テクニカル分析解説

ビル・ウィリアムズが開発したフラクタル


1.目立つ高値/安値を強調


フラクタルは、MT4(Meta Trader4)/ MT5(Meta Trader5)のインジケーターのカテゴリに名を連ねるビル・ウィリアムズが開発したものです。同氏のテクニカルは6種類搭載されており、その内の4種類がサブウインドウに表示されるオシレーター系指標ですが、フラクタルはメインチャートに表示されるトレンド系の指標です。

チャートの高値と安値から作られるシンプルなもので、UPフラクタルとDOWNフラクタルを次のように定義しています。

                       
【フラクタルの定義】
UPフラクタル両側2本の高値よりも、さらに高値をつけた高値
DOWNフラクタル両側2本の安値よりも、さらに安値をつけた安値

MT4/MT5では、画像1のようにUPフラクタルは上向きの矢印マーク、DOWNフラクタルは下向きの矢印マークが示されます。目立った高値、安値にフラクタルが記されていることが分かるでしょう(デフォルトではグレーの表示)。

画像1/フラクタル

フラクタル

2.トレンドラインを引く目安に利用できる


フラクタルは、目立った高値/安値を表示してくれるツールです。それらを結ぶことで、簡単にトレンドラインを引くことができます。画像2はDOWNフラクタル「A」と「B」を結んだサポートラインです。その後に何度か下値を支持していることが分かります。

画像2/サポートライン

サポートライン

何の指標も使わずにトレンドラインを引く場合は、どの安値を結べば良い判断が難しいですが、その悩みを解決するツールとして役立てることができます。


3.フラクタルから派生したカスタムインジケーター


フラクタルはさまざまなカスタムインジケーターに応用されています。例えば、いま見ているチャート上に、上位時間軸のフラクタルを表示させるという、MTF(マルチタイムフレーム)のフラクタルがあります。これを用いれば、さまざまな時間軸でのフラクタルを見ることができ、共通のものが見いだせればより強力なフラクタルだと考えることができます。

画像3/MTFフラクタル(MT4)

MTFフラクタル(MT4)

監修:山中康司氏

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