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本日の東京為替見通し(為替/FXニュース):ドル円、12月勤労統計を見極め 豪ドルはRBA金融政策に要注目(2024年2月6日)

マーケットレポート

February 6, 2024

【前日の為替概況】ドル円、148.89円まで上昇 米10年債利回りが4.17%まで上昇

5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。
終値は148.68円と前営業日NY終値(148.38円)と比べて30銭程度のドル高水準だった。
前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)や1月米雇用統計を受けて、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退する中、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。
この日発表の1月米ISM非製造業景況指数が53.4と予想の52.0を上回ったこともドル買いを促し、一時148.89円と昨年11月27日以来の高値を付けた。

主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.60と昨年11月14日以来の高値を付けた。

ユーロドルは続落。
終値は1.0743ドルと前営業日NY終値(1.0788ドル)と比べて0.0045ドル程度のユーロ安水準となった。
米経済指標の上振れをきっかけに米早期利下げ観測が後退するとドル全面高の展開となった。
米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.17%まで急騰したこともユーロ売り・ドル買いを促し、一時1.0723ドルと昨年11月14日以来の安値を付けた。

ユーロ円は3営業日ぶりに反落。
終値は159.73円と前営業日NY終値(160.07円)と比べて34銭程度のユーロ安水準。
ユーロドルの下落につれた売りが出たほか、米国株相場の下落を背景にリスク・オフの円買い・ユーロ売りが入ると、24時頃に一時159.39円と本日安値を更新した。
ただ、前週末の安値159.05円が目先サポートとして働くと下げ渋った。

【本日の東京為替見通し】ドル円、12月勤労統計を見極め 豪ドルはRBA金融政策に要注目

本日の東京外国為替市場のドル円は12月勤労統計をまずは見極め
もっとも、米長期金利の上昇を背景にした堅調推移は続くと予想される。
豪ドルは豪準備銀行(RBA)の金融政策発表に要注目となる。

昨日のドル円は、パウエルFRB議長の発言「3月以降まで利下げに踏み切るのを待つ公算が大きい」を受けて、1月19日の高値148.80円を上回り148.89円まで上昇した。

目先のテクニカルポイントは、151.91円から140.25円までの下落幅の76.4%戻しである149.16円。
また、米10年債利回りは4.17%まで上昇しており、1月19日の4.196%を窺う展開となっている。

CMEグループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」は、3月のFOMCでの0.25%の利下げ確率が16%台まで低下し、据え置き確率は83%台まで上昇した。
5月FOMCでの利下げ開始確率は52%台までやや低下し、年内6回の利下げ予想が5回に減り、12月FOMCでのFF金利予想は4.00-25%となっている。

8時30分に発表される昨年12月毎月勤労統計(現金給与総額)では、実質賃金の動向に要注目となる。
11月の実質賃金は前年同月比-3.0%と20カ月連続でマイナスを記録しており、植田日銀総裁が重視している賃金と物価がともに上昇する「第2の力」への警戒感が高まっていた。

もし昨年12月の実質賃金が21カ月連続でマイナスを記録していた場合、「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」や植田総裁が言及していた物価見通し実現の「確度」が後退することで、円安要因となる。
同総裁は、「円安による輸入物価や海外の物価高が波及する『第1の力』は継続しつつもピークを過ぎたと判断している。
賃金と物価がともに上昇する『第2の力』は引き続きゆっくり上昇を続けている」と述べていた。

RBAは12時30分に金融政策を発表予定
政策金利は4.35%で据え置かれることが見込まれており、声明文や13時30分からのブロックRBA総裁の会見から今後の政策を見極めることになる。

オーストラリアの昨年11月、12月および10-12月期の消費者物価指数(CPI)はいずれも市場予想を下回る結果となり、インフレの鈍化が確認されている。
昨年12月のRBA理事会での声明文では「インフレ率を妥当な期間内に目標に戻すため追加引き締めが必要かは、引き続き経済データとリスク評価の進展次第」と追加引き締めの可能性に言及していた。
しかしインフレの伸び率鈍化を受けて、今回の声明文などで追加引き締めに対する姿勢が後退すれば、豪金利の先安観から豪ドルの重しになることが予想される。

また、昨年までRBA会合後の金曜日に公表されていた四半期金融政策報告が、今年からRBAの金融政策と同時発表に前倒しされており、こちらにも注目する必要がある。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:30 ◇ 12月毎月勤労統計(現金給与総額、予想:前年比1.4%)
○08:30 ◇ 12月家計調査(消費支出、予想:前年比▲2.1%)

