◆豪ドル、RBAのインフレリスクは依然として上振れサイドで底堅い
◆豪ドル、7月雇用統計に注目
◆ZAR、貴金属価格の上昇が支えに
予想レンジ
豪ドル円 111.00-114.50円
南ア・ランド円 9.70-10.05円
8月17日週の展望
今週の豪州市場では、豪州準備銀行(RBA)が11日の理事会で政策金利を4.35%に据え置くことを決定した。声明では地政学リスクがインフレに及ぼす直近の影響拡大は否定されたものの、ケントRBA総裁補佐は「政策金利の引き上げが意図した効果を発揮し、住宅市場が軟化している」と指摘した。一方で、「理事会の議論はインフレの上振れリスクに焦点が当てられた」とし、金利据え置き下でもタカ派的な姿勢が意識されている。為替レートの上昇が輸入物価を通じてインフレ抑制に寄与している点も言及されたが、目標を上回るインフレへの警戒から、市場では高金利環境の長期化シナリオが改めて認識される格好となった。
来週に目を向けると、19日にハウザーRBA副総裁の発言に加え、当初12日予定から延期されていた4−6月期賃金コスト指数が発表される。さらに、20日には7月雇用統計の公表を控えており、足元の労働市場の逼迫度が維持されているかが最大の焦点となる。失業率が歴史的な低水準を維持し、就業者数の底堅さやフルタイム雇用の伸びが示されれば、堅調な雇用背景を通じたサービスインフレの粘着性が懸念される。指標結果次第ではRBAによる追加利上げ観測や高金利の長期化見通しを一段と後押しし、豪ドルの下値を強固に支える要因となりそうだ。
隣国のニュージーランド(NZ)では19日に卸売物価指数(PPI)、21日に7月貿易収支の発表が予定されているが、全体としては豪ドルの値動きに連動する見通しだ。
南アフリカ・ランド(ZAR)は、低調な米雇用統計や米国のインフレ圧力が緩和し、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測が後退したことで堅調推移か。米FRBの利上げ期待の後退で、2カ月ぶりの高水準を記録した金やプラチナなどの貴金属価格が上昇したことが、産出国である南アランドの強力な支えとなっている。あわせて、南アフリカ準備銀行(SARB)がインフレ警戒感を残し高金利を維持していることも底固さに寄与している。
来週の南ア市場では、19日に発表される7月消費者物価指数(CPI)が最大の焦点となる。物価伸び率の動向は次回SARB会合での政策判断を占う上で重要であり、インフレの高止まりが示されれば高金利維持の根拠としてランドの下値を支える見通しだ。中東情勢を受けた燃料価格高騰などの懸念材料も残るものの、貴金属価格の上昇傾向と主要指標の結果次第では、一方向への傾斜を避けつつも底堅いレンジ推移が予想される。同日に6月小売売上高も発表される。
8月10日週の回顧
豪ドルは対円では堅調推移。本邦通貨当局による介入がない中で、高市政権の財政政策への懸念や、積極的な米国投資などでドル円が上昇したことに連れた。豪ドル円は111円前半から112円後半まで上値を広げた。ZARは対円では上げ幅を広げた。米国の金融引き締め観測の後退でコモディティ価格が大幅高となったことで、貴金属通貨とされるZARに買いが集まった。対円では7月末の介入前の水準を超えて上昇した。(了)
(執筆:8月14日、9:00)
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◆豪ドル、7月雇用統計に注目
◆ZAR、貴金属価格の上昇が支えに
予想レンジ
豪ドル円 111.00-114.50円
南ア・ランド円 9.70-10.05円
8月17日週の展望
今週の豪州市場では、豪州準備銀行(RBA)が11日の理事会で政策金利を4.35%に据え置くことを決定した。声明では地政学リスクがインフレに及ぼす直近の影響拡大は否定されたものの、ケントRBA総裁補佐は「政策金利の引き上げが意図した効果を発揮し、住宅市場が軟化している」と指摘した。一方で、「理事会の議論はインフレの上振れリスクに焦点が当てられた」とし、金利据え置き下でもタカ派的な姿勢が意識されている。為替レートの上昇が輸入物価を通じてインフレ抑制に寄与している点も言及されたが、目標を上回るインフレへの警戒から、市場では高金利環境の長期化シナリオが改めて認識される格好となった。
来週に目を向けると、19日にハウザーRBA副総裁の発言に加え、当初12日予定から延期されていた4−6月期賃金コスト指数が発表される。さらに、20日には7月雇用統計の公表を控えており、足元の労働市場の逼迫度が維持されているかが最大の焦点となる。失業率が歴史的な低水準を維持し、就業者数の底堅さやフルタイム雇用の伸びが示されれば、堅調な雇用背景を通じたサービスインフレの粘着性が懸念される。指標結果次第ではRBAによる追加利上げ観測や高金利の長期化見通しを一段と後押しし、豪ドルの下値を強固に支える要因となりそうだ。
隣国のニュージーランド(NZ)では19日に卸売物価指数(PPI)、21日に7月貿易収支の発表が予定されているが、全体としては豪ドルの値動きに連動する見通しだ。
南アフリカ・ランド(ZAR)は、低調な米雇用統計や米国のインフレ圧力が緩和し、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測が後退したことで堅調推移か。米FRBの利上げ期待の後退で、2カ月ぶりの高水準を記録した金やプラチナなどの貴金属価格が上昇したことが、産出国である南アランドの強力な支えとなっている。あわせて、南アフリカ準備銀行(SARB)がインフレ警戒感を残し高金利を維持していることも底固さに寄与している。
来週の南ア市場では、19日に発表される7月消費者物価指数(CPI)が最大の焦点となる。物価伸び率の動向は次回SARB会合での政策判断を占う上で重要であり、インフレの高止まりが示されれば高金利維持の根拠としてランドの下値を支える見通しだ。中東情勢を受けた燃料価格高騰などの懸念材料も残るものの、貴金属価格の上昇傾向と主要指標の結果次第では、一方向への傾斜を避けつつも底堅いレンジ推移が予想される。同日に6月小売売上高も発表される。
8月10日週の回顧
豪ドルは対円では堅調推移。本邦通貨当局による介入がない中で、高市政権の財政政策への懸念や、積極的な米国投資などでドル円が上昇したことに連れた。豪ドル円は111円前半から112円後半まで上値を広げた。ZARは対円では上げ幅を広げた。米国の金融引き締め観測の後退でコモディティ価格が大幅高となったことで、貴金属通貨とされるZARに買いが集まった。対円では7月末の介入前の水準を超えて上昇した。(了)
(執筆:8月14日、9:00)
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DZH Finacial Research
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