NY為替見通し=まずは米小売売上高やカナダCPIを確認

市場見通し
 本日のニューヨーク為替市場では、まずは序盤に発表される6月米小売売上高と同月カナダ消費者物価指数(CPI)を確認することになる。米小売売上高(前月比)は総合/自動車を除く共に前回からプラス幅拡大の見込み。一方カナダCPIは前年比で2021年3月以来の水準まで伸び率減速の予想だ。

 昨日、イエレン米財務長官が「米国のリセッション(景気後退)は想定していない」と述べ、米ゴールドマン・サックスも1年以内の景気後退確率を下向きに修正した。米株も好調であり、経済成長への期待感は高まっている。本日の6月小売売上高が米経済の好調さを裏付けるようであれば、ドルが反発する場面は昨日のようにあるだろう。

 ただ昨日にニューヨーク連銀が公表した「消費者によるローン申請却下率」が5年ぶりの高水準となったことは気になるところ。自動車ローンの申請却下率に限れば、10年前に調査が開始されて以降で最高水準だった。住宅ローンも新規・借り換えともに却下率が上がっている。もしこれらが消費全体の減退に繋がっているようであれば、今日の数値もそうそう楽観視できないだろう。

 6月カナダCPIは前年比予想3.0%と前回から0.4ポイント鈍化見込み。12日会合で追加利上げを決定したカナダ中銀(BOC)はインフレ警戒感を緩めておらず、マックレムBOC総裁も「必要に応じて、再度利上げする準備ができている」と表明した。もっともカナダ経済と結びつきが強い米国のインフレ減速が顕著となるなか、本日のCPIも下振れる可能性は残されているのではないか。いずれにせよ、結果を受けたカナダ金利の動きを確認しながらカナダドルを取引することになりそうだ。

想定レンジ上限
・ドル円は本日ここまでの高値138.92円から節目139.00円。ドル/カナダドル(CAD)は10日高値1.3304CAD。

想定レンジ下限
・ドル円は昨日安値138.00円。割り込むと14日安値137.25円が意識される。ドル/カナダドルは14日安値1.3093CAD。

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