資金管理をはじめよう① リスクリワードレシオ、勝率について
資金管理の重要性
FX市場で安定した収益を狙うためには資金管理が不可欠です。
ある程度、経験のあるトレーダーでも、資金管理をしっかりと行うことができずにFX市場から退場してしまうケースは少なくありません。
逆に資金管理をしっかりと行なっているトレーダーは、短期間で資金を一度に大きく減らしてしまうリスクを大幅に軽減することができるので、中長期的に安定した収益獲得への第一歩を踏み出したといえます。
このシリーズではこのFX取引における資金管理の基本をご紹介していきます。
資金管理を行う上で重要なのは「1回のトレードリスクを減らす」ということと「割の合わない効率の悪い取引を行わないようにする」という点です。
この2点をしっかりと意識しながら、読み進めていただくと理解が深まると思います。
初心者の方が落ちいりやすいポイントを多数盛り込んでありますので、覚えておくと今後、取引を行う上で、参考となる面が多いと思います。
第1回目の今回は資金管理の中で最も重要といえるリスクリワード比率、勝率についてご案内いたします。
簡単なようですが、実行することが難しい部分でもあるため、しっかりと理解し、効率の悪いトレードの回避を目指しましょう。
リスクリワードレシオ(比率)とは?
リスクリワードレシオとは、勝ちトレードの利益と負けトレードの損失の比率です。
言い換えれば、1回のトレードにおいて、リスク(損失)1に対して、どのくらいのリターン(収益)を上げているかを数値化したものです。
リスクリワードレシオの計算方法
リスクリワードレシオの計算は、「勝ちトレードの利益の平均/負けトレードの損失の平均」で算出されます。
つまり、1を超えると勝ちトレードの平均が負けトレードの平均を上回ることになり、1を下回ると、勝ちトレードの平均が負けトレードの平均を下回っていることを示しています。
そして、単純計算で勝率が50%でトレードを続けた場合、リスクリワード比率が1を上回ると利益が出て、1を下回ると損失が出るという計算になります。
このリスクリワードレシオ(損益比率)を縦軸とし、勝率を横軸とした損益分岐点は次の図の曲線ようになり、これを上回れば利益が出るリスクリワード、勝率の組み合わせのトレーダー、これを下回ると利益の出ないリスクリワード、勝率のトレーダーとなります。
つまり、この表にトレードの結果を当てはめると、現在の戦略でトレードを続けると安定した収益を上げることができるか、損失が発生する可能性が高いかを簡易的に判断することができるということです。
利益とリスクリワードレシオ、勝率の関係をまとめると、次の通りです。
リスクリワードレシオが低くなると、勝率を高めなければ、利益を出すことができません。一方でリスクリワードレシオが高くなれば、勝率が低くても利益をあげることができます。
例えば、リスクリワードレシオが0.5の場合は、勝率は7割近くないと利益が出ないのに対し、リスクリワードレシオが、2の場合は勝率は40%程度でもしっかりと利益をあげることができます。
トレードの収益を改善するには、このリスクリワードレシオと勝率をバランスよく改善させる必要があります。
口座残高の推移
続いて、実際の口座残高の推移の例を見ながら、考えてみましょう。
勝率が50%で、前述のリスクリワードレシオが1で1回のトレードのリスク、リターンをそれぞれ2万円に固定した場合、口座資産の推移を示したのが、次の図です。
口座資産は10回のトレードを終えた時点での残高は100万円です。リスクリワードレシオ、勝率のいずれかが高くなれば利益を上げることができます。
ただし、これは、毎回同じ金額のリスク、リターンを狙った場合です。
同じ条件の上で、毎回のトレードにおいて、口座資産の2%のリスク、リターンを狙うといった方法に変更した場合はどうなるでしょうか?
このリスク管理方法の方が、口座資産が減った場合には、リスクを減らし、口座資産の減少を和らげることができ、柔軟な資金管理方法ということができるかもしれません。
しかし、結果を見ると、連敗の後に連勝が続いた場合、連勝の後に連敗が続いた場合、勝敗が交互となった場合のいずれも、勝率5割で資金が減少しています。
つまり、リスク、リターンを口座資産に対しての割合でとる場合は、リスクリワードレシオが1で、勝率が50%であっても利益が出ないということです。
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