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決算発表とは|スケジュール・注目ポイント・株価への影響をわかりやすく解説


決算発表とは、企業が特定の期間における売上や利益といった業績や、資産や負債などを含む財務状況を開示することです。

多くの投資家が決算に注目しているため、結果次第では株価が大きく動く可能性があります。

本記事では、決算発表の注目ポイントやスケジュール、株価への影響をわかりやすく解説します。

決算発表とは

まずは、決算発表とは何か、いつ発表されるかといった基本的な内容を解説していきます。

  • ・決算発表の意味・特徴
  • ・決算発表のタイミング

決算発表の意味・特徴

決算発表とは、企業が特定の期間中における利益や損失といった業績や、資産や負債などを含む財務状況を公開することです。

決算内容から、どの程度利益を上げたのか、将来性が高いのかなどを把握できるため、投資家から注目が集まります。

決算内容によっては株価が大きく動く要因となり、一般的に業績が良いまたは予想を上回ると株価が上がりやすく、その逆もしかりです。

上場企業は、基本的に自社のホームページで決算状況を公開しています。

決算発表のタイミング

決算発表の日時は企業ごとに異なりますが、基本的には一定のルールと慣習に基づいています。

日本の上場企業は、年4回の四半期決算短信を開示する義務があります(金融商品取引法による)。

例えば、3月期決算の企業における四半期決算は、以下のようになります。

決算区分 対象期間 決算の発表時期
第1四半期(1Q) 4月〜6月 7月〜8月
第2四半期(2Q) 7月〜9月 10月〜11月
第3四半期(3Q) 10月〜12月 翌年の1月〜2月
第4四半期(4Q) 翌年の1月〜3月 翌年の4月〜5月

なお、企業ごとに会計年度は異なり、日本企業の会計年度で多いのは3月期、9月期、12月期といわれています。

決算発表は材料になりやすいため、発表タイミングには注意が必要です。

決算発表の主な内容

決算発表では、主に以下の内容が発表されます。

  • ・経営成績
  • ・財務状態
  • ・ガイダンス

経営成績

決算発表では売上高や営業利益など、その期でどれだけ利益を上げたかが発表されます。

投資家から注目される項目は、主に以下の通りです。

名称 意味
売上高 製品やサービスがいくら売れたか
営業利益 本業の売上高からコストなどを差し引いた利益
経常利益 本業で得た利益と、投資などの本業以外で得た利益の合計
当期純利益 その期において、コストや税金など全ての費用を差し引いた利益
1株あたり純利益(EPS) 当期純利益を発行済み株式総数で割った1株あたりの利益

なお、企業や四半期決算、通期決算によって項目が異なることがあります。

業績は企業の実力や成長性を評価するための重要なデータであり、投資家が特に注目しています。

企業のIRページで決算短信や有価証券報告書、決算説明資料などを確認できます。

また、決算短信や説明資料は東京証券取引所のTDnet(適時開示情報閲覧サービス)、有価証券報告書は金融庁のEDINETでも公表されています。

財務状態

決算ではその期の財務状態も公表されます。

前期よりも資産や負債が増えたか減ったか、純資産がどの程度かを確認でき、企業の財務体質が良いか悪いかを判断できます。

特に、以下の項目が注目されやすいです。

名称 意味
総資産 借り入れなどの負債を含む、会社が保有している全ての資産
流動資産 現金や預金など、短期間で現金化しやすい資産
固定資産 土地や建物、機械など、耐用年数が長く、現金化しにくい資産
流動負債 1年以内に返済しなければならない負債
固定負債 支払い期限が1年以上ある負債
純資産 全ての資産から借り入れなどの負債を差し引いた資産
自己資本比率 総資本のうち、自己資本が占める割合。高いほど返済が必要な資本が少ない
キャッシュフロー 一定期間における現金の流れ

