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NYマーケットダイジェスト・22日 ダウ最高値・金利低下・ドル安

スポット
(22日終値)
ドル・円相場:1ドル=146.94円(前営業日比▲1.43円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=172.19円(▲0.01円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1718ドル(△0.0112ドル)
ダウ工業株30種平均:45631.74ドル(△846.24ドル)
ナスダック総合株価指数:21496.54(△396.23)
10年物米国債利回り:4.25%(▲0.08%)
WTI原油先物10月限:1バレル=63.66ドル(△0.14ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=3418.5ドル(△36.9ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は急反落。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の米カンザスシティー連銀主催のシンポジウム(ジャクソンホール会議)での講演を控えて、しばらくは148円台半ばでのもみ合いが続いていたが、パウエル氏の発言が伝わると急落した。
 パウエルFRB議長はこの日、「労働市場の安定により、政策を慎重に進めることができる」「関税は長期的なインフレを誘発する可能性がある」「インフレリスクは上昇傾向、雇用は下振れ傾向」と述べた一方、「政策が引き締め的な領域にあるためリスクバランスの変化が政策調整を正当化する可能性がある」などと発言。市場では「利下げ再開を示唆した」との受け止めから、ドル売り・債券買い(金利は低下)・株買いが広がった。ドル円は0時30分前に一時146.58円まで値を下げた。なお、講演前には「パウエル氏が労働市場の減速よりもインフレリスクを重視し、利下げに慎重になる」との見方があった。
 もっとも、引けにかけては下げ渋った。一目均衡表雲の上限146.70円や14日の安値146.21円がサポートとして意識されると小幅に買い戻しが入り、緩やかに下値を切り上げた。

・ユーロドルは反発。米重要イベントを前にしばらくは1.1600ドルを挟んだ狭いレンジ取引が続いていたが、パウエルFRB議長のハト派的な発言をきっかけにFRBが9月に利下げに動くとの観測が再び強まると全般ドル売りが活発化した。2時30分過ぎに一時1.1743ドルまで値を上げた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時97.56まで低下した。
 なお、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのナーゲル独連銀総裁は「サービスインフレが高止まりしていることから、追加利下げのハードルは高い」との見解を示したと伝わった。

・ユーロ円はほぼ横ばい。欧米株価の上昇を背景に円売り・ユーロ買いが先行すると一時172.68円と本日高値を付けたものの、ドル円の急落に伴う売りが出ると171.83円の本日安値まで一転下落した。ただ、引けにかけてはじりじりと買い戻しが入り、172.29円付近まで持ち直した。NY市場では大きな方向感は出なかった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に反発し、史上最高値を更新した。パウエルFRB議長の発言を受けて、利下げ期待が強まると幅広い銘柄に買いが広がった。米長期金利が大幅に低下したことで、株式の相対的な割高感が薄れたことも相場の支援材料となり、指数は一時970ドル超上昇した。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに反発した。

・米国債券相場で長期ゾーンは反発。パウエルFRB議長が講演で利下げ再開の可能性を示唆すると、債券買いが優勢となった。

・原油先物相場は小幅に続伸。露ウクライナ情勢を見守る状況で引き続き動きが出にくかった。様子見を誘っていたもう1つの注目イベントだったパウエルFRB議長のジャクソンホール講演はハト派な内容となりドル売りを促し、ドル安がドル建て原油価格の割安感につながり下支えとなった面はあったものの、強い方向感につながらなかった。

・金先物相場は大幅に反発。注目イベントのパウエルFRB議長講演はハト派的と受け止められた。米金利は急低下し、ドルが急落。金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味回復や、ドル建て金価格の割安感が支援となり相場を押し上げた。

(中村)


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