農林水産省は、ブランド果実など農作物の相次ぐ海外流出を受け、8月までに種苗の権利を管理する新たな専門機関を立ち上げる。品種の開発者に代わって国内外で無許可栽培を監視し、権利侵害があれば海外での訴訟も担う。同様の組織がある欧州では優良な種苗の権利を保護する取り組みが進んでおり、体制づくりを急ぐ。
農水省が昨年行った調査では、愛媛県の高級かんきつ「紅プリンセス」など、日本で開発された約50品種の種苗が中国や韓国に流出し、インターネットサイトで無断販売された恐れがあると判明。今国会で種苗法を改正するほか、機関新設といった対策を強化する。
新機関は国内に拠点を置き、知的財産に関する法律や農作物に詳しい専門家などで構成する予定だ。新品種を開発した自治体や個人は、種苗が海外に流出しても言語や法令知識の面で権利侵害を訴えるハードルが高いため、新機関が代行して負担を軽減する。
開発者以外が種苗を使う際には海外でも正規の許諾を得るよう促し、徴収した許諾料は、新たな品種開発の投資に回す。
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