財務指標の変化は短期的な株価には影響しにくい一方、中長期的には財務の健全性として株価に反映されやすい傾向があります。

ガイダンス

ガイダンスとは、自社の将来の業績に関する見通しや経営計画などです。

将来の業績を見定める重要な情報のため、投資判断の材料として注目されます。

ガイダンスで従来予想よりも増益や増配などのプラス材料が公表された場合、期待感から株価は上昇しやすくなる傾向があります。

一方で、減益など従来予想を下回る見通しが公表された場合、失望感から株価が下落するケースもあります。

決算発表が株価へ与える影響

決算発表が株価に与える影響について解説します。

  • ・事前の予想を上回る場合
  • ・事前の予想を下回る場合

事前の予想を上回る場合

決算発表が市場予想や企業予想を上回る場合、投資家から好感され、株価が上昇しやすい傾向があります

業績が良いほど将来の成長性やさらなる業績拡大、配当金の増加などへの期待感から株式が買われることで、株価の上昇につながります。

特に、事前予想よりもプラス幅が大きいほどサプライズとして機能しやすく、買いの勢いが強まりやすくなります。

ただし、予想を上回ったからといって、必ずしも株価が上昇するわけではありません。

多くの投資家が予想を上回りそうだと考えていた場合、実際に予想を上回ってもすでに織り込み済みで株価があまり動かない場合があります。

また、予想を上回っても材料出尽くしで株価が下落するケースもあるため、注意が必要です。

事前の予想を下回る場合

決算発表が市場予想や企業予想を下回る場合、投資家から失望され、株価は下落しやすくなります

業績が悪いと、企業の成長性や減配・無配、今後の業績への懸念から株式が売られやすくなり、株価の下落につながります。

特に、事前予想よりもマイナス幅が大きいほど、売りの勢いが強まりやすくなります。

ただし、予想を下回った場合でも、株価が必ず下落するわけではありません。

すでに多くの投資家が予想を下回りそうだと考えていた場合、織り込み済みとして株価が反応しないことがあります。

また、「これ以上は悪化しない」「今後の業績は伸びていきそう」と多くの投資家が考えていると、悪材料出尽くしとして、株価が上昇するケースもあります。

決算発表のスケジュール(国内株式)

2026年3月~4月に決算が発表される主要企業のスケジュールです(変更の可能性あり)。

発表予定日 銘柄名(証券コード)
3月2日 伊藤園(2593)
3月5日 積水ハウス(1928)
3月11日 ANYCOLOR(5032)
3月13日 神戸物産(3038)
3月13日 エイチ・アイ・エス(9603)
3月17日 ビジョナル(4194)
3月30日 しまむら(8227)
4月9日 ファーストリテイリング(9983)
4月10日 良品計画(7453)
4月28日 トヨタ紡織(3116)
4月28日 豊田自動織機(6201)
4月28日 デンソー(6902)
4月28日 中部電力(9502)
4月30日 豊田通商(8015)

決算発表の注目ポイント

決算発表において、確認するべきポイントについて解説していきます。

  • ・市場予想との比較
  • ・前年同期比との比較
  • ・今後の見通し(ガイダンス)

市場予想との比較

市場予想は、企業予想とは別に、アナリストやエコノミストが予想する決算の数値で、証券会社や投資メディアなどが算出して公表しています。

複数のアナリストの予想を平均化した数値はマーケットコンセンサスと呼ばれます。

投資先の判断材料として投資家が注目しているため、市場予想との乖離が大きいほどサプライズとして株価が大きく動く可能性が高まります。

なお、市場予想はあくまでも予想であり、実際の業績と大きく異なる場合もあります。

前年同期比との比較

前年同期比とは、前年の同じ時期と比較し、業績や財務の数値がどの程度増減したかを示します。

特に、投資家は売上や利益などの経営成績が前年からどの程度増減したかを重視するため、数値次第では株価に影響を与えます。

基本的に、前年同期比よりも増加していれば企業が順調に成長していると見なされ買い材料になりやすく、その逆もしかりです。

ただし、業績が良化すると必ず好材料になるわけではなく、悪化しても必ず悪材料になるとは限らない点には注意が必要です。

今後の見通し(ガイダンス)

投資家は将来の業績にも注目します。

今回の決算内容が良くても、今後は業績の伸びが弱くなりそうだと判断されれば、株価はあまり動かない可能性があります。

反対に、今回の業績がやや弱くても、次期の業績に強気な見通しが立てば、期待感から株価が上がりやすくなる場合もあります。

また、配当の方向性も重要で、減配や無配の可能性が高まれば、配当を目的とした投資家にとってネガティブな材料になるため、株価が下落しやすくなります。

反対に、増配の可能性が高まれば、株価にポジティブな材料として影響します。

決算発表に関するQ&A

決算発表についてよくある質問は、主に以下の通りです。

  • ・決算発表で何を見るべきですか?
  • ・決算発表は年に何回ありますか?
  • ・決算発表が多い月は?

決算発表で何を見るべきですか?

業績が市場予想や企業予想と比較して良かったか悪かったか、前年同期比よりも売上高、営業利益・純利益、EPSなどが増えているか減っているかチェックすることが基本です。

余裕があれば、財務状態、セグメント別業績、キャッシュフロー、特別損失の有無なども確認すると、さらに分析の幅が広がります。

決算発表は年に何回ありますか?

日本の決算発表は、基本的に年4回行われます。

1年を3か月ごとに区切り、第1四半期決算、第2四半期決算、第3四半期決算、本決算(通期決算)と行われていきます。

なお、会計年度は企業ごとに異なります。

決算発表が多い月は?

会計年度の定めは企業ごとに決定できますが、日本では行政手続きや税務処理の便宜上、3月決算が主流です。

3月期以外だと、9月期や12月期が多いです。

【まとめ】決算発表とは|スケジュール・注目ポイント・株価への影響をわかりやすく解説

決算発表とは、企業が特定の期間における業績や財務状況を開示することです。

決算の結果には多くの投資家が注目しているため、結果次第では株価が大きく動く可能性があります。

特に、事前予想や従来予想よりも業績が伸びていると、株価にポジティブな影響を与えます。

ただし、決算の内容が必ずしも株価に影響を与えるわけではなく、基本的に予想とのズレが大きいほど、株価が動きやすくなります。

また、結果が良くても株価が下落する場合や、結果が悪くても株価が上昇する場合もある点にも注意が必要です。

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