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本日の東京為替見通し(為替/FXニュース):ドル円、米10年債利回りや日経平均株価を見据えた値動きか(2024年2月21日)

マーケットレポート

February 21, 2024

【前日の為替概況】米10年債利回り4.24%台でドル安 対円149.69円、対ユーロ1.0839ドル

20日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅ながら続落。
終値は150.01円と前営業日NY終値(150.13円)と比べて12銭程度のドル安水準だった。
米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.24%台まで低下すると全般ドル売りが先行。
前日の安値149.88円を下抜けて一時149.69円まで値を下げた。
1月米景気先行指標総合指数が前月比0.4%低下と予想の0.3%低下を下回ったことも相場の重し。

ただ、5日の安値149.57円や一目均衡表転換線149.41円がサポートとして意識されると下げ渋った。
5時過ぎには150.07円付近まで下値を切り上げた。

ユーロドルは5日続伸。
終値は1.0808ドルと前営業日NY終値(1.0779ドル)と比べて0.0029ドル程度のユーロ高水準となった。
米長期金利の低下などを手掛かりに全般ドル売りが優勢になると、12日の高値1.0806ドルを上抜けて一時1.0839ドルと2日以来の高値を付けた。
ただ、200日移動平均線が位置する1.0827ドル付近がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。

ユーロ円は3日続伸。
終値は162.12円と前営業日NY終値(161.84円)と比べて28銭程度のユーロ高水準。
ドル円の下落につれた売りが出た半面、ユーロドルの上昇につれた買いが入った。
23時30分過ぎには一時162.36円と昨年11月28日以来約3カ月ぶりの高値を付けた。

カナダドルは下落。
カナダ統計局が発表した1月カナダ消費者物価指数(CPI)が前月比横ばい/前年比2.9%と予想の前月比0.4%/前年比3.3%を下回ったことが伝わるとカナダドル売りが優勢となった。
米ドルカナダドルは一時1.3530カナダドル、ユーロカナダドルは1.4648カナダドル、カナダドル円は110.68円までカナダドル安に振れた。

【本日の東京為替見通し】ドル円、米10年債利回りや日経平均株価を見据えた値動きか

本日の東京外国為替市場のドル円は、引き続き日経平均株価の史上最高値の更新期待から底堅い展開が予想されるものの、米10年債利回りの伸び悩みが上値を抑える展開が予想される。

先週16日の日経平均株価は38865.06円まで上昇し、1989年12月31日のザラバの高値38957.44円に92.38円、終値38915.87円に50.81円まで迫っており、本日のドル円は、日経平均株価の史上最高値の更新期待から底堅い展開が予想される。

しかしながら、ドル円の上値は、米10年債利回りの伸び悩みや円売り持ちポジションの利食い、そして本邦通貨当局による円安抑制への警戒感などで限定的だと思われる。

岸田首相は、今年の春闘で昨年を上回る賃上げを実現して、6月の定額減税とあわせて実質賃金をプラスにして、消費を活性化させて、9月の自民党総裁選での再選を目論んでいると思われる。
そのため、ドル高・円安による輸入物価の再上昇は阻止したいはずであり、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の警戒感を高めている。

本邦通貨当局からの介入への警告は、「投機的な動きは容認できない。
必要であれば適切な措置を講じる」が挙げられる。
そして、介入が視野に入る局面では、「行き過ぎた相場の動きに対してはあらゆる措置を排除しない」「行き過ぎた/投機的な相場の動きに対しては断固たる措置を取る用意」が挙げられる。

すなわち、14日の神田財務官の発言「必要があれば適切に対応する」は警告段階であり、介入が実施される直前の「あらゆる措置」「断固たる措置」という警告を待つことになる。

8時50分に発表される1月貿易統計(通関ベース)は季節調整前が1兆9259億円の赤字、季節調整済が2307億円の赤字と予想されている。
1月のドル円の上昇は、新NISAによる円売り(※約8200億円規模との試算)が背景にあるものの、本邦実需筋による円売り圧力の継続を確認することになる。

9時30分に発表される10-12月期豪賃金指数は前期比+0.9%と予想されており、7-9月期豪賃金指数の同比+1.3%からの低下が見込まれている。
6日に発表されたRBA四半期金融政策報告では、「賃金と労働需要への下押し圧力がさらに高まっており予想より早いインフレ目標への復帰が見込まれる」との見解が示されており、報告通りに賃金指数も低下しているか注目したい。

昨日発表された2月の豪準備銀行(RBA)理事会の議事要旨では、利上げの根拠は特にサービス価格などでインフレが予想より粘り強くなりかねないリスクが軸にあるとし、インフレが抑制されると確信するには、労働市場はまだタイト過ぎるだろうとの認識が示された。
1月豪新規雇用者数は+0.05万人で、昨年12月の-6.51万人から増加、失業率は4.1%で、昨年12月の3.9%から上昇していた。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◎ 1月貿易統計(通関ベース、予想:季節調整前1兆9259億円の赤字、季節調整済2307億円の赤字)
○未定 ◇ 2月月例経済報告

