米国の主要株価指数見通し(米国株式市場ニュース):中東紛争の拡大と長期金利高止まり警戒から株安に(2023年10月23日)

マーケットレポート

先週金曜日(2023年10月20日)の米国主要3指数振り返り

  • 終値:
    US30(米国ウォールストリート株価指数30):33085.5(-300.8)<-0.90%>
    US100(米国100株価指数):14554.6(-188.8)<-1.28%>
    US500(米国500株価指数):4222.0(-49.0)<-1.15%>

※OANDAが提供するダウ工業株30種平均指数を参照にしたCFD「US30」の終値
※OANDA証券が提供するS&P500を参照にしたCFD「US500」の終値
※OANDAが提供するNASDAQ100指数を参照にしたCFD「US100」の終値
※終値はNY時間17時時点のMidです。

10月20日の米国株主要3指数は、全てが大きな下落を見せました。

イスラム組織ハマスとイスラエルの武力衝突が続いており、紛争が中東以外の地域へ波及することが懸念されています。
こうした情勢を受けて、先週の金曜日はリスク回避の売りが優勢になり、これに長期金利高止まりへの警戒感が加わり、大きな株安へとつながりました。

US500が参照するS&P500の主要セクターでは、情報技術と金融が大きく下がりました。

投資家の不安心理を表すVIX指数は、3月24日以来の高い数値をつけています。

中国の丁薛祥・筆頭副首相はアップルのクックCEOとの会談の中で、アップルの中国のデジタル経済開発への参加を歓迎するとコメントしました。
とはいえ、中国は9月に一部政府機関職員のiPhone利用を禁止しています。
アップルは中国市場でHUAWEIとの競争が激化しており、今後どういった流れになるかが注目されます。

個別株で見ると、アメリカン・エキスプレス / American Express Companyは5.4%下降しました。
第3四半期決算は増収増益決算を発表したものの、株安となっています。

【US30(米国ウォールストリート株価指数30)】本日(2023年10月23日)のチャートテクニカル分析

【US30(米国ウォールストリート株価指数30)】本日(2023年10月23日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年10月23日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」「単純移動平均線(期間200)」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

先週金曜日の日足は長い陰線が立ち、4陰連となりました。
ローソク足の終値は完全に平均足を下回り、平均足の色も終値ベースで陰線に転換しています。
さらに200日移動平均線の角度も下向きに変化していることから、下降トレンドへの回帰を示唆するチャート形状と考えられます。

<1時間足チャート分析>

長期のサポートラインをブレイク後も下方向への勢いは維持され、平均足をほぼ上回ることなく下げきって先週の取引を終えました。
その間、平均足は一度も陽線になることなく陰線をキープしています。
今後、ブレイク済みの長期のサポートラインが、レジスタンス転換するケースも考えられます。

US30(米国ウォールストリート株価指数30)のリアルタイムレートはこちら

【US100(米国100株価指数)】本日(2023年10月23日)のチャートテクニカル分析

【US100(米国100株価指数)】本日(2023年10月23日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年10月23日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」「単純移動平均線(期間200)」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

連続で実体が長い陰線が立ち、ローソク足は平均足を完全に下回りました。
平均足は終値ベースで陽線を維持しているとはいえ、実体が極端に短く下ヒゲが長く伸びているため、上昇の勢いはかなり弱いと判断できます。
この値動きが続けば、下降トレンドへの転換は時間の問題と考えられます。

<1時間足チャート分析>

中期のサポートラインをブレイク後に下落の勢いが強まり、平均足に沿っての下降トレンドが継続しています。
一時的に平均足を上回ったものの、中期のレジスタンスラインを形成して続落しています。
ほぼ戻らず引けているため、先週の時点での下落の勢いは非常に強かったと考えられます。

US100(米国100株価指数)のリアルタイムレートはこちら

【US500(米国500株価指数)】本日(2023年10月23日)のチャートテクニカル分析

【US500(米国500株価指数)】本日(2023年10月23日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年10月23日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」「単純移動平均線(期間200)」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

大陰線といえる実体が長くヒゲがほとんどない陰線が立ち、右上がりの200日移動平均線を下にブレイクしました。
この一連の下落で平均足は終値ベースで陰転し、ローソク足との位置関係を見ても下降トレンドへ回帰した可能性が考えられます。
200日移動平均線がレジスタンス転換するケースも想定されます。

<1時間足チャート分析>

長期サポートライン付近でのもみ合いから下方向に動き出すと、下落の勢いが加速しました。
一時的に停滞した局面でも平均足は陰線のままで、そこからの続落につながっています。
またこの下落により、短期のサポートラインを数本形成してはそのすぐ後にブレイクしています。

US500(米国500株価指数)のリアルタイムレートはこちら

テクニカル分析チャートで使っているオリジナルインジケーター
OANDA_Heikinashi_Smoothedはこちら
OANDA_Support_Resistanceはこちら
OANDA_Auto_fibonacciはこちら
その他オリジナルインジケーターライブラリはこちら

本日(2023年10月23日)の主な米国経済指標

特になし

本日発表予定の経済指標はこちら

CFTC投機筋の株価指数・商品・債券ポジション推移チャート

CFTC投機筋の株価指数・商品・債券ポジション推移チャート
(画像は2023年10月23日7時50分のもの)

S&P500(E-mini)/S&P500の直近1年間のポジション推移です。
買い(Long)は増加、売り(Short)は減少し、差し引きすると合計(Net)の売りは再び減少に転じました。
Open Interest(総取組高)は、前週と大きく変わりませんでした。

CFTC投機筋の株価指数・商品・債券ポジション推移チャートはこちら

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OANDA Lab編集部

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