欧州マーケットダイジェスト・21日 株安・金利上昇・ドル失速

市場概況
(21日終値:22日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=141.85円(21日15時時点比△0.13円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=155.72円(△1.08円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0977ドル(△0.0066ドル)
FTSE100種総合株価指数:7559.18(前営業日比▲10.13)
ドイツ株式指数(DAX):16023.13(▲88.19)
10年物英国債利回り:4.405%(△0.068%)
10年物独国債利回り:2.435%(△0.030%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
5月英消費者物価指数(CPI)
前月比                0.7%       1.2%
前年比                8.7%       8.7%
CPIコア指数(前年比)         7.1%       6.8%
5月英小売物価指数(RPI)
前月比                0.7%       1.5%
前年比                11.3%      11.4%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は伸び悩み。米連邦準備理事会(FRB)が公表したパウエルFRB議長の議会証言の事前原稿では、「インフレとの戦いにはまだ長い道のり」「今月は利上げ休止を決定したものの、FRB当局者は金利はまだ上昇する必要があるとの見解で一致している」と伝わった。米金融引き締めの長期化観測が高まると米長期金利の上昇とともにドル買いが先行し、前日の高値142.25円を上抜けて一時142.36円と昨年11月以来7カ月ぶりの高値を付けた。
 ただ、買い一巡後は上値が重くなった。パウエルFRB議長が質疑応答で「利上げの初期段階ではスピードが重要だったが、現在はそれほど重要ではない」「より緩やかなペースで金利を引き上げるのが合理的かもしれない」などと述べたことが相場の重しとなり、一時141.75円付近まで下押しした。2022年11月11日の高値142.48円がレジスタンスとして意識された面もあった。

・ユーロドルは底堅い動き。しばらくは1.09ドル台前半でのもみ合いが続いていたが、パウエルFRB議長の米下院金融サービス委員会での議会証言が始まると、全般ドル売りが活発化した。前日の高値1.0946ドルを上抜けて一時1.0982ドルと5月11日以来の高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.12まで低下した。

・ユーロ円は堅調。ドル円の上昇につれた買いが入ったあとは、ユーロドルの上昇につれた買いが入り一時155.75円と2008年9月以来15年ぶりの高値を付けた。

・ポンドドルは荒い値動き。5月英消費者物価指数(CPI)の上振れをきっかけにポンド買いが先行すると一時1.2802ドルと日通し高値を付けたものの、買いの勢いは長続きしなかった。明日22日の英中銀金融政策委員会(MPC)結果公表を前にポジション調整目的の売りが出ると、一時1.2691ドルと日通し安値を更新した。もっとも、パウエルFRB議長の発言後に全般ドル売りが強まると、1.2776ドル付近まで持ち直した。

・ロンドン株式相場は小幅ながら3日続落。5月英CPIの上振れで、高インフレと金融引き締めによる英景気減速への懸念が高まると株売りが優勢となった。前日に売られていた銘柄を中心に、値ごろ感を意識した買いが入ると下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。

・フランクフルト株式相場は3日続落。パウエルFRB議長が議会証言で「インフレとの戦いにはまだ長い道のり」「今月は利上げ休止を決定したものの、FRB当局者は金利はまだ上昇する必要があるとの見解で一致」などと発言すると米国株相場が下落。独株にも売りが波及した。

・欧州債券相場は下落。英CPIが予想を上回り、英国債券相場が下落すると、独国債にも売りが波及した。

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