February 20, 2024
【前日の為替概況】NY休場で動意に乏しい展開、NZドル円が92.36円まで上昇
19日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小反落。
終値は150.13円と前営業日NY終値(150.21円)と比べて8銭程度のドル安水準だった。
米国はプレジデンツデーの祝日で休場となったが、日銀の低金利政策が続くとの見方から円売り・ドル買いが出た。
ナイト・セッションの日経平均先物が底堅く推移したことも相場の支援材料となり、1時過ぎには一時150.19円付近まで強含んだ。
ただ、オセアニア時間に付けた日通し高値150.28円を上抜けることは出来なかった。
ユーロドルは小幅ながら4日続伸。
終値は1.0779ドルと前営業日NY終値(1.0777ドル)と比べて0.0002ドル程度のユーロ高水準となった。
米国市場が休場だったうえ、新規材料に乏しく、持ち高を積極的に一方向に傾ける動きは限られた。
今日の安値はNY時間に付けた1.0762ドル、高値はアジア時間に付けた1.0789ドルで1日の値幅は0.0027ドル程度と小さかった。
ユーロ円は小幅続伸。
終値は161.84円と前営業日NY終値(161.82円)と比べて2銭程度のユーロ高水準。
23時過ぎに一時161.48円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げた。
日銀の低金利政策が続くとの見方が強まる中、全般円売りが出やすく、3時30分前には161.92円付近まで値を戻した。
NZドル円はじり高。
全般円売りが出やすい地合いとなる中、6時30分過ぎに一時92.36円と2015年4月以来8年10カ月ぶりの高値を付けた。
【本日の東京為替見通し】ドル円、日経平均株価の史上最高値更新期待から堅調推移か
本日の東京外国為替市場のドル円は、日経平均株価の史上最高値の更新期待から底堅い展開が予想されるものの、円売り持ちポジションの利食いが上値を抑える展開が予想される。
先週16日の日経平均株価は38865.06円まで上昇し、1989年12月31日のザラバの高値38957.44円に92.38円、終値38915.87円に50.81円まで迫っており、本日のドル円は、日経平均株価の史上最高値の更新期待から底堅い展開が予想される。
しかしながら、ドル円は中期的には「ダブル・トップ(151.95円・151.91円)」を形成しており、151円台では本邦通貨当局による円買い介入や発言により反落していたことで、150円台では円売り持ちポジションの利食いで伸び悩む展開となっている。
2022年10月の高値151.95円では、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入で127円台まで反落、2023年11月の高値151.91円では、植田日銀総裁の「チャレンジング」発言で140円台まで反落している。
14日に神田財務官は、円買い介入について「24時間365日対応できるよう準備している。
必要があれば適切に対応する」と述べた。
そして、「年初来わずか1カ月強の間に約10円も円安になった。
急激な変動は経済にとって良くない。
高い緊張感をもって市場を注視する。
明らかに投機的な動きもあり、いかがなものかと思う」との認識を示した。
岸田首相は、今年の春闘で昨年を上回る賃上げを実現して、6月の定額減税と合わせて実質賃金をプラスにして、消費を活性化させて、9月の自民党総裁選での再選を目論んでいると思われるため、円安による輸入物価の再上昇は阻止したいはずである。
米商品先物取引委員会(CFTC)が公表したIMM通貨先物の非商業部門の円ポジションは、13日時点での売り越しが11万1536枚となり、昨年11月14日の13万249枚以来の高水準となった。
ドル円が151.95円の高値を付けた2022年10月21日に、本邦通貨当局が円買い介入を断行した頃のIMMの円売り越しは10万2618枚(※10/25)だった。
9時30分に発表される2月豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨では、声明文やブロックRBA総裁の発言内容に沿った内容が予想されていることで、サプライズとなる可能性は低いと思われる。
声明文では「今後の金融政策の行方は引き続きデータとリスク評価次第であり、追加の利上げの可能性を排除することはできない」と言及され、インフレや労働市場の見通しを注視していく姿勢が示された。
RBA四半期金融政策報告では、「賃金と労働需要への下押し圧力がさらに高まっており予想より早いインフレ目標への復帰が見込まれる」との見解が示されていた。
【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間
<国内>
特になし
<海外>
○09:30 ◎ 2月豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨
○18:00 ◇ 12月ユーロ圏経常収支(季節調整済)
○18:30 ◎ 10-12月期南アフリカ失業率(予想:31.6%)
○19:00 ◇ 12月ユーロ圏建設支出
○19:15 ◎ ベイリー英中銀(BOE)総裁、議会証言
○22:30 ◎ 1月カナダ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.4%/前年比3.3%)
○24:00 ◎ 1月米景気先行指標総合指数(予想:前月比▲0.3%)
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。
【前日までの要人発言】
19日の金融市場では、要人の発言は特になかった。
※時間は日本時間
〔日足一目均衡表分析〕
<ドル円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯中。
被せ線で反落したものの、依然として転換線を上回って引けており、反発の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス2 151.91(2023/11/13高値)
レジスタンス1 150.89(2/13高値)
前日終値 150.13
サポート1 149.41(日足一目均衡表・転換線)
サポート2 148.24(日足一目均衡表・基準線)
<ユーロドル=2/14安値を支持に押し目買いスタンス>
小陽線引け。
転換線は基準線を下回り、遅行スパンは実線を下回り、雲の下で引けていることで、三役逆転の強い売りシグナルが点灯している。
しかし、4手連続陽線で転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。
本日は、転換線1.0751ドルを念頭に置き、14日の安値を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス1 1.0823(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 1.0779
サポート1 1.0695(2/14安値)
<ポンド円=転換線を支持に押し目買いスタンス>
小陰線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で推移していることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。
孕み線で反落したものの、転換線を上回って引けており、反発の可能性が示唆されている。
本日は、転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス1 190.08(2/13高値)
前日終値 189.09
サポート1 188.48(日足一目均衡表・転換線)
<NZドル円=上昇中の転換線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。
2手連続陽線で転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。
本日は、上昇中の転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス1 92.96(ピボット・ターニングポイント)
前日終値 92.32
サポート1 91.39(日足一目均衡表・転換線)
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DZH Finacial Research
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