはジェイコブスRBA国内市場局長による講演も予定されており、金融市場の流動性や足元の金利推移に対する発言が出されれば、豪ドルの下値を支える材料として意識される可能性がある。
さらに26日には7月の消費者物価指数(CPI)の公表が控える。RBAは政策判断の中核として四半期CPIを重視する姿勢を一貫してとっているものの、月次CPIもインフレの基調的な趨勢や次回会合に向けた方向性を探るうえで、念のため確認しておきたい。雇用指標の鈍化傾向が見られた後だけに、仮に月次CPIが上振れる結果となれば、RBAによる引き締め維持や追加利上げへの思惑が再び浮上して豪ドル買いを強く後押しする可能性がある。なお、国外の材料として、米国の財政不安やFOMCに対する信頼性の揺らぎに伴うドル安地合いも、対ドルでの豪ドル高を支援する要因として作用しそうだ。
隣国のニュージーランド(NZ)では24日に4-6月期小売売上高の発表が予定されているが、来月初旬にRBNZ決定会合を控えるなかで影響は一時的にとどまると見込まれる。
南アフリカ・ランド(ZAR)は、今週発表の7月CPIが大幅低下したが、これは一時的なエネルギー価格下落の影響が大きく、8月以降は再びエネルギー高に伴うインフレ再燃懸念がくすぶる。27日発表の7月卸売物価指数(PPI)で伸び鈍化が示されたとしても、南アフリカ準備銀行(SARB)が掲げる目標水準からの乖離は依然として大きく、早期利下げに動く可能性は極めて低い。高金利の据え置きが下支えとなるほか、国外的要素として、ドルの信頼性欠如に伴うコモディティ価格の上昇も資源国通貨としてのランドにプラスに働き、底堅い推移をたどる公算が大きい。
8月17日週の回顧
豪ドルは対円では横ばい、対ドルでは堅調な動きになった。米財務省が長期的な流動性支援を目的に、米国債の買い入れ規模を増額すると発表したことで、米長期金利の低下がドル売り・豪ドル買いを誘発した。一時6月上旬以来となる0.71ドル前半まで強含んだ。ZARは対円では9.8円を挟んでもみ合い。対ドルでは堅調な動きとなった。プラチナ価格などコモディティが堅調な動きとなったことが支えになった。(了)
(執筆:8月21日、9:00)
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DZH Finacial Research
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