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週間為替展望(ドル/ユーロ)-ドル、米PCEコアデフレータに注目

市場見通し
◆ドル円、米インフレ懸念根強く9月利上げ観測も浮上
◆ドル円、160円台では介入警戒感強まる
◆ユーロドル、仏景気減速とECB利上げ慎重論が重石

予想レンジ
ドル円   157.00-162.00円
ユーロドル 1.1400-1.1750ドル

5月25日週の展望
 来週のドル円相場は、米インフレ懸念が根強く残るなか、米連邦準備理事会(FRB)の新体制発足に伴い底堅い推移が見込まれる。本日22日にウォーシュ氏が新たなFRB議長に就任するが、今後の政策の方向性を占う上で極めて重要となる。新議長の具体的な舵取りや政策スタンスに市場の関心が集まるなか、当面の利下げ期待が事実上消滅しているだけでなく、市場では状況次第では9月にも追加利上げに踏み切るとの観測すら浮上し始めている。こうしたなか、28日発表の4月米個人消費支出(PCE)コアデフレータが最大の注目指標。インフレの粘着性が改めて示されれば、新体制下での利上げシナリオが現実味を帯び、米金利の先高観からドル買いが一段と強まる公算が大きい。

 ただし、ドル高が進むにつれて160円の大台が再び迫っており、政府・日銀による円買い介入への警戒感が市場の追随買いを強く抑制している。大台への突入は本邦当局による実力行使を直接誘発しかねないため、上値を積極的に追いづらい地合いとなっているが、相場の急変には引き続き厳重な警戒が必要だ。

 中東情勢を巡っては、和平合意に向けた期待感が一部で高まっているものの、依然として妥結へのハードルは高く、紛争の長期化は避けられないとの見方が大勢を占めている。関連報道に原油相場が一喜一憂する展開が続いており、エネルギー価格の動向が為替市場に与える突発的な変動リスクにも注意が必要だろう。ウォーシュFRB新議長の誕生で金融政策への注目度が一段と高まるなかでも、地政学リスクに伴うヘッドラインには引き続き警戒している。

 ユーロドルは、欧州の景気減速懸念や米インフレ圧力を背景に、上値の重い展開が想定される。特にフランスの景気後退リスクが浮き彫りとなっている。今週発表されたフランスのPMI速報値が予想を大きく下回り、サービス部門が5年半ぶりの低水準を記録。IMFも「成長見通しは極めて高い不確実性にさらされている」と警告を発しており、ユーロの重石となっている。
 
 また、金融政策の見通しもユーロ買いの勢いを鈍らせる要因だ。ECBによる6月の利上げはほぼ確実視されているものの、7月以降の追加引き締めについては慎重論が台頭している。FRBの新体制発足に伴うドル高圧力とは対照的に、欧州の引き締めを期待したユーロ買いは持続しにくいとの声が多く、戻りの鈍い動きとなりそうだ。

5月18日週の回顧
 ドル円は小幅高。基本的には159円を挟んで狭いレンジながらも一進一退の動きとなった。ただ、米インフレ懸念などから米長期金利が上昇していることが相場を後押し。週後半には一時159.34円と4月30日以来の高値を付けている。
ユーロドルは方向感がない。週前半は底堅く推移したが、米長期金利の上昇が重石となり、4月7日以来の安値となる1.1576ドルまで下げる場面も見られた。(了)
(執筆:5月22日、9:00)

(小針)


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