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法人企業景気予測調査とは|日銀短観との違い・調査内容などをわかりやすく解説


法人企業景気予測調査とは、財務省と内閣府が共同で行う景気動向調査です。

企業に対して景況感や設備投資などのアンケート調査を行い、回答を基に景況判断指数(BSI)を算出します。

企業が現在と将来の景気をどのように見ているのかを分析できるため、景気の先行きを把握する参考指標の1つとして注目されます。

本記事では、法人企業景気予測調査の調査内容や、日銀短観との違いなどをわかりやすく解説します。

法人企業景気予測調査とは

法人企業景気予測調査とは、財務省と内閣府が共同で行う景気動向調査です。

まずは、調査目的と公表される日時について解説します。

  • ・法人企業景気予測調査の目的・調査内容
  • ・法人企業景気予測調査の公表日

法人企業景気予測調査の目的・調査内容

法人企業景気予測調査は、企業の景況感を把握し、現在の景気と今後の見通しに関する基礎資料を得ることを目的としています。

財務省が実施していた「財務省景気予測調査」と、内閣府の「法人企業動向調査」を統合し、2004年から現在の形で実施されています。

調査は企業へのアンケート形式で行われ、回答を基に算出されます。

アンケート項目は主に、以下の通りです。

  • ・企業や国内の景況感に関する質問
  • ・設備投資に関する質問
  • ・売上や利益に関する質問
  • ・人員の状況に関する質問

なお、調査内容は金融業・保険業とそれ以外の業種や調査期によって違いがあります。

法人企業景気予測調査から企業が現在と将来の景気をどう見ているのか、企業投資へのスタンス、業種ごとの利益などを判断でき、経済動向を分析するための材料として活用できます。

法人企業景気予測調査の公表日

法人企業景気予測調査は、四半期ごとに年4回発表されます。

日本の会計年度である4月を基準に、6月、9月、12月、翌年3月の中旬が公表日になることが多いです。

発表時間は、基本的に日本時間の午前中(8時50分ごろが多い)です。

以下は、2026年の発表スケジュール予定です。

2026年4~6月期分 2026年6月11日8時50分
2026年7~9月期分 2026年9月11日8時50分
2026年10~12月期分 2026年12月10日8時50分

残り1回は2027年3月予定です。

なお、スケジュールは変更になることもあります。

法人企業景気予測調査の見方

法人企業景気予測調査はどのように活用するのか、基本的な見方について解説します。

  • ・景況判断指数(BSI)を確認する
  • ・産業・規模別に分析する

景況判断指数(BSI)を確認する

基本的な見方には、景況判断指数(BSI)の推移をチェックする方法があります。

景況判断指数(BSI)とは「Business Survey Index」の略で、アンケートにおいて景況が「上昇」と答えた企業の割合から「下降」と答えた企業の割合を差し引いて算出される指標です。

プラスであれば、景気が良いと感じる企業が多いことを示しています。

反対に、マイナスであれば景気が悪いと感じる企業が多いと考えられます。

また、過去からの変化も重要です。

前回から数値が改善していれば景気が回復していると感じている企業が多く、数値が悪化していれば景気が悪化していると感じている企業が多いことを指します。

そして、景況判断指数(BSI)には現状判断と見通しがあります。

現状よりも見通しが良ければ、今後の景気が良くなると考えている企業が多いことを示し、反対に現状よりも見通しが悪ければ、今後の景気が悪化すると考えている企業が多いことを示します。