<海外>
○09:01 ◇ 1月英小売連合(BRC)小売売上高調査(予想:前年同月比1.0%)
○12:30 ☆ 豪準備銀行(RBA)政策金利発表(予想:4.35%で据え置き)
○12:30 ◎ RBA四半期金融政策報告
○13:30 ◎ ブロックRBA総裁、記者会見
○16:00 ◎ 12月独製造業新規受注(予想:前月比▲0.2%/前年同月比▲5.3%)
○18:30 ◎ 1月英建設業購買担当者景気指数(PMI、予想:47.3)
○19:00 ◎ 12月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比▲1.0%/前年比▲0.9%)
○22:30 ◇ 12月カナダ住宅建設許可件数(予想:前月比1.8%)
○24:00 ◇ 1月カナダIvey購買部協会景気指数
○7日02:00 ◎ メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
○7日02:45 ◎ マックレム・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁、講演
○7日03:00 ◎ カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、討議に参加
○7日03:00 ◎ 米財務省、3年債入札
○7日04:00 ◎ コリンズ米ボストン連銀総裁、あいさつ
○ニュージーランド(ワイタンギ・デー)、休場

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

>本日発表予定のその他の経済指標についてはこちら

【前日までの要人発言】

5日09:05 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
「FRBが3月利下げの自信を持つ可能性は低い」
「FOMCの金利見通しはおそらく12月からあまり変わっていないだろう」
「インフレは順調に進んでいる」
「インフレがさらに持続すれば、行動が遅くなる可能性がある」

5日16:27 シムシェキ・トルコ財務相
「1月CPIは一時的な事象で上昇した」
「2月から前月比のCPIは顕著に減速すると見込む」

5日19:07 OECD(経済協力開発機構)
「2024年の世界経済成長率見通しを+2.7%から+2.9%へ上方修正」
「2024年の米経済成長率見通しを+1.5%から+2.1%へ上方修正」
「2024年のユーロ圏経済成長率見通しを+0.9%から+0.6%へ下方修正」
「2024年の中国経済成長率見通しを+4.7%で据え置き」

5日22:17 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁
「中立金利の上昇は金融政策が想定ほど引き締め的ではない可能性を意味する」
「コアインフレ率はFRBの目標に向けて急速に進展している」
「経済指標は明確にポジティブではない」
「消費者延滞の増加など、弱含みの兆しがいくつかある」

6日00:19 グールズビー米シカゴ連銀総裁
「3月利下げの可能性は低いが、その可能性も排除しない」
「経済はかなり好調だった」

6日02:50 ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミスト
「利下げできるほどインフレにまだ自信ない」
「インフレの進展につれて金利は低下するだろう」

6日04:52 ボスティック米アトランタ連銀総裁
「賃金の伸びはより正常なパターンに戻りつつある」

※時間は日本時間

>本日の要人発言をリアルタイムで確認するならこちら

〔日足一目均衡表分析〕

<ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス>

ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス

パラメータ

陽線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。
2手連続陽線で年初来高値148.89円まで上昇し、転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。

本日は転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 150.78(2023/11/17高値)
レジスタンス1 149.75(2023/11/22高値)
前日終値 148.68
サポート1 147.40(日足一目均衡表・転換線)
サポート2 146.08(日足一目均衡表・雲の上限)

>ドル円のリアルタイムチャートはこちら

<ユーロドル=低下中の転換線を抵抗に戻り売りスタンス>

ユーロドル=低下中の転換線を抵抗に戻り売りスタンス

パラメータ

陰線引け。
転換線は基準線を下回り、遅行スパンは実線を下回り、雲の下で引けたことで、三役逆転の強い売りシグナルが点灯している。
2手連続陰線で転換線を下回って引けており、続落の可能性が示唆されている。

本日は低下中の転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.0813(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.0743
サポート1 1.0656(2023/11/10安値)

>ユーロドルのリアルタイムチャートはこちら

<ポンド円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>

ポンド円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス

パラメータ

陰線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で推移していることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。
しかし、抱き線で反落して転換線を下回って引けており、続落の可能性が示唆されている。

本日は転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 187.34(ピポット・レジスタンス1)
前日終値 186.39
サポート1 185.24(2/1安値)

>ポンド円のリアルタイムチャートはこちら

<NZドル円=雲の下限を支持に押し目買いスタンス>

NZドル円=雲の下限を支持に押し目買いスタンス

パラメータ

寄引同事線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。
2手連続陽線の後で寄引同事線で伸び悩んだものの、転換線をわずかならも上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。

本日は転換線89.99円を念頭に置き、雲の下限を支持に押し目買いスタンスで臨み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 90.99(1/11高値)
前日終値 90.01
サポート1 89.15(日足一目均衡表・雲の下限)

>NZドル円のリアルタイムチャートはこちら

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