NYマーケットダイジェスト・22日 ダウ最高値・金利低下・ユーロ売り一服

スポット
(22日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.78円(前営業日比△0.24円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.24円(▲0.63円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0418ドル(▲0.0056ドル)
ダウ工業株30種平均:44296.51ドル(△426.16ドル)
ナスダック総合株価指数:19003.65(△31.23)
10年物米国債利回り:4.40%(▲0.02%)
WTI原油先物1月限:1バレル=71.24ドル(△1.14ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2712.2ドル(△37.3ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
11月米製造業PMI速報値
        48.8       48.5
11月米サービス部門PMI速報値
        57.0       55.0
11月米総合PMI速報値
        55.3       54.1
11月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値)
        71.8       73.0

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ユーロドルは4日続落。欧州時間発表の仏・独・ユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)が低調な内容となり、ユーロ圏の景況感悪化が示されると全般ユーロ売りが進行。重要なサポートとして意識されていた昨年10月3日の安値1.0448ドルを下抜けて一時1.0335ドルと2022年11月以来2年ぶりの安値を更新した。市場では「ウクライナ情勢の緊迫化にユーロ圏景気の失速懸念が重なり、独長期金利の低下とともにユーロ売りが膨らんだ」との声が聞かれた。
 ただ、NY市場では急ピッチで下落した反動などが出たため下げ渋った。週末を控えたポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りも入り、1.04ドル台前半でのもみ合いに終始した。
 なお、センテノ・ポルトガル中銀総裁は「インフレは目標通りだが経済は苦戦している」「下方リスクのシナリオでは、より大きな利下げが議論される可能性」と述べたほか、ナーゲル独連銀総裁は「インフレ目標は遅くとも2025年半ばまでに達成されるだろう」「今後数カ月でさらなる利下げが行われる可能性」などと語った。

・ドル円は反発。22時30分過ぎに一時154.19円付近まで値を下げたものの、アジア時間に付けた日通し安値153.97円が目先サポートとして働くとじりじりと下値を切り上げた。
 本日発表の11月米製造業PMI速報値は市場予想と一致し、サービス部門と総合は予想を上回った。米景気の底堅さが示されたことも相場の支援材料となり、24時前に一時155.02円と日通し高値を付けた。
 ただ、その後発表された11月米ミシガン大学消費者態度指数確報値が予想を下回ると上昇は一服。154円台後半で徐々に値動きが鈍った。

・ユーロ円は続落。この日発表されたユーロ圏の景況感を示す指標が総じて弱い内容だったことから、欧州市場では一時159.93円と10月2日以来の安値を付けた。ただ、NY市場ではユーロドルと同様に、急ピッチで下落した反動などが出て161円台前半で下げ渋った。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、史上最高値を更新した。11月米製造業PMI速報値が市場予想と一致し、11月米サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことが好感されて、買いが広がった。市場では「米指標が景気の底堅さを示したことで、景気敏感株や消費関連株などに買いが入った」との声が聞かれた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅ながら続伸。電気自動車(EV)のテスラが3%超上昇した一方、半導体大手のエヌビディアが3%超下落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反発。良好な米経済指標を受けて売りが出たものの、週末を控えたポジション調整目的の買いが入ると持ち直した。

・原油先物相場は続伸。今週は、米国がウクライナへ供与した長距離射程ミサイルの使用を許可し、ウクライナが同ミサイルでロシアを攻撃した一方、ロシアが大陸間弾道ミサイル(ICBM)を実戦で初使用して報復に出るなど露・ウクライナ情勢が緊迫化。中東リスクもくすぶるほか、石油輸出国機構(OPEC)加盟国ほかの主要産油国で構成するOPECプラスが12月にも開始とみられいた増産を先送りする観測も浮上した。買い基調が続いて8日以来、2週間ぶりの高値71ドル台まで上昇が進んだ。

・金先物相場は大幅に5日続伸。今週は中東や露・ウクライナ情勢をにらんだ地政学リスクを意識した動きが週を通して続いた。リスク回避資産である金を買う動きが根強く8日以来、2週間ぶりの高値2713ドル台まで上伸した。

(中村)


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