NY為替見通し=低金利維持で円安継続か、ミシガン大学の6月消費者期待インフレに要注目

市場見通し
 先週は豪準備銀行(RBA)とカナダ中銀(BOC)がサプライズとなる利上げ、今週に入ると、米連邦準備理事会(FRB)は予想通り金利を据え置いたものの、ドットプロットは更なる上げを示唆、そして昨日の欧州中央銀行(ECB)では7月も再利上げを示唆した。一方で、日銀は引き続き低金利政策を維持し、植田日銀総裁の会見も前任者の黒田総裁のコピーのような回答しかなく、日本のみの低金利維持が再び円売りを強めている。

 ドル円は、週末前ということで市場は大きなリスクを持ちたくないためか、昨日に付けた141.50円を超えることが出来ていない。しかしながら、6月から電力料金が15.90%値上げしたのにもかかわらず、日銀は頑なに今後のインフレ率低下を予想するなど、頑なな低金利政策により、他国との政策スタンスの違いで、ほぼ全通貨に対しての円安地合いは継続しそうだ。

 本日は、米国から発表される経済指標では、6月ミシガン大学消費者態度指数・速報値が注目される。その中ではヘッドラインの消費者態度指数よりも、消費者の期待インフレ率が特に注目となる。
 前回5月の同指標のヘッドラインは予想よりも弱かったが、1年先の期待インフレ率が4.5%と予想の4.4%を上回り(確報値で4.2%に下方修正)、5-10年先が3.2%と予想の2.9%を上回った(確報値で3.1%に下方修正)。速報値の結果を受けて、ドル円は発表後に1円30銭弱上昇した。市場のセンチメントがタカ派よりに傾いていることもあり、本日も予想比が上振れた場合の方がドル買いへの反応は大きくなりそうだ。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値目途は、昨日の高値141.50円。その上は昨年11月11日高値142.48円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目途は、日銀政策決定会合後につけた安値140.23円。その下はこれまでの日通し安値139.85円。

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