権利確定日とは|配当金・株主優待との関係などをわかりやすく解説
権利確定日とは、株式の配当や株主優待を受け取る権利が決まる日です。
配当や株主優待を受け取るには、権利付最終日までに株式を購入し、権利確定日時点で株主名簿に名前が記載されている必要があります。
本記事では、権利確定日の基本的な仕組みや、配当金・株主優待との関係について解説します。
目次
- 1.権利確定日とは
- 2.権利確定日と配当金・株主優待の関係
- 3.権利確定日が株価へ与える影響
- 4.権利確定日に関するQ&A
- 5.【まとめ】権利確定日とは|配当金・株主優待との関係などをわかりやすく解説
権利確定日とは
権利確定日とは何か、またそれに関連する権利付最終日・権利落ち日について解説します。
- ・意味
- ・権利付最終日・権利落ち日
意味
権利確定日とは、株式の配当や株主優待を受け取る権利が決まる日を指します。
具体的には、企業が決算期末などに株主名簿を正式に確定する日のことです。
権利確定日の2営業日前は「権利付最終日」と呼ばれます(株式の受渡しは約定日から2営業日後に行われるため、権利確定日時点で株主名簿に名前が記載されるには、2営業日前までに約定が必要)。
確定する主な権利は以下の通りです。
- ・配当
- ・株主優待
- ・株式分割
権利付最終日・権利落ち日
権利付最終日とは、配当や株主優待などの権利を得られる最終日を指します。
一方、権利落ち日はその翌営業日で、配当などの権利がなくなる最初の日です。
前述の通り、株式の受渡しは約定日から2営業日後に行われるため、配当や株主優待を受け取るには、権利付最終日までに株式を購入しておく必要があります。
なお、権利付最終日に株式を購入し、翌営業日(権利落ち日)に売却した場合でも、配当や株主優待の権利は保持されます。
これは、株主名簿への記載が受渡日ベースで行われるためです。
権利付最終日・権利落ち日・権利確定日の関係をカレンダーで示すと、次のようになります。
・木曜日が権利確定日の場合権利確定日と配当金・株主優待の関係
権利確定日が配当金や株主優待とどのように関係しているのかについて解説します。
- ・配当金との関係
- ・株主優待との関係
配当金との関係
配当金は、企業が利益の一部を株主に分配するもので、権利確定日時点で株主名簿に記載されている株主に支払われます。そのため、投資家は権利付最終日までに株式を購入しておく必要があります。
権利落ち日以降に購入しても、その期の配当を受け取る権利は得られません。
なお、配当金は企業の業績や配当方針によって異なり、年1回または2回支払われるのが一般的です(配当金なしの企業もあり)。
配当金を目的とする、いわゆるインカムゲイン狙いの投資では、権利確定日のスケジュールを把握しておくことが重要です。
株主優待との関係
株主優待は、企業が一定の条件を満たした株主に対して、自社製品や割引券、ポイントなどの特典を提供する制度です。その条件は、配当金と同様に権利確定日時点で株主名簿に記載されていることであり、そのためには権利付最終日までに株式を購入しておく必要があります。
権利落ち日以降に購入した場合は、その期の優待を受け取ることはできません。
株主優待を目的とした投資でも、権利確定日のスケジュールを把握し、適切に株式を保有することが大切です。
なお、一部の株主優待は長期保有が条件となり、短期保有が対象外となる場合もあります。
権利確定日が株価へ与える影響
ここでは、権利確定日を前後した株価の動きについて説明します。
- ・権利付最終日に向けて株価が上がる傾向
- ・権利落ち日以降は株価が下がる傾向
権利付最終日に向けて株価が上がる傾向
権利付最終日は、配当や株主優待を受け取るために株を保有しておく必要がある最終日です。
そのため、多くの投資家がこの日に向けて株を買い増す傾向があります。
インカムゲインを狙う投資家が権利付最終日までに株を取得しようと動くことで、需要が高まり、株価が上昇しやすくなります。
この動きは、人気が高く株主優待の内容が充実している銘柄で顕著に現れる場合があります。
ただし、こうした上昇は一時的なことが多く、権利落ち日以降は売り圧力が強まる傾向があるため、短期的な値動きとして注意が必要です。
権利落ち日以降は株価が下がる傾向
権利落ち日は、配当や株主優待などの権利がなくなる最初の日です。
権利落ち日以降は、権利付最終日までに株を保有して権利を取得した投資家が株を手放す動きが強まり、売り注文が増える傾向にあります(需給や投資家心理に左右され、必ずしも下がるとは限りません)。
この売り圧力により株価は下落しやすくなり、短期の配当や優待目当てで購入していた投資家が一斉に売却に動くと、下げ幅が大きくなることもあります。
ただし、こうした下落は一時的であることも多く、企業の業績や中長期的な成長期待によっては、すぐに株価が回復するケースもあります。
権利確定日に関するQ&A
権利確定日に関するよくある質問は、主に以下の通りです。
- ・権利確定日の調べ方は?
- ・権利確定日に株を売っても配当はもらえますか?
- ・権利確定日が土日祝日の場合はどうなりますか?
権利確定日の調べ方は?
権利確定日は以下の方法で確認できます。
- ・企業の公式サイト
- ・証券会社のサイトや取引ツール
- ・金融情報サイトや株式情報サイト
企業の公式サイトでは、「株主優待情報」や「IR(投資家向け情報)」のページに権利確定日の情報が掲載されていることが多いです。
また、証券会社のサイトや取引ツール、金融情報サイト、株式情報サイトでも権利確定日を調べることができます。
権利確定日に株を売っても配当はもらえますか?
権利付最終日までに株を購入し、権利確定日に株主名簿に名前が記載されていれば、権利確定日当日に株を売却しても配当を受け取ることができます。
これは、権利付最終日の大引け時点で株主としての権利が確定するためです。
ただし、権利付最終日を過ぎてから株を購入した場合は、その期の配当を受け取ることはできないため注意が必要です。
権利確定日が土日祝日の場合はどうなりますか?
一般的に、権利確定日は企業の決算期末日(月末など)に設定されますが、その日が土日祝日にあたる場合、実質的に直前の営業日までに受渡しを完了しておく必要があります(権利付最終日が早まる)。
これは、証券取引所が土日祝日に休場しているためです。
例えば、月末の31日が日曜日にあたる場合、前営業日の29日(金曜日)に受渡しを完了しておく必要があり、権利付最終日は27日(水曜日)になります。
【まとめ】権利確定日とは|配当金・株主優待との関係などをわかりやすく解説
権利確定日とは、株式の配当や株主優待を受け取る権利が確定する日のことです。
この日に株主名簿に記載されている株主が、配当や優待を受け取る権利を持ちます。
権利付最終日・権利落ち日・権利確定日の関係を理解することで、配当や優待を受け取るために必要な株式の購入タイミングが明確になります。
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