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気配値とは|仕組み・見方・活用方法などをわかりやすく解説


気配値とは、投資家がこの価格で買いたい、この価格で売りたいと希望する価格のことです。

気配値の状況は板と呼ばれる一覧表に表示され、どのくらいの注文が入っているのかを確認できます。

本記事では、気配値の仕組み・見方・活用方法などを解説します。

気配値とは

まずは、気配値の意味について解説します。

  • ・株における意味
  • ・FXにおける意味

株における意味

株取引における気配値とは、投資家が株式をこの価格で買いたい、この価格で売りたいと希望している価格のことです。

気配値には市場の雰囲気や需給の力関係が反映されており、気配値を見ると、今はどのくらいの価格で取引できそうかの目安が分かります。

気配値の状況はと呼ばれる一覧表に注文株数と一緒に表示されます。

板については、証券会社の取引ツールなどで見ることができます。

なお、気配値は投資家が希望する売買価格であり、まだ売買が成立していない状態です。

直近で実際に売買が成立した価格(株価)ではない点に注意が必要です。

FXにおける意味

FXにおける気配値は、通貨ペアを取引する際の実勢価格(FX会社が提示)であり、株式の場合と異なります。

取引ツールに表示されるAskBidの価格が気配値と呼ばれ、Askはトレーダーが買うときの価格で、業者目線ではこの価格なら売ると提示する価格です。

Bidはトレーダーが売るときの価格で、業者目線ではこの価格なら買うと提示する価格です。

なお、FXは基本的にトレーダーとFX会社の相対取引になるため、株式投資のような相場全体の板情報を見ることはできません。

FX会社によっては板情報を提供していますが、それはその会社で取引をしているトレーダーの情報のみです。

気配値の仕組みと見方

株式投資における気配値の仕組みと見方を解説します。

  • ・気配値の基本構造
  • ・板寄せ方式での見方
  • ・ザラ場方式での見方

気配値の基本構造

気配値は、証券取引所に出されている買いたい価格や売りたい価格の注文を基に構成されます。

注文は価格や数量ごとに整理され、板という一覧表に表示されます。

例えば、以下のような形で示されます。

売り注文数(株) 気配値(円) 買い注文数(株)
400 504
600 503
502 1000
501 600
500 500

この場合だと、最良気配(最も安い売り気配と、最も高い買い気配)は503円の売りと502円の買いです。

502円で買いたいという注文が1000株入っているため、502円で売り注文を出すと取引が成立します。

一方で、504円で売り注文を出した場合は、504円での買い注文が出ないと取引が成立しない状況です。

気配値が並べられている板を見れば、どの価格帯に注文が集まっているか、数量が多い価格帯はどこか、その銘柄の注文数はどのくらいかを知ることができます。

なお、気配値は注文が発生するたびに変動します。

板寄せ方式での見方

板寄せ方式とは、一定の時間帯に集まった売買注文を一括でマッチングさせ、最も多くの売買が成立する価格で約定を決定する方式です。

東京証券取引所では、寄り付きや引けなどで行われています。

板寄せ方式では、寄り付きの約定価格になりそうな価格をチェックします。

その際に注目すべきは注文数の偏りです。

売り注文や買い注文のどちらかに偏っている場合、寄り付き後の値動きの方向性をある程度予測できます。

また、偏りが大きいと特別気配が発生する場合があります。

特別気配とは、株価の急変動を防ぐために、取引所が一時的に売買を停止し、注文を整理する際に表示される価格です。

特別気配が出た銘柄は、寄り付きが大きく動く可能性があるので注意が必要です。

ザラ場方式での見方

ザラ場方式とは、ザラ場での売買注文を成立させる方法です。

ザラ場は、寄り付き後から引けまでの通常の取引時間中を指します。

ザラ場中に表示される気配値は、リアルタイムの注文状況を表します。

買い注文や売り注文が出されると板に反映され、条件が合致すれば約定していきます。

ザラ場方式での気配値の見方として、板の厚み(注文の量)を見ることが大切です。