単純に数値の大きさやプラス・マイナスだけではなく、過去、現在、未来の推移を確認することが重要です。

産業・規模別に分析する

法人企業景気予測調査では、企業の規模別や産業別の景況判断指数(BSI)が公表されます。

業種や企業規模ごとに景況感に差異があるため、産業別や規模別でどのような数値が出ているのかをチェックすることも景気判断には重要です。

例えば、製造業と非製造業の両方の数値が良ければ全体の景気が良い、大企業から中小企業の全ての数値が悪ければ景気が非常に悪化していると考えられます。

全体の景況判断指数(BSI)だけでなく、内訳も景気を分析するために大切な要素です。

法人企業景気予測調査と日銀短観の違い

法人企業景気予測調査と同じ景気動向調査として、日銀短観が挙げられます。

どちらも企業にアンケート調査を行って企業の景気認識を把握する指標ですが、調査対象や内容などに違いがあります。

主な違いは以下の通りです。

法人企業景気予測調査 日銀短観
調査対象 資本金が1000万円以上の法人から抽出 資本金が2000万円以上の民間企業から、業種別・規模別の区分ごとに一定の基準を基に抽出
調査対象数 約1万社 約1万社
調査対象業種 37業種 31業種
調査・発表時期 四半期の初月から中間月にかけて調査を行い、最終月の中旬までに公表 3月、6月、9月、12月に調査を行い、4月初旬、7月初旬、10月初旬、12月中旬に公表
調査目的 企業活動を把握し、経済の現状や今後の見通しに関する基礎資料を得る 全国の企業動向を把握し、金融政策の判断材料にする
調査項目 会社の景況感、国内の景況感、設備投資のスタンス、業績など 業況等の現状や先行きに関する判断、事業計画に関する実績や予測、海外での事業活動など
指標 BSI DI
調査元 財務省と内閣府の共同 日本銀行
注目度 投資家からの注目度は日銀短観より相対的に低い 日本銀行が金融政策の参考にしているため、投資家からの注目度は高い

DI(Diffusion Index)とは、日銀短観で用いられる、景況が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いて算出される指標です。

日本銀行金融政策の参考にされている日銀短観の方が、法人企業景気予測調査よりもマーケットからの注目度は高めです。

どちらか片方だけでなく、両方をチェックすることで、より景気分析の確度が上がる可能性があります。

法人企業景気予測調査に関するQ&A

法人企業景気予測調査に関するよくある質問は、主に以下の通りです。

  • ・法人企業景気予測調査はどこで確認できますか?
  • ・法人企業景気予測調査の調査対象は?
  • ・BSIとDIの違いは何ですか?

法人企業景気予測調査はどこで確認できますか?

内閣府財務省の公式ホームページで確認できます。

「法人企業景気予測調査 財務省」や「法人企業景気予測調査 内閣府」で検索すると表示されます。

各省庁の統計データをまとめているサイト「e-Stat」でも確認可能です。

また、ニュースサイトや証券会社のサイトで確認できる場合もあります。

法人企業景気予測調査の調査対象は?

資本金が1000万円以上の法人の中から、約1万社を選定しています。

電気・ガス・水道業、金融業、保険業は資本金が1億円以上の法人に限定されています。

資本金が1000万円未満の法人や個人事業主は含まれません。

BSIとDIの違いは何ですか?

どちらも企業の回答を基に景気の先行きを数値化した指標ですが、内容や調査対象、発表元がやや異なります。

BSIは、法人企業景気予測調査で公表される指標で、アンケートにおいて景況が「上昇」と答えた企業の割合から「下降」と答えた企業の割合を差し引いて算出される指標です。

一方のDIは、日本銀行が調査・公表する日銀短観で公表している指標で、「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いて算出されます。

【まとめ】法人企業景気予測調査とは|日銀短観との違い・調査内容などをわかりやすく解説

法人企業景気予測調査は、財務省と内閣府が共同で行う景気動向調査です。

企業に景況感や設備投資、業績などに関するアンケート調査を行い、回答結果を基に算出された景況判断指数(BSI)から、企業が現在と将来の景気をどのように見ているのかを分析できます。

同じ景気動向調査に日銀短観がありますが、日銀の金融政策の参考にされる日銀短観の方がマーケットから注目されています。

法人企業景気予測調査と日銀短観の両方を見ることで、景気分析の確度が上がる可能性があります。

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