<海外>
○09:30 ◎ 10-12月期豪賃金指数(予想:前期比0.9%)
○17:00 ◎ 1月南アフリカ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.1%/前年比5.4%)
○21:00 ◇ MBA住宅ローン申請指数
○22:00 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、あいさつ
○23:00 ◎ ディングラ英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○24:00 ◎ 2月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲15.6)
○22日04:00 ☆ 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(1月30-31日分)

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

>本日発表予定のその他の経済指標についてはこちら

【前日までの要人発言】

20日09:34 豪準備銀行(RBA)議事要旨
「理事会の目標に向けてさらなる進展があったものの、今後一段の進展が必要であり、見通しは依然として不透明」
「中心的な予測ではインフレ率が2025年に目標範囲の2-3%に戻り、2026年には目標中間点に戻る」
「今回の会合で金利をさらに25bp引き上げるか、それとも据え置くかを検討した」
「見通しに関するリスクは概ねバランスが取れている」
「インフレ率が妥当な期間内に目標に戻ると十分な確信を持てるようになるまでには、ある程度の時間がかかるだろう」
「金利のさらなる引き上げを排除しないことが適切であるとの認識で一致」
「インフレ率を目標に戻すために必要なことを行う決意を改めて表明」

20日09:37 鈴木財務相
「為替市場の動向を高い緊張感を持って注視していきたい」
「為替相場、変動の要因を一概に申し上げることはできない」

20日14:50 清水日銀理事
「物価目標実現が見通せれば、大規模緩和継続の是非を検討」
「物価目標実現には、基調的な物価の高まりが重要」

20日18:56 フローデン・リクスバンク(スウェーデン中銀)副総裁
「ECBの利下げを待つ必要はない」

20日19:40 ベイリー英中銀(BOE)総裁
「金融政策では狭い道を歩まなければならない 」
「利下げの前にインフレ率が目標に戻る必要はない」
「総合インフレ率の低下に伴い、賃金の伸びが下方修正される兆候が見られる」
「雇用の好調さよりも、英国の不況が強調されている」

20日20:29 ブロードベント・イングランド銀行(英中銀、BOE)副総裁
「すべての証拠が利下げの方向を示していることには同意できない」
「賃金上昇率とサービスインフレ率は、持続可能なCPI上昇率の2倍である」

21日02:23 ラマポーザ南アフリカ大統領
「5月29日に総選挙を実施する」

※時間は日本時間

>本日の要人発言をリアルタイムで確認するならこちら

〔日足一目均衡表分析〕

<ドル円=2/20安値を支持に押し目買いスタンス>

ドル円=220安値を支持に押し目買いスタンス

パラメータ2.21

陰線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯中。
2手連続陰線でも依然として転換線を上回って引けており、反発の可能性が示唆されている。

本日は転換線149.91円を念頭に置き、20日の安値を支持に押し目買いスタンスで臨み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 151.91(2023/11/13高値)
レジスタンス1 150.89(2/13高値)
前日終値 150.01
サポート1 149.69(2/20安値)
サポート2 148.40(日足一目均衡表・基準線)

>ドル円のリアルタイムチャートはこちら

<ユーロドル=転換線を支持に押し目買いスタンス>

ユーロドル=転換線を支持に押し目買いスタンス

パラメータ2.21

小陽線引け。
転換線は基準線を下回り、遅行スパンは実線を下回り、雲の下で引けていることで、三役逆転の強い売りシグナルが点灯している。
しかし、5手連続陽線で転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。

本日は転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.0898(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 1.0808
サポート1 1.0767(日足一目均衡表・転換線)

>ユーロドルのリアルタイムチャートはこちら

<ユーロ円=上昇中の転換線を支持に押し目買いスタンス>

ユーロ円=上昇中の転換線を支持に押し目買いスタンス

パラメータ2.21

陽線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で推移していることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。
3手連続陽線で転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。

本日は、上昇中の転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 163.04(ピボット・ターニングポイント)
前日終値 162.12
サポート1 161.37(日足一目均衡表・転換線)

>ユーロ円のリアルタイムチャートはこちら

<豪ドル円=上昇中の転換線を支持に押し目買いスタンス>

豪ドル円=上昇中の転換線を支持に押し目買いスタンス

パラメータ2.21

小陽線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。
5手連続陽線で転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。

本日は、上昇中の転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 99.13(ピボット・ターニングポイント)
前日終値 98.24
サポート1 97.75(日足一目均衡表・転換線)

>豪ドル円のリアルタイムチャートはこちら

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