例えば、ある価格帯の買い注文数が多ければ、その価格帯が下値を支える支持帯になる可能性が考えられます。

逆に売り注文数が多い価格帯は、上値を押さえる抵抗帯となる可能性があります。

板が更新されるスピードにも注目です。

板が頻繁に更新される銘柄は取引が活発に行われていることを示し、注目度の高い銘柄と判断できます。

また、気配値が上に動いている場合は買い圧力が強く、反対に気配値が下に動いている場合は売り圧力が強いと判断できます。

ただし、買い注文数や売り注文数は取消や訂正によって急に消えることもあります。

板に大きな注文が並んでいても、それが実際に約定されるとは限らない点には注意が必要です。

気配値の主な変動要因

気配値が変動する主な要因を解説します。

  • ・注文量(板の厚み)の変化
  • ・ニュースやイベントの発生
  • ・流動性の低下

注文量(板の厚み)の変化

気配値は注文量の増減によって変動します。

買い注文の増加や売り注文の減少により、気配値は上昇する傾向があります。

反対に、買い注文の減少や売り注文の増加が起きると、気配値は下落する傾向があります。

また、板が厚い(注文の数量が多い)と流動性が高く、気配値が安定します。

板が薄い(注文の数量が少ない)と流動性が低く、気配値が急変動しやすくなります。

注文量の増減を見ることによって、相場の勢いや流動性を把握しやすくなります。

ニュースやイベントの発生

気配値は投資家の心理や判断によって左右されます。

相場を動かすようなニュースやイベントが発生すると、その内容次第で投資家の売買が活発化するため、気配値は変動します。

例えば、市場予想を大きく上回る好決算が出た企業の株式は、成長性への期待感から買いたいと考える投資家が増えます。

そうすると、売り注文よりも買い注文の方が多く集まるため、気配値は上昇しやすくなります。

反対に、業績の下方修正や不祥事が出た企業の株式は、失望感や不安感から売りたいと考える投資家が増え、買い注文よりも売り注文が多く集まり、気配値は下落しやすくなります。

ニュースやイベントは、発表直後が一番インパクトを与えます。

流動性の低下

流動性の低下も、気配値に大きな影響を与えます。

相場における流動性とは、売買の成立しやすさを表します。

基本的に流動性が高い銘柄は買いや売りの注文数が多いため、売買が成立しやすい傾向があります。

反対に、流動性が低い銘柄は買いや売りの注文数が少ないため、売買が成立しにくい傾向があります。

注文数が少ないと、注文価格と注文価格の間に空白ができるため価格が飛びやすく、少しの売買で気配値が大きく動きやすくなります。

時価総額の低い銘柄、取引参加者が少ない時間帯、片方に注文が集まっている状態は流動性が低いため、注意が必要です。

気配値に関するQ&A

気配値に関するよくある質問は、主に以下の通りです。

  • ・気配値の読み方は?
  • ・気配値と約定価格は違うのですか?
  • ・気配値だけで株価の方向性は判断できますか?

気配値の読み方は?

気配値(けはいね)と読みます。

板情報や売買状況を説明するときに使われる用語です。

気配値と約定価格は違うのですか?

気配値は買いたい、売りたいという希望価格で、取引はまだ成立していない状態です。

約定価格は実際に売買が成立した価格です。

気配値と約定価格は取引が成立しているかしていないかという大きな違いがあります。

気配値だけで株価の方向性は判断できますか?

気配値はあくまでも取引の希望価格であり、売買は成立していません。

株価は実際に約定した価格が反映されるため、気配値だけで判断すると、方向性を読み間違える危険性があります。

相場の方向性を読むには、ニュースやチャート、出来高などと組み合わせて判断することが重要です。

【まとめ】気配値とは|仕組み・見方・活用方法などをわかりやすく解説

気配値とは、投資家がこの価格で買いたい、この価格で売りたいと希望している価格のことです。

気配値の状況は板と呼ばれる一覧表に表示され、どの価格帯にどのくらいの注文が入っているのかを確認できます。

ただし、気配値はあくまでも注文の段階であり、約定しているわけではありません。

取消や訂正によって、注文数が急に大きく変動する可能性もあります。

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