◆ポンド、英中銀の追加利上げの時期が焦点
◆ポンド、7-9月期GDPで景気の底堅さを見極め
◆加ドル、米中間選挙後の米加通商関係に焦点
予想レンジ
ポンド円 209.50-214.00円
加ドル円 111.00-114.00円
11月9日週の展望
ポンドは、5日のイングランド銀行(英中銀、BOE)の利上げを受け、次の利上げがいつになるかが焦点となりそうだ。政策金利は3.75%から4.00%へ引き上げられ、金融政策委員会(MPC)の9人全員が利上げに賛成したが、マン委員だけは0.50%を主張した。物価や賃金の決定が急変しかねない水準に経済が近づいており、積極的に動くべきだとの判断だ。ベイリーBOE総裁は長い利上げ局面の始まりではないとしながらも、紛争解決への前進がなければ物価の上振れリスクは残るとして、追加利上げに含みを持たせた。ロンバルデリBOE副総裁とピル委員は早期の追加利上げに前向きだが、テイラー委員は今回を保険的な措置と位置づけた。BOEは消費者物価指数(CPI)上昇率が2027年半ばに約5%へ高まると予想する。エネルギー高が賃金や他の価格に広がる兆しはまだ乏しいが、いずれ表れるとみており、予想より底堅い景気も利上げを後押しした。
来週は12日発表の7-9月期国内総生産(GDP)速報値が手がかりになる。BOEは成長が今後やや鈍るとみているが、4-6月期の前期比0.5%から大きく落ち込むようだと利上げ観測は後退し、ポンドは売られやすい。底堅さが続けば、早期利上げ論を支える材料になる。米中間選挙後は中東の緊張緩和期待から原油が値を下げている。総裁が紛争の行方を利上げの条件に挙げているだけに、原油安が続くようならポンドの上値は重くなりそうだ。
加ドルは、民主党が上下両院を制した米中間選挙を受け、米国とカナダの通商関係がどう変わるかが焦点となりそうだ。米議会の監視が強まれば、トランプ政権が一方的に関税を強める余地は狭まろう。ただ、通商法に基づく既存の関税は自動的には失効せず、議会が大統領の拒否権を覆すのも難しい。米国が7月に延長を見送ったUSMCAの見直しをめぐっても、米加の正式な交渉はまだ始まっていない。カナダ側も、ルブラン・カナダ米国貿易担当相が対米交渉の姿勢は変えないとしており、関係改善への期待が実際の関税緩和につながるかを見極めることになる。
マックレム・カナダ銀行(カナダ中銀、BOC)総裁は3日、カナダ下院財政委員会で、米国の新たな関税が響き10-12月期の成長は鈍化するとの見方を示した。同時に、中東情勢に伴うエネルギー高でインフレ見通しは悪化したと述べ、物価への警戒も崩していない。米国との摩擦が和らげば、中銀は物価対応を優先しやすくなり、加ドルの下支えとなりそうだ。週明けは、6日発表の10月カナダ雇用統計の結果も意識されよう。11日はカナダがリメンブランス・デーの祝日で、同国勢の参加は限られる。
11月2日週の回顧
ポンド円は週初に210円後半で下値を固め、週半ばには約2カ月ぶりの高値となる213円後半まで上昇。ただ一巡後は上げ幅を縮めた。BOEの利上げが確実視されるなかでポンド買いが出やすかった。ポンドドルも、1.33ドル後半から一時1.35ドル超えまで上げ幅を広げた。加ドルは、対円、対ドルとも買われたものの、週末にかけては一転戻り売りに押されている。(了)
(執筆:11月6日、9:00)
(小針)
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◆ポンド、7-9月期GDPで景気の底堅さを見極め
◆加ドル、米中間選挙後の米加通商関係に焦点
予想レンジ
ポンド円 209.50-214.00円
加ドル円 111.00-114.00円
11月9日週の展望
ポンドは、5日のイングランド銀行(英中銀、BOE)の利上げを受け、次の利上げがいつになるかが焦点となりそうだ。政策金利は3.75%から4.00%へ引き上げられ、金融政策委員会(MPC)の9人全員が利上げに賛成したが、マン委員だけは0.50%を主張した。物価や賃金の決定が急変しかねない水準に経済が近づいており、積極的に動くべきだとの判断だ。ベイリーBOE総裁は長い利上げ局面の始まりではないとしながらも、紛争解決への前進がなければ物価の上振れリスクは残るとして、追加利上げに含みを持たせた。ロンバルデリBOE副総裁とピル委員は早期の追加利上げに前向きだが、テイラー委員は今回を保険的な措置と位置づけた。BOEは消費者物価指数(CPI)上昇率が2027年半ばに約5%へ高まると予想する。エネルギー高が賃金や他の価格に広がる兆しはまだ乏しいが、いずれ表れるとみており、予想より底堅い景気も利上げを後押しした。
来週は12日発表の7-9月期国内総生産(GDP)速報値が手がかりになる。BOEは成長が今後やや鈍るとみているが、4-6月期の前期比0.5%から大きく落ち込むようだと利上げ観測は後退し、ポンドは売られやすい。底堅さが続けば、早期利上げ論を支える材料になる。米中間選挙後は中東の緊張緩和期待から原油が値を下げている。総裁が紛争の行方を利上げの条件に挙げているだけに、原油安が続くようならポンドの上値は重くなりそうだ。
加ドルは、民主党が上下両院を制した米中間選挙を受け、米国とカナダの通商関係がどう変わるかが焦点となりそうだ。米議会の監視が強まれば、トランプ政権が一方的に関税を強める余地は狭まろう。ただ、通商法に基づく既存の関税は自動的には失効せず、議会が大統領の拒否権を覆すのも難しい。米国が7月に延長を見送ったUSMCAの見直しをめぐっても、米加の正式な交渉はまだ始まっていない。カナダ側も、ルブラン・カナダ米国貿易担当相が対米交渉の姿勢は変えないとしており、関係改善への期待が実際の関税緩和につながるかを見極めることになる。
マックレム・カナダ銀行(カナダ中銀、BOC)総裁は3日、カナダ下院財政委員会で、米国の新たな関税が響き10-12月期の成長は鈍化するとの見方を示した。同時に、中東情勢に伴うエネルギー高でインフレ見通しは悪化したと述べ、物価への警戒も崩していない。米国との摩擦が和らげば、中銀は物価対応を優先しやすくなり、加ドルの下支えとなりそうだ。週明けは、6日発表の10月カナダ雇用統計の結果も意識されよう。11日はカナダがリメンブランス・デーの祝日で、同国勢の参加は限られる。
11月2日週の回顧
ポンド円は週初に210円後半で下値を固め、週半ばには約2カ月ぶりの高値となる213円後半まで上昇。ただ一巡後は上げ幅を縮めた。BOEの利上げが確実視されるなかでポンド買いが出やすかった。ポンドドルも、1.33ドル後半から一時1.35ドル超えまで上げ幅を広げた。加ドルは、対円、対ドルとも買われたものの、週末にかけては一転戻り売りに押されている。(了)
(執筆:11月6日、9:00)
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DZH Finacial Research
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