◆ドル円、FOMCや地政学リスクへの意識から下値は堅い
◆ドル円、163円台突入も介入警戒と日銀会合控え上値にも慎重
◆ユーロドル、ドル相場次第も上値は重い
予想レンジ
ドル円 162.00-166.00円
ユーロドル 1.1100-1.1600ドル
7月27日週の展望
ドル円は28-29日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)と、30-31日の日銀金融政策決定会合という日米の二大イベントを控え、思惑が錯綜する神経質な展開となりそうだ。FOMCでは政策金利の据え置きが濃厚とみられている。直近のインフレ指標の鈍化を受けて早期利上げ観測は後退しているものの、市場における9月の利上げ期待は依然として根強い。声明文やウォーシュFRB議長の記者会見で利上げへの意欲が示されるかが最大の焦点となり、タカ派的な姿勢が確認されればドルを一段と押し上げる要因となる。また、中東情勢の緊迫化・長期化に伴う原油価格の再上昇も背景に、地政学リスクを意識した有事のドル買い意欲は旺盛な状態を維持しており、相場の下値を支える強力な要素となっている。
対する日銀会合でも政策金利の据え置きが大方の見方となっているが、歴史的な円安水準を背景に追加利上げへの期待感はくすぶり続けている。市場では半年ペースの段階的な利上げが大方の予想として意識される一方、一部報道で「利上げペース加速に柔軟な姿勢を示す可能性」と伝わったこともあり、早期の追加措置が議論されるケースに対する警戒も怠れない。
一方、1986年12月以来となる163円台へ突入したことで高まる政府・日銀による円買い介入への警戒感も大きな上値抑制要因だ。もっとも、片山財務相による口頭牽制のトーンに大きな変化は見られず、市場では次の介入ラインを165円レベルとみる声や、足元の緩やかな上昇スピードでは決定が非常に難しいとの見方も根強い。日米の重要イベントを前に、介入警戒感と根強い金利差に着目したドル買いが交錯し、底堅さを保ちつつも方向感を模索する展開が見込まれる。
来週は日米金融政策発表のほかに、30日に4-6月米国内総生産(GDP)速報値や6月PCEコアデフレータなどの発表があるほか、月末週とあって東京仲値や日本時間0時のロンドンフィキシングにかけた実需勢のフローにも注意したい。
ユーロドルは、主軸であるドル相場の動向に翻弄される展開が予想される。今週の欧州中央銀行(ECB)理事会では予想通り政策金利が据え置かれた。会見でラガルド総裁は、「一部の委員から利上げの検討を求める声があった」ことを明かしつつも、「現時点では慎重に様子見姿勢を維持する方針」を改めて強調している。利上げ検討の事実がユーロの下値を一定程度支えるものの、ECBの静観姿勢が明確となったことでユーロ独自の買い材料には乏しい。ただ、米イラン紛争の長期化でドルの先高観が維持されるなかで、タカ派的なFOMCとなればドルが一段高となることも想定されるため、ユーロドルの上値は重くなりそうだ。
7月20日週の回顧
ドル円は堅調。中東情勢の緊迫化を背景に円売り・ドル買いが優勢となった。節目の163円を突破し、週後半には一時163.99円と1986年11月以来39年8カ月ぶりの高値を付けた。ユーロドルは上値が重い。全般ドル高が進んだ流れに沿って一時1.1364ドルまで下落した。(了)
(執筆:7月24日、9:00)
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本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。
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◆ドル円、163円台突入も介入警戒と日銀会合控え上値にも慎重
◆ユーロドル、ドル相場次第も上値は重い
予想レンジ
ドル円 162.00-166.00円
ユーロドル 1.1100-1.1600ドル
7月27日週の展望
ドル円は28-29日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)と、30-31日の日銀金融政策決定会合という日米の二大イベントを控え、思惑が錯綜する神経質な展開となりそうだ。FOMCでは政策金利の据え置きが濃厚とみられている。直近のインフレ指標の鈍化を受けて早期利上げ観測は後退しているものの、市場における9月の利上げ期待は依然として根強い。声明文やウォーシュFRB議長の記者会見で利上げへの意欲が示されるかが最大の焦点となり、タカ派的な姿勢が確認されればドルを一段と押し上げる要因となる。また、中東情勢の緊迫化・長期化に伴う原油価格の再上昇も背景に、地政学リスクを意識した有事のドル買い意欲は旺盛な状態を維持しており、相場の下値を支える強力な要素となっている。
対する日銀会合でも政策金利の据え置きが大方の見方となっているが、歴史的な円安水準を背景に追加利上げへの期待感はくすぶり続けている。市場では半年ペースの段階的な利上げが大方の予想として意識される一方、一部報道で「利上げペース加速に柔軟な姿勢を示す可能性」と伝わったこともあり、早期の追加措置が議論されるケースに対する警戒も怠れない。
一方、1986年12月以来となる163円台へ突入したことで高まる政府・日銀による円買い介入への警戒感も大きな上値抑制要因だ。もっとも、片山財務相による口頭牽制のトーンに大きな変化は見られず、市場では次の介入ラインを165円レベルとみる声や、足元の緩やかな上昇スピードでは決定が非常に難しいとの見方も根強い。日米の重要イベントを前に、介入警戒感と根強い金利差に着目したドル買いが交錯し、底堅さを保ちつつも方向感を模索する展開が見込まれる。
来週は日米金融政策発表のほかに、30日に4-6月米国内総生産(GDP)速報値や6月PCEコアデフレータなどの発表があるほか、月末週とあって東京仲値や日本時間0時のロンドンフィキシングにかけた実需勢のフローにも注意したい。
ユーロドルは、主軸であるドル相場の動向に翻弄される展開が予想される。今週の欧州中央銀行(ECB)理事会では予想通り政策金利が据え置かれた。会見でラガルド総裁は、「一部の委員から利上げの検討を求める声があった」ことを明かしつつも、「現時点では慎重に様子見姿勢を維持する方針」を改めて強調している。利上げ検討の事実がユーロの下値を一定程度支えるものの、ECBの静観姿勢が明確となったことでユーロ独自の買い材料には乏しい。ただ、米イラン紛争の長期化でドルの先高観が維持されるなかで、タカ派的なFOMCとなればドルが一段高となることも想定されるため、ユーロドルの上値は重くなりそうだ。
7月20日週の回顧
ドル円は堅調。中東情勢の緊迫化を背景に円売り・ドル買いが優勢となった。節目の163円を突破し、週後半には一時163.99円と1986年11月以来39年8カ月ぶりの高値を付けた。ユーロドルは上値が重い。全般ドル高が進んだ流れに沿って一時1.1364ドルまで下落した。(了)
(執筆:7月24日、9:00)
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DZH Finacial Research
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