用語解説

マイナー通貨とは|意味・メリット・デメリットを解説


マイナー通貨とは、FX市場で取引量や取引参加者が比較的少ない通貨のことです。

流動性が低いため、価格が不安定になりやすい特徴があります。

一方、スワップポイントが高く設定されている傾向があり、スワップポイント狙いの投資で人気の面もあります。

本記事では、マイナー通貨の特徴や、メリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

マイナー通貨とは

まずは、マイナー通貨の特徴と、メジャー通貨との違いについて解説します。

  • ・特徴
  • ・メジャー通貨との違い

特徴

マイナー通貨とは、FX市場で取引量や取引参加者が比較的少ない通貨を指します。

マイナー通貨は流動性が低い傾向にあるため、重要な経済指標の発表時や、戦争やテロ、災害、経済危機などが突発的に起こった際には、急激に価格変動しやすい特徴があります。

  • 【主なマイナー通貨】
  • ・トルコリラ(TRY)
  • ・南アフリカランド(ZAR)
  • ・メキシコペソ(MXN)
  • ・香港ドル(HKD)
  • ・シンガポールドル(SGD)
  • ・ブラジルレアル(BRL)
  • ・中国人民元(CNH)など

メジャー通貨との違い

米ドル(USD)・ユーロ(EUR)など、取引量や取引参加者が多い通貨をメジャー通貨と呼びます。

メジャー通貨は流動性が高いため、比較的値動きが安定しやすい特徴があります。

一方で、マイナー通貨は流動性が低い傾向にあるため、メジャー通貨に比べると価格変動が大きくなりやすいです。

また、マイナー通貨はメジャー通貨よりもスプレッドが広く設定される傾向があります。

マイナー通貨のメリット

マイナー通貨のメリットは、以下の通りです。

  • ・高いスワップポイント(金利)が得られる
  • ・大きな値幅を短期間で狙うことができる

高いスワップポイント(金利)が得られる

マイナー通貨は、高いスワップポイント(金利)を得ることができます。

スワップポイントとは「2国間の金利差によって得られる利益」のことです。

基本的に「高金利の通貨を買い、低金利の通貨を売る」通貨ペアの場合は、高いスワップポイントを受け取れます(例外もあります)。

スワップポイントは毎日付与されるため、長期間保有することで利益が大きく積み重なることを期待できます。

  • 【高いスワップポイントが得られる通貨ペア例】
  • ・トルコリラ/円
  • ・南アフリカランド/円
  • ・メキシコペソ/円

大きな値幅を短期間で狙うことができる

マイナー通貨はボラティリティ(変動率)が高い傾向にあるため、短期間で大きな値幅を狙うことができます。

FX取引は為替差益を狙うため、値動きが少ない場合は値幅を稼ぎづらいですが、ボラティリティが高いとその分大きな値幅を狙えます。

反面、大きな損失を抱えるリスクもあるので注意が必要です。

マイナー通貨のデメリット

マイナー通貨のデメリットには、以下のようなものがあります。

  • ・スプレッド(取引手数料)の幅が広い
  • ・取引不成立が起こりやすい

スプレッド(取引手数料)の幅が広い

マイナー通貨は取引量が少なく、流動性が低いためスプレッド(取引手数料)の幅が広い傾向があります。

スプレッドとは、売る時の値段(Bid)と買う時の値段(Ask)の差のことで、実質的な手数料にあたります。

例えば、OANDA証券ではメジャー通貨の米ドル/円のスプレッドは0.3〜0.7銭であるのに対して、マイナー通貨の南アフリカランド/円のスプレッドは1〜1.3銭です。

(2024年4月8日から2024年4月12日までの日本時間AM9:00~翌日AM4:00において配信したスプレッドの提示率です)

スプレッドは常に一定ではなく、特に経済指標発表時や世界的なニュースが発表された際には大きく変動します。

スプレッドは取引の度に発生し、わずかな差でも積み上がると大きなコストの差に繋がるため、注意が必要です。

取引不成立が起こりやすい

マイナー通貨は流動性が低いため、「買いたい時に買えない」「売りたい時に売れない」など取引不成立が起こりやすいこともデメリットとして挙げられます。

取引が成立しないことにより、タイミングよく売買ができず、結果的に大きな損失が生じる可能性があります。

【まとめ】マイナー通貨とは|意味・メリット・デメリットを解説

マイナー通貨とは、FX市場で取引量や取引参加者が比較的少ない通貨のことで、トルコリラや南アフリカランドなどが挙げられます。

米ドルや日本円などのメジャーな通貨と比べると流動性が低いため、価格変動リスクがあります。

しかし、高いスワップポイントや短期間で大きな値幅を狙えるなどのメリットもあるため、リスクを理解した上で取引することが重要です。


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