株式明日の戦略-後場に売り直されて大幅安、マザーズ指数は騰勢を強める

市場見通し
 19日の日経平均は大幅反落。終値は335円安の33370円。16日の米国株は下落したが、円安進行を手がかりに買いが先行。しかし、すぐにマイナス圏に沈むと、下げ幅を3桁に広げた。33500円割れでいったん切り返すと、しばらく値を戻す流れが続いて前場は小幅ながらプラスで終了。しかし、後場に入ると売り直され、鋭角的に下を試しに行った。400円超下げて33200円台に突入したところでは下げ渋ったものの、そこからの戻りは限られ、300円を超える下落で取引を終えた。大型グロース株を中心に高値圏で推移していた銘柄が売りに押された。一方で新興グロース株は強く、マザーズ指数は2%を超える上昇となった。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆6700億円。業種別では銀行、パルプ・紙、水産・農林などが上昇している一方、非鉄金属、鉱業、輸送用機器などが下落している。前期の業績および期末配当の見通しを引き上げたコーセルが急伸。半面、半導体株の弱さが目立っており、レーザーテックが4%を超える下落となった。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1065/値下がり706と、指数が下に値幅が出た割には値上がり銘柄は多かった。直近上場のアベジャが商いを伴ってストップ高。ANYCOLORがストップ高となり、カバーが9%超上昇するなど、Vチューバー関連が人気化した。三井住友やみずほFGなど銀行株が堅調。人気タイトルの発売を前にスクエニHDが買いを集めた。新たな経営指標の導入が好感されたジーテクトが急伸。さくらネットが連日でストップ高比例配分となった。

 半面、アドバンテストや東京エレクトロンなど半導体関連が軒並み安。指数寄与度の大きいファーストリテイリングとソフトバンクGが大きめの下げとなった。為替市場では円安が進行したが、トヨタはこれを好感できずに2%を超える下落。下方修正と減配を発表したトーメンデバイス、ツバキナカシマが急落した。新作ゲームの配信開始が材料出尽くしとなった格好のenishが場中は値が付かずストップ安比例配分。16日に続いてのストップ安となった。

 日経平均は大幅反落。前場も後場もスタート直後に大きく崩れ、前場ではしっかり戻した一方、後場は握力がなくなったかのように低空飛行が続いた。今晩の米国は休場であすの材料難が予想される中、きょうは目先の利益を確定する売りが優勢となった。ただ、プライムでは値上がり銘柄の方が多く、新興銘柄には派手に上昇するものも散見された。米国株の休場前後では指数の値動きが不安定となることもある。あす持ち直すようなら、きょうの下げはそれほどネガティブ視されないだろう。日経平均と対照的な動きを見せたマザーズ指数は年初来高値を更新し、昨年4月につけた戻り高値の843.33pも超えてきた。大型株が持ち直すのか、新興銘柄が一段と騰勢を強めるのかは見極める必要があるが、日本株からは資金が逃げることなく循環物色が続く公算が大きい。

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